YouTubeを使って採用を行うべき企業とは?チャンネル運営のメリットや注意点を解説!
2024.04.26
・求人媒体やエージェント以外の採用に取り組みたい
・YouTubeチャンネルで採用できるのか知りたい
・どんな企業がYouTubeチャンネルを作るべきか知りたい
YouTubeの視聴者数は8,000万人を超えており、自社でも採用チャンネルを作ろうと考えている方は増えています。ただし、YouTubeはエンタメを求める視聴者が多いため採用に効果があるのか不安な方も多いでしょう。この記事ではYouTubeチャンネルで採用を始めるべき企業の特徴、メリットなどを解説します。最後まで読めば、自社でYouTubeチャンネルを開設する方法もわかります。
※ YouTubeチャンネルによる採用をプロに相談したい、もしくは自社ではノウハウやリソースがないから代行して欲しい方は採用広報支援のhypexにご相談ください。動画やバナーなどの制作から請け負います。相談料は一切かかりません。
YouTubeチャンネルの採用とは?
画像引用:サイボウズ採用公式チャンネル
YouTubeチャンネルの採用とは、企業で採用に特化したYouTubeチャンネルを開設し、応募につなげる手法です。採用方法としては、チャンネルや動画の概要欄に貼った応募フォームや採用イベント、採用サイトなどのリンク経由で応募してもらうことです。例えば様々なソフトウェアを開発するサイボウズは2021年にYouTubeチャンネルを開設し、約29本の動画を投稿しています。そして、下の写真のように動画の概要欄に募集要項のリンクを貼り、応募につなげています。
採用のYouTubeチャンネルにかかる費用・相場
内容 | 相場 | 編集期間 |
編集のみ | 2,000円〜30,000円/本 | 1〜2週間 |
+企画・構成 | 50,000〜100,000円/本 | 2〜4週間 |
+分析、運用支援、コンサル | 150,000円〜500,000円/月 |
採用に関するYouTubeチャンネルを作る場合、動画1本にかかる費用は1万円前後からが相場になります。大掛かりな撮影が必要になる場合や多くの出演者が発生する場合など、内容によってピンキリなのであくまで目安になります。上の表は撮影、企画などの人件費は含まれていません。撮影は自社でスマホや一眼レフで行うか、プロのカメラマンに外注するのかなどによって大きく変わります。
当社hypexが以前、YouTube動画を作ったときは90分で15分を4本撮って10分の動画へ編集していました。これは簡単な台本を作ったものなので、実際は準備や練習などもう少し時間がかかると思います。通常の場合は、2時間撮影して、10分の動画を4本作る場合が多いです。動画の編集はフリーランスに依頼し、そのときは1本2,000円でした。
YouTubeチャンネルの採用を始めるべき企業の特徴
- 自社の業務・魅力が外から見えにくい
- 採用媒体や人材紹介などで競合他社に負けている
- 動画を継続的に投稿し続けることができる
結論から書くと、YouTubeチャンネルで採用を始めるべき企業の特徴は上の3つです。ポイントは3番目の「動画を継続的に投稿し続けられるか」。YouTubeチャンネルを始めても成果が出ない企業の原因で最も多いのが、中途半端にやめてしまうことです。
テレビはチャンネルをつけると番組が勝手に流れてきますが、YouTubeは視聴者が見たい動画を自分で検索してはじめて見られます。仮に見始めても冒頭の3秒間で40%が離脱するとも言われており、成果を出すには動画を投稿し続けてコツを掴むこと、分析と改善を繰り返すことが成功の鍵。採用につながり出すまで根気よく続けられるかが重要です。
※YouTubeにはチャンネルを開設する以外にも、動画だけ作って広告として出稿する方法もあります。この記事ではYouTubeチャンネルに特化して説明しますので、動画を広告出稿する方法に興味がある方は下記を参考ください。
YouTubeチャンネルで採用するメリット
- 業務・社風の理解が深まる
- 潜在層の獲得につながる
- 社員同士のコミュニケーションになる
次にYouTubeチャンネルで採用を始めるメリットを3つ紹介します。始めるべきか迷っている方は参考にし、社内稟議の資料にも活用ください。
業務・社風の理解が深まる
【サイボウズ】 バーチャルオフィスツアー ※2023年1月24日時点
YouTubeチャンネルを始めるメリットの一つが「業務・社風の理解が深まる」こと。動画はテキストや写真にはないリアル感が伝わり、自社の業務や社風を理解してもらえやすいです。採用サイトやブログ、SNSなどに取り組んでいるけど、いまいち自社の業務・魅力が外から見えにくいと感じている企業の方はYouTubeチャンネルがおすすめです。例えば先ほど紹介したサイボウズのYouTubeチャンネルが好例。
画像引用:サイボウズ採用公式チャンネル
自社のオフィスを案内したバーチャルツアーの動画で、写真で見るよりオフィスの空気が伝わり、自分ごと化しやすいです。また、社員同士の会話などがあると仲のよさや雰囲気が伝わります。
普段、社員がどんな業務をしているのかも採用サイトと動画では理解度が全然違います。NHK『プロフェッショナル』やTBS『情熱大陸』を見ると、どんな仕事をしている人なのかわかりやすいでしょう。
また、業務・社風の理解が深まれば応募が増えるだけでなく、入社後の退職率の軽減にも貢献します。
求人媒体や人材紹介を経由した応募は条件面で応募されることが多く、その人材が本当にカルチャーフィットするかわかりにくいでしょう。しかし、動画を見て社内や社員の雰囲気がわかっていれば、応募者が自分に合いそうか事前にわかるので、カルチャーフィットしそうな方からの応募が増えます。
潜在層の獲得につながる
YouTubeチャンネル | 求人媒体 | |
ターゲット | 顕在層+潜在層 | 顕在層のみ |
オリジナリティ | 高い | 低い(制限がある) |
採用の資産化 | 作った動画を他で利用できる | 出稿を止めたら全て失う |
必要なスキル | 動画制作&チャンネル運用のスキル | 求人ライティング |
求人媒体や人材紹介会社を活用しているけど、条件比較されて競合他社に負けている企業も多いでしょう。求人媒体や人材紹介会社に登録するのは、一定の転職願望のある顕在層ですが、YouTubeチャンネルは潜在層の採用につなげることができます。
2023年の2月時点でYouTubeの視聴者数は8,000万人を超えており、その中には転職を考えていない潜在層も多いです。転職願望がなかったとしても、YouTubeチャンネルの動画を見ることで認知され、企業に興味を持ってくれる可能性もあります。
また、上の表を見てわかるようにYouTube動画は求人媒体と違って制限が少なく、自社のオリジナリティを出すことができます。作った動画は採用イベントで使ったり、SNSにアップしたりと他の媒体でも活用できます。
社員同士のコミュニケーションになる
画像引用:サイボウズ採用公式チャンネル
応募や採用というより副次効果の話になりますが、コンテンツ作りを通じて社員同士のコミュニケーションが深まるメリットもあります。また、他の社員が動画を見ることで自社の魅力を改めて発見する、自社のことが好きになるような効果もあります。社内のコミュニケーションを活発にする意味でもYouTubeチャンネルの運用はおすすめです。
※ここまで読んでYouTubeチャンネルによる採用をプロに相談したい、もしくは自社ではノウハウやリソースがないから代行して欲しい方は採用広報支援のhypexにご相談ください。動画やバナーなどの制作から請け負います。相談料は一切かかりません。
YouTubeチャンネルで採用を行っている企業の事例
先ほどのメリットを踏まえて、実際にYouTubeチャンネルで採用を行っている事例を4つ紹介します。自社で始めるべきか、始めるときにどんな動画を作るか参考にしてください。
※チャンネル登録者数や動画本数は2023年2月20日時点の数字です。
癒やしのラフィネch.
チャンネル登録者数:4.99万人
動画の本数:64本
全国にリラクゼーションスペースを展開するラフィネグループの採用チャンネル。主に仕事の内容を紹介する動画をアップしています。
- 職場紹介
- 社員インタビュー
- セラピストの1日
- 採用CM動画
参考になるのはセラピストが教える膝痛の予防や代謝アップの方法など、健康に関するノウハウの動画を投稿していること。自社のPRや採用情報だけでは、そもそも興味を持っていない視聴者は見てくれません。一歩的なアピールだけでなく、視聴者が見たくなる動画を考えることがポイントです。
Rakuten Careers
画像引用:Rakuten Careers
チャンネル登録者数:2280人
動画の本数:60本
誰もが買い物をしたことがあるであろう楽天グループも採用チャンネルを立ち上げています。事業紹介、社員紹介とオーソドックスな採用動画がメイン。ユニークなのは、面接対策やエントリーシートの添削などのノウハウをアップしていること。新卒採用の就活生に役立ちます。チャンネル登録数を見ると少なく感じるかもしれませんが、動画本数が60本と多く、企業理解に貢献しています。
サイバーエージェント新卒採用
チャンネル登録者数:3750人
動画の本数:26本
アメーバブログやAbemaTV、ウマ娘などでお馴染みのサイバーエージェントも新卒採用に特化したYouTubeチャンネルを立ち上げています。
サイバーエージェントの挑戦、実際のお仕事紹介、社員インタビュー、社員の1日に密着など、入社後のイメージが沸きやすい動画が多く公開されています。また、面接で必ず聞く質問を公開するなど、採用動画として鉄板の企画が盛り込まれれています。
※ここまで読んでYouTubeチャンネルによる採用をプロに相談したい、もしくは自社ではノウハウやリソースがないから代行して欲しい方は採用広報支援のhypexにご相談ください。動画やバナーなどの制作から請け負います。相談料は一切かかりません。
採用のYouTubeチャンネルを開設する手順
ここまで読んで、採用のYouTubeチャンネルを始めてみようと思った方に、YouTubeチャンネルを開設する手順を説明します。
GoogleアカウントからYouTubeにログイン
まずGoogleアカウントを作成します。既にアカウントを持っている方はそのアカウントを利用できます。作成したGoogleアカウントにログインしてからYouTubeもログインしてください。
YouTubeチャンネルの作成
続いてYouTubeにログインしてチャンネルを作成します。右上のアカウントにカーソルを合わせると上の画面のようなサイドバーが表示されるので「設定」を押してください。
「新しいチャンネルを作成する」を選びます。
チャンネル名を設定します。「株式会社hypex 採用チャンネル」などです。チャンネル名はあとから変更できます。
チャンネルを作ったら、先ほどの設定のところから「詳細設定」を押してください。
チャンネルを「ブランドアカウント」に移行を押します。企業アカウントを作成する際は「ブランドアカウント」を利用しましょう。ブランドアカウントでチャンネルを作成すると、複数メンバーによるチャンネル管理が可能です。採用チャンネルのように複数で管理・運営する場合はブランドチャンネルがいいでしょう。
動画の投稿する
動画は右上のカメラのようなマークを押して「動画をアップロード」を選択すると投稿できます。
チャンネルをカスタマイズする
動画を投稿する「YouTube Studio」の画面左下に「カスタマイズ」があるのでクリックすると、チャンネルのカスタマイズができます。
基本情報
基本情報はチャンネルの名称変更や説明、詳細に表示されるリンク設定が行います。チャンネル詳細に表示されるリンクに採用サイトや採用LPなど、戦死してほしいリンクを掲載します。その他にも下記の項目に情報を入力していきましょう。
- 動画説明:訪れたユーザーがチャンネルの概要を理解しやすくなる
- チャンネル登録用リンク:チャンネル登録者数を増やすため
- 動画に関連するサイトのリンク:採用サイトや採用LP
- チャンネル内の関連動画や参考動画のリンク:他の動画の再生回数を伸ばすため
- ハッシュタグ:検索結果に表示されるようにするため
ブランディング設定
ブランディンング設定は、チャンネルのアイコンや背景となるバナー画像を設定します。プロフィール写真は、98×98px以上、4MB以下の画像が推奨されています。ファイル形式はJPGかPNG、BMP、もしくはアニメーションなしのGIFです。バナー画像をアップロードする際はアスペクト比が 16:9、2048×1152px以上、6MB以下の画像を使用してください。
レイアウト
レイアウトは視聴者に向けてチャンネルを分かりやすく、見やすく整理します。「動画スポットライト」は、YouTubeチャンネルのトップページでチャンネル登録者、未登録者に対して設定した動画をトップに大きく表示して視聴を促す機能。
「注目セクション」は視聴してほしい動画がユーザーの目に留まるように注目セクション機能を使って動画を整理する機能です。人気のアップロード動画やショート動画などを追加したり、カスタマイズによりチャンネルのホーム画面を変更できます。これらの設定はチャンネル開設後、動画をいくつかアップロードした後に設定を行います。
※ここまで読んでYouTubeチャンネルによる採用を始めてみようと思った方、もしくは自社ではノウハウやリソースがないから代行して欲しい方は採用広報支援のhypexにご相談ください。動画やバナーなどの制作から請け負います。相談料は一切かかりません。
YouTubeチャンネルで採用する際の注意点
- 自社のPRに偏らない
- バズる動画を意識しすぎない
- YouTubeチャンネルの運用体制が整っていない
- 公開して終わりにならない
最後に、これからYouTubeチャンネルで採用を始める方に向けて注意点を4つ紹介します。
自社のPRに偏らない
YouTubeチャンネルを始める目的は応募を増やすことや企業の理解を深めることですが、自社のPRに偏りすぎても視聴者は見てくれません。採用候補者にとって有益な情報を届けることも大切です。
事例で紹介した癒やしのラフィネch.のストレッチのやり方や、楽天やサイバーエージェントであった「就活のアドバイス」などは応募者にとっても役に立つ情報です。大事なことは採用に向けて企業情報を届けつつ、視聴者が何を見たいかを考えることが大切です。
バズる動画を意識しすぎない
YouTubeチャンネルを見てもらうことは大切ですが、バズる動画を意識しすぎてエンタメ路線に振り切るのも考えものです。動画がバズれば視聴回数は増えますが、「楽しそうだから応募した」など望む人材が来ずに、無駄な面接や選考の時間が増えるかもしれません。
どうすれば見てもらえるのかを考えつつ、届けるべき情報を間違えないことが大切。この見極めがYouTubeチャンネルで問われる技量です。
YouTubeチャンネルの運用体制が整っていない
YouTubeチャンネルは数本の動画をアップして終わりではなく、継続して投稿し続けることが大切です。目安ですが最低でも半年、1年ほどは続けられる体制を整えてください。企画や撮影、編集、サムネイルの作成、動画の分析などYouTubeチャンネルには多くの作業があります。それらを継続できるリソースを確保しましょう。自社で難しい部分は外注する方法もおすすめです。
公開して終わりにならない
動画を公開したあとは、動画のパフォーマンスを分析して改善や次の動画への対策を練ることが大切です。動画の分析に役立つツールがYouTubeアナリティクス。この分析ツールを使って主に下記を分析します。
- 視聴者維持率:動画を最後まで見てくれた人の割合
- 視聴者:「年齢」「性別」など、どんなユーザーが視聴しているのか分かる
- トラフィックソース:自分の動画に何を経由して訪れたかが分析できる
- インプレッションとクリック率:YouTubeの検索結果に表示された数と割合
例えばインプレッションがいいのにクリック率が悪い場合は、タイトルやサムネイル画像を改善するべきかもしれません。そのように、YouTubeでは様々なデータが取得できますので、いかにデータを活用できるかが成功への鍵となります。
採用YouTubeチャンネルのポイントまとめ
以上、YouTubeチャンネルを採用に使う方法やメリットなどについて解説してきました。メリットを整理すると下記になります。
- 自社の業務・社風の理解が深まる
- 潜在層の獲得につながる
- 社員同士のコミュニケーションになる
メリットが多いYouTubeチャンネルですが、動画制作やマーケティングの経験・ノウハウが求められます。当サイトhypexはYouTube運用など潜在層の採用を得意としています。貴社の採用課題を丁寧にヒアリングし、動画の制作から行っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
成長企業における採用ブランディング・採用マーケティングを専門とし過去2年で50社以上を直接支援。前職では、月間150万利用者数を超える医療・美容のWebサービスの事業責任者、兼経営陣として組織の成長を牽引。成長組織におけるOKRを利用した評価制度の構築や外国人、ジェネレーション、女性、LGBTQ+などのダイバーシティ・マネジメントに尽力。