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企業の魅力を高める「4P」が求職者を惹きつける採用のカギ!

2024.02.10

近年、ワークモチベーションの多様化により、機械や設備を充実させるよりも、人を惹きつけるような企業の魅力を伝えることが、優秀な人材確保において重要な要素です。

人が企業に魅力や共感を感じる、4つの要素のことを「4P(企業の魅力因子4P)」と呼び、「Philosophy(理念・目的)」「Profession(仕事・事業)」「People(人材・風土)」「Privilege(特権・待遇)」から構成されています。

「優秀な人材からの応募を求めているので採用の軸を決めたい」「自社の魅力をうまく発信できていない気がする」そんな悩みを持つ採用担当者の方に向け、本記事では下記の項目を解説します。

「4P」を上手に活用すれば、自社にマッチする優秀な人材確保に繋がりますので、ぜひご参考ください。

※自社の4Pを設定して採用に有効活用させたい、求職者が魅力的に思う採用サイトの運営を依頼したい方は、採用広報支援のhypexにご相談ください。相談料は一切かかりません。予算や目的などをオンラインでヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。

企業の魅力を伝える採用の「4P」とは

企業の魅力を伝える採用の「4P」

求職者が企業に魅力を感じるポイントは、報酬面だけではありません。自分の力が発揮できるのはもちろん、働きやすく価値観の近い企業が求職者を惹きつけるのです。採用における「4P」は、以下の4つで構成されています。

4P概要具体例
Philosophy理念・目的行動指針やミッション・ビジョン
Profession仕事・事業企業が提供しているサービス・価値や得られるスキル
People人材・風土一緒に働くメンバーや社内の雰囲気・文化
Privilege特権・待遇福利厚生や働く条件

この「4P」を設定・提示して自社の強みや魅力を伝えることで、求職者側は「この企業で働いたときに期待に応えられるか」「この企業で自分は輝くことができるのか」を判断でき、企業側としては優秀な人材を確保できるカギとなります。

採用の「4P」を企業が重視すべき理由・メリット

企業が採用における「4P」を導入することで得られるメリットは、以下の3つが挙げられます。

  • 応募者が増える可能性が高まる
  • 自社と相性の良い人材から応募が来やすくなる
  • 自社従業員のモチベーションアップに繋がる

応募者が増える可能性が高まる

自分ができる仕事や金銭報酬で働く企業を選ぶ人よりも、近年は「自分に合った会社」を求める人が増えています。

採用における「4P」は、求職者にとって「自分に合った会社」を見つけるための情報が整理されている構成要素です。

企業の理念や社風、実際に任せられる業務や働くことで得られる待遇など「4P」を明確にすると、求職者はその企業で働く自分をイメージしやすくなります。

そのほかにも、自社が提供するサービスや従業員に対する想いなどを伝えることで、共感を呼びやすく魅力を感じてもらえる可能性が高まると言えるでしょう。

自社と相性の良い人材から応募が来やすくなる

自社の採用「4P」に対して理解・共感し応募してくれる人は、自社と相性の良い人材と言えます。

例えば、労働環境を明確にすれば、求職者はその企業で働く魅力や妥協点をあらかじめ理解したうえで応募するため、入社後に「やっぱり思っていた環境と違った」というミスマッチを防ぐことが可能です。

結果的に、短期間で求める人材からのアプローチが増える可能性が高まります。「コストをかけて求人広告を出しているのに、なかなか求める人材からの応募が来ない」といったことを減らし、採用にかかる時間やコストの削減も期待できるでしょう。

自社従業員のモチベーションアップに繋がる

「4P」を活用するメリットは、採用活動だけにとどまりません。「4P」を掲げることで、従業員や取引先も改めて自社の魅力を実感することができます。

企業の理念やサービスに対する想いを社内外で認識統一ができ、応募者とのミスマッチ防止従業員のモチベーションアップ、さらには取引先や顧客からの認識や評価にも良い影響が与えられることが期待できるでしょう。

採用において「4P」の重要性は理解できたものの、実際にどのように設定すべきか、どの媒体で採用活動を行うべきかなどの採用計画にお困りの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。面接や内定者への連絡などの代行に関するご相談も承っています。

「4P」の構成要素

自社の魅力を適切に伝えるためには、この「4P」をそれぞれをしっかり設定することが大切です。

具体的に「4P」の概要を見ていきましょう。

Philosophy:理念・目的

Philosophy:理念・目的

企業がかかげる行動指針や存在する意義のことで、具体的には「事業を通して社会に貢献したい」「社員が働きやすい環境を整えたい」などの経営姿勢や行動規範のことを言います。

MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)がそれにあたります。

  • ミッション:企業が果たすべき使命や存在意義
  • ビジョン:企業が目指す姿や中長期的な目標
  • バリュー:ミッションやビジョンを達成するための具体的な行動指針

Philosophyを設定することで、従業員に対して会社風土や取るべき行動規範を伝達しやすくし、社内の意識統一やモチベーションアップが期待できるでしょう。

Profession:仕事・事業

Profession:仕事・事業

その企業が提供している価値やサービス、またその企業で働くことで得られるスキルのことを指します。

  • 今後の事業戦略
  • 事業の領域でどのように成長していくか
  • 上記にともなう具体的な業務内容

これらを伝えることで、求職者は「自分の力が発揮できるポイントはどこか」「どこにやりがいを感じられるか」「得られる経験値」などを踏まえ、企業で働く価値が判断できるはずです。

また、実際に企業で働く社員が、行っている業務内容や仕事に対する想い、得られる経験やスキルなどを伝えると、求職者はよりその企業で働く自分がイメージしやすくなります。

People(人材・風土)

People(人材・風土)

一緒に働くメンバーや社内の雰囲気・文化のことを指します。

企業で働くことを希望しているということは、人とコミュニケーションをとりながらチーム体制で働くことにやりがいを感じている可能性が高いです。

  • 上司となる人やチームの紹介
  • 会議の頻度
  • 飲み会やレクリエーションの頻度

どのような経歴の人が働いていて、どのように社内の人とコミュニケーションをとっているのかを提示すると、求職者はその企業で働く自分をより明確にイメージでき、社内の風土にマッチした人材を確保できる可能性が高まるでしょう。

Privilege(特権・待遇)

Privilege(特権・待遇)

福利厚生や働く条件を指し、具体的には以下のようなものが挙げられます。

  • 勤務地の選択権の有無
  • 完全週休2日制や夏季休暇の有無
  • 出産後の時短勤務の可否
  • リモートワークの有無
  • 法定外福利厚生の有無
  • 評価制度

仕事内容や働くことで得られるスキルよりも、待遇面を重視し、ワークライフバランスを意識した働き方を大切にしている人は少なくありません。

充実した福利厚生やユニークな制度の導入、しっかり休暇が取れる環境などは、求職者にとって魅力的に映るはずです。具体的な制度の内容や取得状況を提示しましょう。

「4P」を上手に活用する企業の事例

最後に、「4P」をうまく活用して採用活動を行っている企業の事例を5つご紹介します。

  • freee株式会社
  • UUUM株式会社
  • 株式会社サイバーエージェント
  • 株式会社ユーティル
  • 手島精管株式会社

freee株式会社

画像引用:freee株式会社

特徴

  • 図や動画を用いた視覚的にわかりやすい自社の説明
  • 職種ごとにチーム体制・業務内容・従業員紹介を掲載
  • 採用ブログの更新頻度が高く、人材や業務内容の紹介に繋げている

クラウド会計ソフト「freee」を提供するfreee社は、採用専用のサイトを設け、自社サービスの説明やカルチャー、ミッション・ビジョンなどを、図や動画を用いながら詳しく説明しています。

仕事内容の説明も職種ごとに分けられ、チーム体制や業務内容、従業員の紹介がされており、自社の認知を高めて働くイメージがわきやすい構成です。

また、採用ブログが頻繁に更新されており、実際に働く従業員のこれまでの経歴や入社のきっかけ、自社で働くやりがい・奮闘記などがインタビュー形式で伝えられています。

UUUM株式会社

画像引用:UUUM株式会社

特徴

  • 図や動画を用いた視覚的にわかりやすい自社の説明
  • 社員のインタビューを通して人材や業務内容を伝えている

YouTuberなどのインフルエンサーの経済圏拡大をサポートするUUUM社ですが、専用の採用サイトでは、会社紹介動画やミッション・バリューを提示して企業の認知を図り、各部署で働く社員のインタビュー記事を掲載して、社員の人柄や会社の魅力などを伝えています。

UUUM社の採用サイトの大きな特徴は、各職種の説明が実際に働く人にインタビューをしながら伝えられていることです。「具体的にどのように仕事を進めるのか?」「企画はどのようにして考えているのか?」「やりがいは?」などがリアルに伝えられているため、求職者は自身に合う企業なのか、判断しやすいと言えます。

株式会社サイバーエージェント

画像引用:株式会社サイバーエージェント

特徴

  • 社員のインタビューが多く掲載され、人材や業務内容の紹介に繋げている
  • 創業から現在までのストーリーをグラフィックで可視化

インターネット広告事業やAbemaTVの運営、スマホゲームの開発など多岐にわたる事業を行を担い、多くの関連会社を持つ会社です。

社員紹介では88件ものインタビュー記事が掲載されており、事業部署や入社年度などでの絞り込み機能も実装されています。

また、グラフィックを使いながら、創業から現在までに挑戦と失敗を繰り返してきたストーリーを、簡単にわかりやすく表現していることも特徴的です。

株式会社ユーティル

画像引用:株式会社ユーティル

特徴

  • 各ページで図を用いた視覚的にわかりやすい自社の説明
  • 採用ブログの更新頻度が高く、人材や業務内容の紹介に繋げている

デジタル領域に課題を抱える企業と、それを解決できるサービスを提供する企業との、マッチング事業を展開するユーティル。

採用サイトでは会社紹介や事業内容、カルチャーなどを図を用いて詳しく紹介しており、企業の理解が深まりやすい設計になっています。

採用ブログの更新頻度が高く、社員のインタビューや1日の過ごし方、イベント風景などを紹介。4Pを理解した求職者からの応募が集まりやすい、採用サイトと言えます。

手島精管株式会社

画像引用:手島精管株式会社

特徴

  • 働く人材や待遇面を数字や図を用いて詳細に提示
  • ワークライフバランスを大切にした働き方をメインに打ち出し魅力を伝える

ステンレスチューブを製造する手島精管株式会社。群馬県館林市にあり、1972年創業の老舗です。当サイトのhypexが採用サイトの制作をサポートさせていただきました。

男女比や平均年齢、服装、有給取得率などをイラストで提示し、People(人材・風土)やPrivilege(特権・待遇)をわかりやすく表現。

会社概要はもちろん、福利厚生の詳細やワークライフバランスを大切にした働き方を提示することで、応募数アップを図っています。実際にこのような採用サイトを設けたことで、応募数の増加に繋がりました。

【まとめ】企業の魅力因子4Pの設定が求職者を惹きつける

採用における4Pは、以下の4つで構成されています。

4P概要具体例
Philosophy理念・目的行動指針やミッション・ビジョン
Profession仕事・事業企業が提供しているサービス・価値や得られるスキル
People人材・風土一緒に働くメンバーや社内の雰囲気・文化
Privilege特権・待遇福利厚生や働く条件

応募者数を増やしても、自社にマッチしない人材からの応募が多くなってしまうと、逆に採用担当者の手間やコストが増えてしまう可能性があります。

自社にマッチする優秀な人材確保のために、自社の魅力や強み、風土を伝えられる4Pを上手に活用することが大切です。

本記事を読んで、どんな採用広報をするべきか分からない、または自社だけで採用広報に進むのが難しいと思った方は、hypexにご相談ください。貴社の課題や採用の目的、ターゲットなどをヒアリングし、最適な採用広報をご案内いたします。相談料はかかりません。お気軽にお問い合わせください。