味の素食品株式会社様の採用サイト制作事例|構成とデザインで、グループ企業との差別化を図る。
2024.11.15
採用マーケティング・採用広報のプロフェッショナルカンパニーであるhypexは、企業の採用サイト制作を事業の1つとして展開しています。本記事では、味の素食品株式会社様の採用サイト制作プロジェクトについて、弊社代表の河合とデザイナーの渥美から話を聞きました。
味の素食品株式会社について
味の素食品株式会社は、2019年4月に誕生した味の素グループの調味料、加工食品の製造・包装を担う生産会社です。うまみ調味料「味の素®」の包装や、中華合わせ調味料「Cook Do®」の生産など、誰もが一度は目にしたことがある商品を、全国3つの拠点で生産しています。
味の素食品が感じていた採用課題
大手食品メーカーとして有名な「味の素株式会社」のグループ企業であり、主に生産を担う「味の素食品株式会社」は、求職者に正しく認知されていないことを課題としていました。
河合:「ブランド力が強い企業のグループ会社には、『求職者が勝手に理解した気になってしまう』ということがよく起こります。『味の素』という馴染みがある言葉が頭についていること、調味料・食品製造という味の素グループのコア事業を担っていることから、味の素食品株式会社と味の素株式会社とのすみ分けや業務内容の違いが求職者にとって非常に分かりづらいものとなっていました。」
実際に、「味の素株式会社」に応募したい学生が、誤って「味の素食品株式会社」に応募してしまうことが多発。味の素株式会社は、就職活動の人気ランキングで毎年上位に位置するような企業のため、その数も膨大だったそう。また、味の素食品株式会社の領域の業務を望む学生が、誤って味の素株式会社に応募してしまうという懸念もあります。ミスマッチに繋がる応募を減らすため、正しく求職者に認知してもらうことが喫緊の課題となっていました。
製造業の会社であることと、その魅力を伝えるサイト構成
本プロジェクトは、新卒採用の募集開始時期に間に合わせるため、スピード感を重視していました。限られた時間の中で、味の素食品が製造業の会社であることと、その魅力を伝えていくにはどうすればよいかという観点で、味の素食品様にもご提案いただいた大枠を元に、構成内容を深めていきました。
河合:「求職者が『 わかったつもりになっている』状況でサイトを読み進めてもらうのは難しいです。誰しも、既に理解していると思っているコンテンツは読まないですよね。求職者が想像している事業内容とのギャップを一目で見せたく、トップページと『3分でわかる味の素食品』のページ内容には特にこだわりました。製造と包装を担う会社にはどんな仕事があるのか、味の素株式会社など他企業との業務範囲の違い、製造業の魅力などを高校生や新卒の方に理解してもらえるように表現しました。」
また、比較的地味な印象を持たれがちな製造業ですが、味の素グループが目指す未来を実現するために、味の素食品がどういった価値を提供するのかといった面も同時に伝えます。
味の素食品を正しく認知させるデザイン
サイトトップのキービジュアルには、会社ユニフォームを着た社員の方の写真と、実際の工場や製品の動画を使用し、一目で製造業の会社であることが感覚的に理解できるようになっています。トップの印象的なデザインだけでなく、サイトのあらゆるところに味の素食品の正しいイメージや業務内容を伝える要素が散りばめられています。
例えば、「二次産業」であることを伝えるため、食材や自然を出すのではなく人を押し出したデザインに。他にも、クラフト紙のような背景や、イラスト化した食品パッケージを散りばめて、商品パッケージング業務を印象付けています。
また、味の素食品の工場は、都会の住宅街の中にもあります。実態とイメージがかけ離れないように街並みのイラストを挿入しています。
渥美:「こうした製造業を感じさせるポイントを、洗練されたデザインの中に組み込むことによって、業務理解を図りながら、工場やブルーカラーの印象を持たせすぎないようにしています。」
ワクワク感と落ち着きのバランスをとったデザイン
hypexは、味の素食品のご担当者様から「ワクワクするようなサイトにしたい」という風にうかがっていました。そのコンセプト設定の理由は2つあります。まず、味の素株式会社の採用サイトと違った印象を持たせ、差別化を図ることが一つ。そして、味の素グループとしての安定感はありつつも、2019年に創業したばかりの企業のため、成長期に携われる魅力を伝えてワクワクしてほしいと思ったそうです。
そうしたクライアント企業の想いを、アニメーションやイラストを適切に使用したデザインで表現しています。
渥美:「本サイトではパララックスという技法を使用し、スクロールと同時に公式キャラクターのアジパンダや商品画像が動く仕様にして、つい見たくなるようなサイトに。ユーザーがストレスを感じないように、適度なアニメーション使用を意識しています。その他、カーソルを合わせると写真が切り替わるなど、ついつい触りたくなるようにしています。」
また、「ワクワクするサイトにしたい」という要望を表現しながらも、あくまで大人の求職者向けサイトとして、子どもらしくなりすぎないようなバランス感を実現していることもデザインの肝です。
味の素グループのコーポレートカラーの明るい赤色を軸にしながらも、イラストなどにはくすみカラーを使用したり、日本語にはゴシック体フォント、英語には明朝体フォントを使用したりすることで強弱をつけ、全体のバランスをとっています。
味の素食品株式会社様からのご感想
スピード感を持って制作していただきました。新卒募集を開始する3月1日にはサイトを公開する必要があったのですが、具体的にサイト制作に向けて動き始めたのが10月頃となり、かなりタイトなスケジュールで制作を依頼しました。初回キックオフでプロジェクト全体の詳細スケジュールを準備いただいたことで、修正依頼の期日なども明確になり、各工程で出戻りが発生しなかったのでタイトなスケジュールで完成できたのだと思います。
そうして急ピッチで制作していただいたサイトですが、希望コンセプトに沿った「ワクワクするサイト」に仕上げていただき、操作性も含めて満足しております。SEO対策もしていただいたことで「味の素 グループ会社 採用」といったキーワードで検索すると、他の人気グループ企業を抑えて上位に表示されるようになり驚きました。
求職者の企業理解度も向上しているように感じます。「採用サイトを見て、私もこうした仕事がしたいと思い応募しました。」といってくださる方も増えました。制作会社の中でも、特に採用広報に強みを持つhypex社だからこそ、私たちの採用サイトが良いものになったのではないでしょうか。