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行動面接(STAR面接)とは?メリットや質問例、回答を紹介

2024.04.04

GoogleやAmazonが採用に取り入れ有名になった手法が行動面接(STAR面接)です。面接にうまくいかない企業が導入しており需要が高まっています。

最後まで読めば行動面接(STAR面接)が増えている理由、導入方法がわかります。

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行動面接(STAR面接)とは?

行動面接,STAR面接

行動面接(STAR面接)とは、採用候補者が過去にとった行動を質問し、入社後に活躍できるかどうかの能力や性格を見極める面接です。

新卒採用であれば、学生時代の活動やアルバイトでの行動、中途採用であれば前職で取った行動を深掘りしていきます。当時の状況(Situation)、課題(Task)、行動(Action)、結果(Result)の順番で掘り下げて質問するため、頭文字をとって「STAR面接」とも呼ばれます。

従来の面接では売上や実績などを評価する傾向にありましたが、成果を聞いても、自社で同じ活躍ができるとは限りません。一方の行動面接(STAR面接)は、過去の行動や思考から再現性があるかを見極めるため、自社でも活躍できる可能性が高いのです。

「状況質問」との違い

行動面接,STAR面接

行動面接(STAR面接)で行う質問を「行動質問」と言います。似ているもので「状況質問」があります。状況質問とは、仮の状況を想定して「こんな場合にどう行動しますか?」と質問する面接です。

例えば、「入社2ヶ月の同僚が先輩社員の不平不満を言って辞めようとしたとき、あなたはどうしますか?」などを聞くことが状況質問です。

時間に余裕があるなら行動面接(STAR面接)にプラスして状況質問も行うのがベスト。過去の行動だけを聞くと、情報や判断材料が限定されてしまう可能性があります。また、実際に自社であったトラブルをどう対処するかが良い判断材料になるケースもあります。そのため、行動質問と状況質問を合わせた面接を「コンピテンシー面接」と呼び、導入する企業が増えています。初めて聞かれる方は下記の記事も参考にしてください。

関連記事:コンピテンシー面接とは?メリットや質問例を解説

行動面接(STAR面接)の質問と回答例

項目質問

Situation(状況)
どんなチーム体制でしたか?
チームの中でどんな役割でしたか?
どんな責任や権限がありましたか?

Task(課題)
課題はなんでしたか?
課題のきっかけ、原因は何でしたか?
課題に気づいたのはいつ頃ですか?

Action(行動)
どんな計画・行動をしましたか?
どのように周りを巻き込みましたか?
課題解決で何が難しかったですか?

Result(結果)
解決できた成功要因はなんですか?
解決して得たことはなんですか?
反省点や改善点はありますか?

いよいよ行動面接(STAR面接)の質問と解答を紹介します。状況(Situation)、そのとき抱えていた課題(Task)、その課題に対して取った行動(Action)、どんな成果(Result)を出したのかを、「STAR」の順に質問を重ねて掘り下げていきましょう。

Situation(状況)

  • どんなチーム体制でしたか?
  • チームの中でどんな役割でしたか?
  • どんな責任や権限がありましたか?

最初に、当時のSituation(状況)から聞いてください。採用候補者の能力・行動特性を正確に把握するために状況を聞き出します。いきなりどんな行動を取ったのかを質問すると、候補者の答えが曖昧で抽象的になります。行動面接(STAR面接)は「考える」ではなく、「思い出す」面接です。じっくり時間をかけて引き出します。

Situation(状況)の回答例

学生時代、大学の近くの居酒屋でアルバイトをしていました。夕方5時から閉店までの8時間勤務で私の主な仕事は料理を作ったり、お皿を洗ったりする厨房作業が多かったです。お店は基本的に4人体制で、厨房スタッフが2人、注文を聞いたりする接客担当が2人です。

Task(課題)

  • どのような課題・トラブルがあったか?
  • トラブル発生の原因はなんだったか?
  • いつ課題に気づいたのか?
  • なぜ課題に気づいたのか?
  • いつまでに解決しなければいけない問題だったか?

状況を把握したあとに質問するのがTask(課題)やその原因です。本題の答えを明確にするために重要な前置きです。質問例を見てわかるように、「〇〇でしたか?」と過去形で聞きます。深掘りするときは「なぜ課題に気付けたのか?」「いつ頃きづいたのか?早かったのか遅かったのか?」などを深掘りしていきましょう。

Task(課題)の回答例

居酒屋での課題は、スタッフが接客中で手が塞がっており、厨房スタッフが料理を自分で運ばなければいけないことでした。調理の手が止まってしまい、効率が悪いことが課題でした。原因は、お客様から「おすすめのメニュー」を聞かれることが多く、接客スタッフが説明していることでした。お客様が少ない日は手が回りまりますが、金曜や土曜日の繁忙期は困ることが多く、早急な解決が必要でした。

Action(行動)

  • 課題解決のために取った行動は?
  • どのような計画で行ったのか?
  • チーム内でどんな役割分担をしたか?
  • 最も苦労したことはなにか?

次に聞くのがAction(行動)です。自主的なAction(行動)につなげたのか、周囲に指摘されて行動を起こしたのかを見極めましょう。採用候補者の意思決定の背景や協調性などを探ることができます。深掘りするときは、課題解決において最も難しかったこと、どう対処したのかを聞くことで、採用広報者の行動特性を把握できます。

Action(行動)の回答例

お客様からの質問を減らすために、メニュー表やお店の壁に「おすすめのメニュー」がわかるように記載し、おすすめする理由も詳しく書きました。「〇〇産なので甘さがあり好評です」「当店で人気ナンバーワンのメニューです」など。説明書きを作る際はお客様からどんな質問が多く、どんな回答をするかを接客スタッフに聞いて厨房スタッフも一緒に作成しました。

Result(結果)

  • 課題を解決して得たこと、学んだことは?
  • なぜその選択をしたのか?
  • 周囲の反応はどうだったか?
  • 今なら、どう対処するか?そのときと違いはあるか?

最後にResult(結果)を聞きましょう。人物の思考性や、なぜその選択をしたのかなどが明確になります。深掘りするときは「課題を解決したことで周りにどんな影響があったか?」「現在でも同じ行動を取るか」などを聞くと、情報収集ができます。

Result(結果)の回答例

お客様の質問が減ってスタッフの業務効率が上がりました。さらに、接客スタッフと厨房スタッフ全員で取り組んだことで以前より仲が良くなり、その後の仕事がしやすくなる相乗効果もありました。

以上が行動面接(STAR面接)の質問と回答例です。この採用候補者であれば、課題認識から効率化の方法、また協調性も期待でき、他の職種であっても再現性が期待できます。

行動面接(STAR面接)のメリット

  • 入社後の活躍の可能性を見極めやすい
  • 事実行動なので本音が出やすい
  • 内定承諾率の向上につながる

行動面接(STAR面接)のメリットを把握しておけば、質問や回答を作るときにイメージが湧きやすくなります。

まず、行動面接(STAR面接)の何よりのメリットは「入社後の活躍の可能性を見極めやすい」ことです。過去にとった行動をもとに自社の業務と比較して再現性があるかを見極めるため、価値観や性格といった抽象的な基準で採用するよりも成果におけるミスマッチが減ります。会社で活躍できると転職や辞職も減らすことにもつながるので一石二鳥です。

そして、行動面接(STAR面接)では採用候補者の事実行動を聞くので、綺麗事やサービスの好きアピールなどではなく本音を引き出せます。

また、採用候補者側も自身の成功体験を話せるので気持ちよくなり、内定承諾率の向上につながります。面接は企業側が候補者を選定しているようで、候補者が企業を選んでいます。採用面接に関する注意点は下記の記事も参考にしてください。

関連記事:採用面接の質問事例やNG行動、成功チェックリストを紹介

行動面接(STAR面接)の注意点

  • 雰囲気づくりを心がける
  • 面接中は情報収集に徹する

最後に、行動面接(STAR面接)を実施するときの注意点を2つ紹介します。

雰囲気づくりを心がける

採用面接

行動面接(STAR面接)を行うときは、面接官のほうから明るく話しかけて、採用候補者が緊張しないように雰囲気づくりをしましょう。

行動面接(STAR面接)は過去の行動を深掘りしていくので、候補者からすれば事情聴取や取り調べを受けているように感じてしまい、圧迫面接になってしまいがちです。

面接の最初に世間話や趣味などのアイスブレイクを入れる、質問の途中でも相槌を入れたり褒めたりして、採用候補者の緊張をほぐすようにしましょう。面接の雰囲気が悪いと、せっかく内定を出しても辞退につながります。

面接中は情報収集に徹する

採用面接

行動面接(STAR面接)の質問をしているときは、できるだけ多くの情報を収集するよう心掛けてください。正確な判断をするためにも、できるだけ過去の行動を深掘りして情報を集めることが鍵になります。ありがちな失敗が、質問の最中に採用の合否をしてしまい、中途半端でやめてしまうことです。野球の逆転ホームランのように、最後まで続けると自社が求める人材であると分かる可能性もあります。合否判定は行動面接が終わってからにしましょう。

また、雰囲気づくりのために積極的に話し掛けることは大事ですが、面接官が喋りすぎて情報を集められないことも避けてください。

行動面接(STAR面接)まとめ

最後までご覧いただき、ありがとうございます。人材不足が深刻で、社員育成の余裕がなく、即戦力採用が必要な企業ほど行動面接(STAR面接)が有効であると理解いただけたと思います。ただし、行動面接(STAR面接)だけでは採用の成功は難しいです。面接に関する下記の記事も合わせてご覧ください。

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行動面接(STAR面接)を導入したいが自信がない、採用を支援して欲しい方は採用支援のhypexにご相談ください。目標や課題などをオンラインでヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。相談料は一切かかりません。