fbpx

アンコンシャス・バイアスとは?組織への弊害事例とセルフチェックシート

アンコンシャス・バイアスとは「無意識の思い込み」

職場や社外で「アンコンシャス・バイアス」という言葉を耳にした、または他者から言われたという人が増えています。

アンコンシャス・バイアス(unconscious bias)とは「無意識の思い込み」や「無意識の偏見」。アンコンシャス=無意識、バイアス=先入観や固定概念や思い込みの意味。例としては以下のような意識が該当します。

  • 女性は子どもができたら退職するもの
  • 飲み会の幹事は新入社員がすべき
  • 遅刻は事情に関わらず許されないもの

無意識の思い込み自体は、物事を迅速に判断し、日常生活を円滑に進めるプラスの面もあります。良かれと思った善意による発言や行動が、相手によっては悪く捉えられることもあり、ある程度は仕方のないことです。

アンコンシャスバイアスとは

そしてアンコンシャス・バイアスは、多かれ少なかれ、誰しもが持っているもの。心の病や精神障害のように捉えがちですが、決して邪魔もの扱いすべきものではありません。

しかし、アンコンシャス・バイアスが働くと、組織においてネガティブな要素が生まれることが多いのも事実です。

  • チームの生産性が落ちる
  • ミスが起こりやすくなる
  • 組織全体の空気が悪くなる
  • 社員のモチベーションが上がらない
  • 互いに意見を言い合えなくなる
  • ハラスメントが生まれる

これらはアンコンシャス・バイアスの影響のごく一部。さらに踏み込んで詳しい性質や弊害を見ていきましょう。

アンコンシャス・バイアスの正体は「自己防衛」

アンコンシャス・バイアスが問題となり得るのは、その正体が「自己防衛」だからです。

・自分を正当化するエゴ
・それまでの習慣や常識を変えたくない

新しい概念は今までの自分を否定される気がし、「自分の考え・やり方は間違っていない」と自分を正当化しようとするエゴイズムや、今まで正しいと思い込んできたものを否定されたくないと、自分にとって都合のいい解釈をしてしまうなど、新しいことを受けれいる重圧から逃れようとする自己防衛がアンコンシャス・バイアス。

その結果、新しい価値観や周りの変化を認めようとせず、同調圧力をかけるなどの対人関係で弊害が起きます。

アンコンシャスバイアスの原因は自己防衛

何よりアンコンシャス・バイアスがやっかいな点は、アンコンシャス・バイアスを持っていることに自分では気づきにくい、または気づこうとても、気づけない点。

無意識による些細な行動や癖(マイクロメッセージ)が相組織の対人関係の悪化や成長のストップを招きかねないのです。アンコンシャス・バイアスは自分で偏見がないつもりでも、心のブラインド・スポットに潜んでいます。

今この記事を読んでいる方も

  • 人に優しくしたいのに必要以上にキツく注意してしまう
  • 先に事情を聞くべきなのに、ついカッとなって叱ってしまう
  • 部下や同僚をもっと愛せる気持ちのいい職場を作りたい

上のようなさまざまな悩みを抱えているのではないでしょうか。

アンコンシャス・バイアスが注目された背景

現在、アンコンシャス・バイアスが世の中で問題視され、改善への取り組みが増えているのは良い傾向と言えるでしょう。

そもそもアンコンシャス・バイアスは2010年代頃から注目を集めるようになりました。組織の多様化(非正社員・女性・外国人・LGBTQ+などの増加)が背景にあります。

不祥事やハラスメントなどが相次いで起こり、企業倫理の問い直しが強く求められ、特に組織のリーダーや管理職はアンコンシャス・バイアスへの注意が必要とされてきました。

Googleも2013年5月から「アンコンシャス・バイアス」と名づけた教育活動を開始しています。また、医療法人、学校法人、NGO、自治体などもアンコンシャス・バイアストレーニングに取り組んでおり、今ではアンコンシャス・バイアスは、トレーニングや研修のことを指す場合もあります。

「差別や偏見が間違っていることは分かっているのに、いざ組織内でトラブルを起こしてしまう。どうしても上から押しつけてしまう」といった悩みは、リーダーや管理職に就く方に多い傾向です。

アンコンシャス・バイアスは個人の問題であることはもちろん、組織全体で意識することも大切。無意識の思い込み・偏見の存在や特徴を理解し、お互いが振り回わされないチームになることも重要です。

アンコンシャス・バイアスが組織に引き起こす弊害の事例

種類内容
正常性バイアス周りが危機的状況になったとしても、都合の悪い情報は見ようとせず「自分は大丈夫だ」と思い込む
集団同調性バイアス他の人もやっているから間違っていないだろうと思い込む
権威バイアス社長や役員など偉い人が言うことは間違いないと思い込む
確証バイアス自分の仮説や信念を支持する情報ばかりを集め、反対意見の情報を無視または集めようとしない
アインシュテルング効果慣れ親しんだ考え方や見方に固執し、他の視点に気づかない、または他者の意見を無視する

次に、無意識の思い込みが組織にどんな弊害をもたらすのか、行動としてのアンコンシャス・バイアスを見ていきましょう。一口にアンコンシャス・バイアスと言っても、その種類は150以上あると言われています。

上の表は組織内で弊害を起こすリスクのあるアンコンシャス・バイアスの種類。これらの思い込みや偏見が働くと、「決めつけ」「押しつけ」といったハラスメント的な行動に発展します。

正常性バイアス:組織で起きている危機に気づかない

正常性バイアスは、周りが危険な状況になっていても都合の悪い情報は見ようとせず、「自分は大丈夫だ」と思い込むこと。危機的状況が目の前に迫っていても対応が遅れてしまうリスクがあります。

  • 成果が出ているときしか進捗を確認しない
  • できないことに目をふせ、できることばかり考える
  • 組織内の対人関係でトラブルが起きていることに気づかない
  • 社員が辞職したい空気になっているのに見て見ぬふりをする

上のような場合でも、目先の業務に追われ、広い視野を持って将来に備えることができなくなっていきます。

他人の過ちや他社の不祥事などを目にしたとき「自分は大丈夫だ」という思考になっていないか思い返してください。

集団同調性バイアス:活発な議論が出にくくなる

集団同調性バイアスは、他の人もやっているから間違っていないだろうと思い込むこと。周りに同調しようとうする傾向や同調圧力が強まり、「もっとこうすれば良いのではないか」「みんなが賛成しているけど、その考えは違うのでは?」と考えていても、意見せずに周囲に合わせようとします。

  • 多くの賛成意見があるものは正しい
  • 自分の意見は少数派だから間違っている

このような空気が蔓延すると、多角的な視点で物事をみる機会が失われ、組織にとっての有益な議論が生まれにくくなります。集団同調性バイアスは、組織としての成長に関わってきます。意思決定はすべて多数決にしていませんか? 少数意見=間違いという思考になっていないか思い返してください。

権威バイアス:社員の成長機会を奪う、モチベーションを下げる

権威バイアスは、社長や役員など偉い人が言うことは間違いないと思い込むこと。

  • 組織のグレードを優先して意見を採用する
  • 組織にとって有益かもしれない意見を潰してしまう

社員の成長機会やモチベーションが下がることはもちろん、組織全体の推進力を奪うことにつながります。役員と新入社員で意見が食い違ったとき、中身を吟味しないで役員の意見を採用していませんか? 意思決定者を設けることは大切ですが、きちんと出された意見に耳を傾けているか思い返してください。

確証バイアス:採用や人事において、本人の実力が正しく評価されない

確証バイアスは、自分が感覚的にいいと思った意見に合わせてデータを集めてしまうこと。自分の考えを肯定する情報は参考にするが、否定する情報は無視することです。

  • 小さな子どもがいる女性社員は出張仕事はしない方がいいと思い、それを裏付けるためのデータを集める
  • 子供が小さいうちは、母親は子育てに専念すべきという考えに固執し、その理屈だけを並べる
  • 外国人の労働者は営業や接客業を任せないほうがいいと思い込み、肯定する意見だけを集め、反証する意見は無視する

このような固定観念や思い込み、決めつけにつながります。本人のやる気や事情も聞かずに仕事を割り当てていませんか? 社員の成長機会を奪い、実力が正しく評価されないリスクがあります。

アインシュテルング効果:組織に挑戦する文化が生まれない

アインシュテルング効果は、慣れ親しんだ考え方や見方に固執し、他の視点に気づかない、または他者の意見を無視すること。

  • 良いアイデアでも過去の成功事例がないと採用しない
  • これまで成功しているから変化は必要ないと決めつける

せっかくの良案が排除されてしまう、ステレオタイプの作業をこなすだけで仕事がマンネリ化するなどの弊害につながります。

その他にも、「遅刻=やる気がない」という思い込みから、なぜ遅刻したのか事情を聞かず、頭ごなしに叱りつけるなどの行動につながります。

 以上、紹介したアンコンシャス・バイアスの種類はごく一例にすぎません。特にリーダーや管理職にいる人は、自分の考えを押しつけてしまう傾向にあり、部下とトラブルに発展しやすくなります。

これらのアンコンシャス・バイアスは負の連鎖が起きるリスクがあり、やがてはハラスメントの告発やブランドイメージの失墜など、組織が社会的信用を失うこともありるため注意してください。

アンコンシャス・バイアスを確かめるチェックリスト

次に、自分がアンコンシャス・バイアスを持っているか確かめる15のチェックリストを紹介します。

当てはまる項目はいくつある?チェック
上司は部下よりも優秀でなければならないと考えている✔︎
「これまでのやり方」や「前例」に固執している部分がある✔︎
相手の性格を血液型で判断することがある✔︎
「それは常識だ」「普通は〇〇だろう」をよく使う✔︎
「〇〇すべき」「〇〇でなければいけない」が口癖だ✔︎
飲み会の幹事は若手が担当することが多い✔︎
「なぜこんなことも理解できないんだ」と部下に感じることが多い✔︎
「自分の意見は受け入れてもらえない」と遠慮がちになる✔︎
役員や部長と部下の板挟みになっていると感じる。✔︎
世代や出身地などで、何かを判断することが多い✔︎
中途入社・派遣社員・非正社員の人たちとコミュニケーションが少ない✔︎
お酒が飲めない社員は付き合いが悪いと思う✔︎
「女性だから〇〇」という思考になることがある✔︎
事務的な仕事は、男性より女性に依頼しがちである✔︎
育休取得や定時退社をする社員は、仕事の意欲が低いと思う✔︎

該当する項目はあったでしょうか? 項目に該当するから悪い、自分は危険だというわけではありません。組織の社風や接する相手によって善し悪しは変わるでしょう。

「若く見えるね」と褒めたつもりでも、相手によっては「未熟と思われた」など、マイナスの印象を受けとってしまうかもしれません。これから紹介するチェックリストも、あくまでアンコンシャス・バイアスを自覚するためのヒントとして捉えてください。

アンコンシャス・バイアストレーニングのポイント

最後に、アンコンシャス・バイアスによる弊害を少なくするトレーニングにおけるポイントを解説します。

アンコンシャス・バイアスのトレーニング

多くの企業が実施しているアンコンシャス・バイアストレーニングを行うことによって、下記のような効果が期待できます。

  • ハラスメントの防止
  • 多様な社員の能力が安定的に発揮される
  • リーダー・管理職のマネジメント力の向上
  • 採用率の向上・離職率の低下

アンコンシャス・バイアストレーニングの先にあるものは、多様な人々がそれぞれの能力を発揮できる「ダイバシティの推進」

組織にとってのマイナス要素を軽減することも目的ですが、ポジティブなものとしても捉えるといいでしょう。

アンコンシャス・バイアストレーニングは他者の存在がキーポイント

アンコンシャス・バイアストレーニングは主に3つのステップがあります。

  1. 無意識の偏見の存在を認識
  2. 自身のアンコンシャス・バイアスと少しずつ向き合う
  3. 相手の偏見も認識し、少しずつ寄り添う

トレーニングとしては以下のような種類があります。

  • 重要な事項は勝手に決めないで、本人に聞いてみる
  • 錦の違いが生まれたとき、お互いの”当たり前”が違った部分を振り返る
  • 相手が負の感情を覚えたら撤回して謝罪する

この他にも対策はあるものの、アンコンシャス・バイアスは人それぞれ違い、習慣づいてしまっているので実践を通じて少しずつ改善していく必要があります。本での独学など自己トレーニングで改善は難しいでしょう。なぜなら、アンコンシャス・バイアスの改善には、自分を客観視・俯瞰して見る「メタ認知」や「他者からのフィードバック」が重要だからです。

また、個人の意識改革はもちろん、組織の仕組みを変革することも同時に大切。アンコンシャス・バイアスは自分一人だけでなく、リーダーや管理職など組織で取り組むことを意識してみましょう。

現在、アンコンシャス・バイアストレーニングは専門家による研修もあります。この記事を読んで興味を持たれた方は、一度ご相談ください。

あなたはイクボス?【リーダーとしてチームに対してできること】

イクボスとは部下と自分のワークライフバランスの取れる上司のこと

最近よく聞くようになった、イクボスという言葉を聞いたことがあるでしょうか?

厚生労働省によるイクボスの定義は、以下です。

「部下や同僚等の育児や介護・ワークライフバランス等に配慮・理解のある上司」のことです。

厚生労働省

実は、この言葉だけだと誤解を生んでしまいそうなので、もう少し正確に説明すると、

イクボスとは、部下、チームメンバーと自分自身のワークライフバランスや社外での学習をサポートしながら、チームや組織の目標を達成し、事業を成長させる上司のことを指します。

イクボスは元々は育ボスと言われていましたが、最近ではイクボスという表記が一般的になっています。

要するに、イクボスとは、仕事・プライベートの目標をバランスよく達成させるマネジメントスキルを持っているリーダー(プロジェクトリーダー・管理職・経営者)のことになります。

似ている言葉として、イクメンがありますが、これは育児をする男性のことですので、関係としてはイクメンを増やすために社内にイクボスが必要となります。

イクボス

少子高齢化社会において、一人ひとりが、社会における生産性の向上と子供たちの成長をサポートする必要が出てきたという背景でより重要となったキーワードになります。
プライベートが充実している人の方が、業務への集中力も高くなるので、そういった人材の獲得や育成を目指す組織にとって、イクボスは非常に重要な要素となっています。

また、在宅勤務などを導入している職場では、プライベートと仕事の棲み分けが難しくなります。
そのような中「会社はその人の仕事だけを考えていればいい」となってしまうと、当の本人への負担が大きくなり、結果会社への業績反映も小さくなってしまいますので、今後多くの組織がイクボスという概念を意識する必要に迫られています。

イクボスへの取り組み事例

では、実際にどのようなイクボスへの取り組みがあるのでしょうか。

国や自治体の取り組みは啓発がメイン

国や自治体の組織自体でもそうですが、企業に対してイクボスの育成を呼びかける目的も含んで取り組んでいます。

例えば、厚生労働省では”「日本総イクボス宣言プロジェクト!!”と題し大臣や企業からイクボス宣言を収集し、掲載しています。
イクボス宣言とは、組織のリーダーがまずはイクボスとなり、組織としてもイクボスの育成に取り組むことをそれぞれの言葉で表明することです。

また、各自治体でも個別で取り組んでおり、東京都は東京都産業労働局がTOKYO働き方宣言企業と題し呼びかけています。

TOKYO働き方改革宣言企業
引用:東京都産業労働局ホームページ

企業がイクボスへ取り組むメリット

イクボスへの取り組みの企業の例としては、損害保険ジャパン日本興亜などの銀行、イオンなどのスーパー、その他銀行やガス企業など個人の生活を支える業種から始まりました。
その動きは、少しずつ広がり、現在ではアクセンチュアなどのコンサルティング企業やプログラミング学習企業など様々な企業が取り組まれています。

企業がイクボスに取り組むメリットとしては、以下が挙げられます。

  • 短期的には、その表明することによる採用率の向上
  • 長期的には、離職率の低下や組織のリーダーシップの育成、生産性の向上など

イクボスへの取り組み方2種類ある

では実際、イクボスへはどのように取り組めば良いでしょうか。
イクボスへの取り組み方には大きく分けて以下の2つがあります。

  • 組織としての取り組み
  • 上司個人としての取り組み

組織としての取り組みが必須となるような内容としては、現在の就業規則を見返さなければいけないような大きな取り組みにはますが、いちリーダーとしてして個人でもイクボスとして振る舞えるシーンは多くあると思いますので、ぜひ両方を参考にしてください。

組織としての取り組み

組織としてできることは、進むべき方角を示し、そのための道を作ることです。

1. イクボス宣言

組織で取り組む場合、まずはイクボス宣言を社内外に向けてすることから始めていきます。

イクボス宣言の内容としては、組織が従業員をどう扱っていくか、そしてそのために何を取り組んでいくか、ということを一定の抽象度を保ちながら表明していく必要があります。
その際に、気をつけなければいけないことは、イクボス宣言の内容と会社理念やミッションとの整合性やそれがどう会社や事業の発展へ繋がっていくのかという箇所です。
宣言が一定の説得力を持つためにも頻繁に変更することは望ましくありませんので、一度イクボスの全体像を理解した上で、作り上げていくと良いでしょう。

2. 仕組みづくり

それに加え、運用を行っていく必要があるので、宣言に紐づいた仕組みづくりも必要です。
仕組みづくりで良くある失敗としては、とりあえず良さそうな制度を導入することです。
まず、イクボスの仕組みづくりとは制度だけではないので、より包括的に考えていく必要があります。

また、制度を導入するにしても、欲しい人材がここで能力を発揮するために必要な制度を導入する必要があります。ではないと、結果的に期待とは違う制度を目的とした人が多くなってしまう、ということもあるからです。

仕組みに関しても、どういう人に活躍してもらいたく、その人達が働けない理由がどこにあるのかを一度整理すると良いでしょう。

個人としての取り組み

上司がイクボスとして、個人的にできることとしては、現状の制度の活用率の最大化と業務のフォローアップがあります。

1. 使える制度を教えてあげる

会社の就業規則や福利厚生というのを把握していない従業員は意外と多いものです。
従業員は、最初から制度を把握してからやれることを探すのではなく、やりたい/すべき事ができてから始めて制度が必要になるからです。
また、制度の変更が多かったり、多くの制度は1人が何回も使うものではないため、把握しきれないということもあります。

そんな時、上司が制度を熟知していれば部下がやりたいことをフォローアップできる内容をピックアップしてサポートすることができます。
従業員が悩んでいたり、相談されたら、制度の活用で解決できることはないだろうかと、一度考えてみてください。

2. 業務のフォローアップ

これはイクボスというより、ボスとして当たり前のことでは…?と感じた方もいるのではないでしょうか。
しかし、直属の上司として部下にできる一番必要なことは、部下の生産性の向上です。
部下が毎日2時間残業して行っている業務を残業30分にまで縮める事ができれば、1.5時間は仕事以外の時間に使えるようになるので、これこそが、会社の生産量も下げず、個人の生産性をあげる、イクボスとしてできる一番基本かつ一番重要な役割となります。

部下の業務の遂行を客観的に把握し、タイムマネジメントや優先順位のつけ方など、スキルを提供し部下の生産性を向上させてください。

イクボスとNOTイクボスの組織の違い

イクボスであるかどうかは目の前の部下のやる気や離職率だけではなく、組織的な課題を生み出します。

イクボス組織の好循環と、NOTイクボス組織の悪循環

現場の従業員には、自分のプライベートが組織の業績に繋げっていることを認知していないケースも少なくありません。
上司がイクボスとして振舞い、仕事の効率をあげ、プライベートを充実でき、組織へ還元できるという構造を一度確認しましょう。

あなたのイクボスレベルをチェックしよう

イクボスを目指すにあたり、自分のイクボスレベルを認識することは差分が見えるのでとても重要です。イクボス10か条という、自身がイクボスかどうか判断できるものがあります。

しかし、イクボスという概念ができた時に作られたもので、少し抽象的な部分が多いため、より現場の状況に落とし込んだもので判断しましょう。

イクボス10か条

イクボス実践チェックリスト

当てはまる項目はいくつある?チェック
自分のプライベートを大切にした行動を取れている✔︎
部下へプライベートの時間を確保するよう口頭で伝えている✔︎
残業時間が長いと評価が上りやすいなどの基準がない✔︎
プライベートの過ごし方に指摘をしていない✔︎
育休などのライフワークバランスのための社内制度を把握している✔︎
部下に社内制度の取得を呼びかけている✔︎
管轄部署の人がライフを尊重されていると認識している✔︎
労働時間の短縮を目的とした生産性向上に取り組んでいる✔︎
既存の方法をデジタル化するなど、積極的に働き方に関するテクノロジーを活用している✔︎
あなたの上司や人事部などに、現場の状況を伝え改善させることがある✔︎
イクボスの組織がそうでない組織と比べ業績をあげていることを社内で認識している✔︎

11個中、いくつ当てはまりましたか?

  • 9個以上当てはまる:あなたはイクボスです
  • 7個以上当てはまる:足りない部分を認識し、行動すればイクボスになれます
  • 5個以上当てはまる:焦らず、1つずつ問題を解決し+2つを目指しましょう
  • 4個以下当てはまる:もしかすると、部下は何か悩んでいるかもしれません、一度ちゃんと話を聞いてみましょう

今日から実践できるイクボストレーニング

完璧を目指すのは難しいものです。
まずは少しでもイクボスになれるように今日からできる簡単なスキルを紹介します。

イクボストレーニング

1. 制度がどれほど周知されているか確認

社内のライフ充実制度を読み返し、メンバーがどれだけ知っているか簡単な匿名アンケートをしてみましょう。この時、匿名でアンケートを取る事が重要です。なぜなら、匿名でアンケートを取ることにより、そのあと全体に改めて制度を伝えることになるので、全体周知ができるからです。

これが個人個人で伝えてしまうと、今後も運用が難しかったり、分かっていると答えたが分かっていない人を拾えなくなってしまうので、必ず匿名アンケートにしましょう。

制度を振り返る、アンケートを取る、全体に伝える、これででもうイクボスへの第一歩は完了です。

2. 部下のプライベートな状況を把握する

部下にサポートをしようとしても、把握できていなければ適切なサポートはできません。
まずは、部下の最寄りの駅や通勤時間、一緒に住んでいる家族構成などを把握しましょう。
そうすることで、例えば、小学四年生で習い事をしていることを知っていれば、お迎えが必要な事が分かったりなど配慮する事が可能になります。

まずは、イクボスとして部下のライフを簡単に把握しましょう。また、話してくれる人の話はメモするなど取っておくようにしましょう。

3. コーチング/アサーションなどを利用し部下との関係を良くする

部下が自分の課題に気づく、部下に伝えるべきことをしっかり伝えるなど組織として重要になるが、実行が難しいことに関しては、コミュニケーションスキルを習得し活用するのが有効です。
コミュニケーションスキルと言っても一朝一夕で習得することは難しいため、1つずつ習得していきましょう。

伝えにくい本音をちゃんと伝えられるアサーティブ・コミュニケーションや、部下を思考を導くコーチングなど、まずは意識して利用してみ始めましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
イクボスとはどういうものか、どうしたらイクボスになれるのか、などがイメージついたでしょうか。

言うは易く行うは難しですが、時間をかければ必ず組織は良い方向へ変わっていきます。
イクボスと関係性の高い、ダイバーシティ・マネジメントと呼ばれる、個人が生産性高く働けるようにする個人のキャパシティの最大化マネジメントの研修を弊社は行なっています。

ご興味ある方は、ぜひ一度ダイバーシティ・マネジメントの実践BOOKをご覧ください。