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飲食店のSNS運用ガイド:成功事例と活用のコツを徹底解説

2025.01.21

飲食店のSNS運用のコツと成功事例

Instagram(以下・インスタグラム)やX(旧Twitter)など、今では80%以上の飲食店がSNSで情報を発信しています。無料で始められることや手軽に情報を発信できることが大きなメリットである一方、「運用が面倒」「活用方法がわからない」「フォトジェニックなものがない」というデメリットに戸惑う方も少なくありません。そこで本記事では、飲食店のSNS運用のコツと成功事例を実際のデータに基づいて解説します。

※飲食店のSNS運用について相談したい、SNS運用代行を依頼したい方は株式会社hypexにお問い合わせください。予算や目的などをオンラインでヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。相談料は一切かかりません。

飲食店のSNS運用のデータ

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SNS運用で多いプラットフォーム

  1. Instagram(59.5%)
  2. Facebook(19.3%)
  3. X・旧Twitter(11%)

SNS運用を始めようか検討している方に向けて、まずは飲食店のSNS運用のデータを紹介します。本記事で紹介する数字や成功事例は飲食店に特化したリサーチサービス「飲食店リサーチ」の調査データをもとにしています。

2022年のデータでは、飲食店のSNS運用では「Instagram」の活用が最も多く全体の約6割にのぼります。「Facebook」が20%ほど、X(旧Twitter)が10%前後。動画系のSNSでは「YouTube」が0.5%と少ないです。動画はポテンシャルは高いものの、視覚と聴覚の両方を奪わないといけないので、飲食店が運用するにはハードルが高いといえます。逆に動画領域はライバルが少ないと言えるので、開拓するチャンスでもあります。

飲食店のSNS運用の目的

  1. 店舗の認知向上(63%)
  2. 客足の増加(53.3%)
  3. 既存客とのつながりが(48.5%)

飲食店がSNS運用をおこなう目的では「店舗の認知向上」が最も多く全体の6割以上、2番目は「客足の増加」で半分以上、次に「既存客とのつながりが」の48.5%と続きます。SNSにはいろんな効果があるため、まずは「こんな飲食店がある」ということを知ってもらう意味で始めると良いです。

ちなみにSNS以外での認知・集客方法として飲食店が取り入れているのは「Googleビジネスプロフィール」が51.2%、「自社のホームページ」が50.2%。次に「食べログ」で39.7%」「ぐるなび」が24.8%、「ホットペッパーグルメ」が23.1%でした。

効果の出る投稿内容

  1. 新作またはおすすめメニュー(58.3%)
  2. イベントなどの告知(41.3%)
  3. 日常のつぶやき(20.5%)
  4. 店舗の考え方やコンセプトの表明(16.5%)
  5. 割引情報やクーポンの配布(12.0%)

飲食店のSNS運用における効果の出る投稿内容のデータに関しては、「新作またはおすすめメニュー」が最も多く58.3%。次は「イベントなどの告知」で41.3%、日常のつぶやきが20.5%、「店舗の考え方やコンセプトの表明」が16.5%、「割引情報やクーポンの配布」が12.0%となりました。ただし、各飲食店によって特徴や個性、強みは異なるので、データに引っ張られる必要はありません。

SNS運用の頻度

  1. 週1〜3回(32.5%)
  2. 月に2〜3回(20%)
  3. 1日1回(14.3%)
  4. 週4~6回(12.5%)

飲食店のSNSの更新頻度で最も多かったのは「週1〜3回」で32.5%。「月に2〜3回」が20%、「1日1回」が14.3%、「週4~6回」が12.5%でした。ただし、あくまで統計データであって、SNS運用のコツはとにかく量をこなすことです。可能であるなら1日6時間でもSNSを更新したほうがいいです。

飲食店がSNS運用を行うメリット、デメリット

飲食店のSNS運用を始めるべきかの検討材料として、SNS運用を行うメリット、デメリットを紹介します。冒頭でお伝えした、「無料で始められる」「手軽に情報を発信できる」といったメリットや、「運用が面倒」「活用方法がわからない」「フォトジェニックなものがない」というデメリットは省略します。

メリット:集客への入り口になる

飲食店がSNS運用を行うメリット、デメリット

飲食店がSNS運用を行うメリットで大きいのが「集客への入り口になる」となることです。SNSでコンバージョン(来店)しなくても、きっかけになることはあります。例えば、SNSをきっかけに認知し、食べログで検索し、友達にLINEで連絡して飲食店に行くといった流れもあります。

飲食店がSNS運用を行うメリット、デメリット

また、自分は行かなくても友達に勧めるといった口コミの波及効果も大きな魅力。ダイエット中の人自身は食べないけど、美味しそうなラーメンの投稿を見てラーメン好きの友達に教えるケースなど多々あります。自分が興味なくても「新作メニューが出たよ」などと友達に教えることもあるでしょう。

デメリット:貢献度がわかりづらい

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一方で、SNS運用のデメリットは効果を数値化しづらく、貢献度がわかりづらいことです。経営者がGOサインを出しにくい最大の要因といえます。そもそもSNSは貢献度がわかりづらいツールです。そこを気にしても仕方ありません。Googleなどの検索エンジンはユーザーからすると能動的なプラットフォームで、「東京 イタリアン」など能動的な検索が発生するため、貢献度は測りやすいです。

一方でSNSは基本的に余暇の時間に何となく見ることが多く、受動的なもの。何かを調べるためにSNSを開くこともありますが、良いと思った投稿であってもブックマークして、あとで見ることも少なくありません。SNSがどれだけ貢献しているかはわかりにくく、だからSNSは飲食店の経営者からするとCPAが悪く取り組みにくいです。

飲食店のSNS運用のコツと成功事例

しかし、ユーザーはプラットフォームの多様化によって色んな購買行動をしています。そのうちの1つであるSNSマーケティングも取り組んだほうが良いのは明白です。デメリットを恐れて飲食店の経営者は分かりやすい方法を選んでしまいますが、SNS運用は始めるべきといえます。

もし、正確なデータを計測し、検証と改善を繰り返しながら運用したい場合は、SNS運用代行のプロに依頼するのがおすすめです。その上で、ノウハウを学び、自分でできるようになるのが最良の方法です。

飲食店のSNS運用のコツと成功事例

  1. 飲食店の主観とお客様の感覚は違う
  2. 積極的にフォローをする
  3. 特別感のある情報も発信する
  4. できるだけ多くのSNSを運用する
  5. いいねの数より、自分から押す
  6. 店員が面白ければ積極的に出す
  7. 炎上リスクの高い投稿は避ける

飲食店のSNS運用で手応えがあった成功事例をもとにSNS運用のコツを7つ紹介します。やり方というより基本概念に近いものもあります。

飲食店の主観とお客様の感覚は違う

飲食店のSNS運用のコツと成功事例

多くの飲食店がSNS運用で失敗してしまうのが、「どうせこんなもの受けない」と思って発信しないことです。前提として「飲食店の主観とお客様の感覚は違う」ということを認識しましょう。ウケると思わずに公開したメニューや店内写真が予想以上の反響を得て拡散され、集客につながった成功事例がたくさんあります。

例えば、何でもない古い建物と思っても、お客様からすれば昭和レトロ感があって魅力的に映るかもしれません。ある焼肉屋さんでは、ダクトが煙を吸引する動画を投稿したところ、女性客が「服や髪にニオイがつかない店だ」と思って来店した成功事例もあります。

飲食店のSNS運用のコツと成功事例

飲食店で買っている犬をSNSで何気なく発信したところ、犬を目当てに来るお客様が多かった成功事例があります。

積極的にフォローをする

飲食店のSNS運用のコツと成功事例

他店舗や地域のユーザーとSNS上で関係を築き、相互効果を狙いましょう。SNS運用は自店舗の力だけでは成果が出にくいものです。近隣の飲食店や、付き合いのある飲食店のSNSも積極的にフォローしましょう。互いにSNS上でやり取りしたり、引用でコメントをしたりすることで、それを見たお客様が自店に興味を持ってくれる可能性があります。自店で発信するコンテンツを作れないのなら、他店のコンテンツを借りればいいのです。

特別感のある情報も発信する

飲食店のSNS運用のコツと成功事例

季節限定メニューや記念日イベントを効果的にSNSに活用しましょう。飲食店において、開店〇〇周年や、季節の特別メニューなど期間限定メニューが登場するときは積極的にSNSで発信しましょう。飲食店の成功事例としては、お客様の誕生日や記念日に、豪華なデザートや飾りを提供し、それをSNS上にアップすると、お客様が店名のハッシュタグをつけて拡散してもらった居酒屋やダイニングバーがありました。

飲食店のSNS運用のコツと成功事例

また、SNSアカウントのフォローに対するサービスを実施することで拡散してもらった成功事例もあります。フォローした画面を見せると1ドリンクサービスにしたり、LINE公式アカウントの「友だち」になっている方だけ限定で飲み放題サービスを提供するなど工夫ができます。

できるだけ多くのSNSを運用する

飲食店のSNS運用のコツと成功事例

インスタグラム、X(Twitter)、LINE、Facebookなど、できるだけ多くのSNSを運用しましょう。各SNSの特徴を活かし、多方面で情報発信することがポイントです。TwitterとInstagramでは同じSNSでも興味関心が異なり、インスタグラムでは受けなかったが、Xでは評判が良かった事例もあります。また、そのそも現代の人はお客様自身でも発信するため忙しすぎて、Instagramしか見ていない、Xしか見ていないなど片方のSNSしかやっていない人も多いです。そのため、プラットフォームが少なければ、その分、お客様との接触が減ってしまいます。

いいねの数より、自分から押す

飲食店のSNS運用のコツと成功事例

SNS運用をする際は、フォロワー数やいいねの数を気にするより、自分からお客様をフォローして、いいねを押すことです。誰しもフォロワーが増え、いいねを押されると嬉しいです。お店の名前でエゴサーチして、良い評判を投稿してくれるユーザーは積極的にフォローし、いいねや御礼の返信をしましょう。それがきっかけでリピートしてくれる成功事例も多いです。

店員が面白ければ積極的に出す

飲食店のSNS運用のコツと成功事例

スタッフ、店員のキャラクターや言動などが面白ければ、積極的に投稿しましょう。接客が良いスタッフ、声や言葉遣いが良いスタッフなど、動画で投稿することで、その人を目当てに来店するケースも少なくありません。

炎上リスクの高い投稿は避ける

SNSは炎上のリスクを恐れて始めない飲食店も多いですが、滅多なことでは炎上は起きません。また、事実とは異なることで誹謗中傷された場合などは、削除申請をして通れば、SNS上で弁明すればいいです。特に炎上が起きやすい下記の3つに気をつけましょう。

  • 他人のプライバシーや個人情報の投稿
  • 事実がどうか不確かな情報の発信
  • 運用担当者のプライベートの投稿

最初から悪意や悪い冗談ではない場合、炎上のリスクは気にしなくていいです。それよりもSNS運用をやらないことの取りこぼしのほうが遥かにダメージが大きいです。

構成、写真撮影にこだわり、細やかで継続的な投稿を行うことは大切ですが、まずは恐れずにどんどん飲食店の情報を発信していきましょう。

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