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エンジニア採用動画の参考事例を厳選!種類・活用・失敗例まで網羅

2025.07.31

エンジニア採用動画の参考事例を厳選!種類・活用・失敗例まで網羅

エンジニア採用がますます難しくなる中、「エンジニア採用動画」を活用する企業が急増しています。しかし、ただ動画を作るだけでは意味がありません。成功している企業は「どんな目的で」「誰に向けて」「どのような形式で」動画を活用しているのか。

本記事では、実際に公開されているエンジニア採用動画の事例を厳選してご紹介。社員インタビューや1日密着、代表メッセージ、オフィスツアーなど、目的別に分類して解説します。これから採用動画を検討している方、自社の動画を改善したい方は、ぜひ参考にしてください。

※採用動画を作るべきかプロの意見を聞きたい。もしくは採用動画を作って欲しい方は採用支援のhypexにご相談ください。予算や目的などから最適なアドバイスをさせていただきます。支援させていただいた企業は月間300名以上の応募を獲得しています。相談料は一切かかりませんので、お気軽にお問い合わせください。hypexでは下記のような採用動画を制作しています。

なぜ今「エンジニア採用動画」が重要なのか?

なぜ今「エンジニア採用動画」が重要なのか?

エンジニアの採用難易度は年々上昇しており、従来の求人広告や採用ページだけでは差別化が難しい時代に突入しています。そんな中、動画というリッチな情報伝達手段を活用する企業が急増しています。

特にエンジニア職は、企業カルチャーや開発スタイル、技術へのこだわりなど、テキストでは伝えにくい「空気感」や「リアル」な情報を求める傾向が強く、動画との相性が非常に良い職種です。

求職者の情報収集行動の変化(動画活用の増加)

Z世代・ミレニアル世代を中心に、就職・転職活動時の情報収集手段として「動画コンテンツ」を活用する人が増えています。YouTubeで「企業名+エンジニア」で検索し、実際の働き方や社内の雰囲気をチェックする求職者も少なくありません。

特にエンジニアは、抽象的なキャッチコピーよりも「具体的な仕事の中身」や「どんな人と働くのか」などを重視する傾向があります。これは、開発の現場でのリアルを重視する職種特性とも言えるでしょう。

そのため、エンジニア採用では「静的な採用ページ+動的な動画コンテンツ」という組み合わせが強力です。動画によって「働く現場の温度感」や「社員の人となり」を伝えることで、求職者とのギャップを減らし、応募のハードルを下げる効果が期待できます。

関連記事:エンジニア採用サイトの事例10選!おすすめの制作会社も紹介

動画が与えるブランディング効果・訴求力

なぜ今「エンジニア採用動画」が重要なのか?

動画は、文字や画像では伝えきれない感情や価値観を伝える力に優れています。特にエンジニア職の場合、企業の技術的なこだわり・開発手法・カルチャーなどは、目に見えない無形の要素が大半です。たとえば、以下のようなことを動画で直感的に訴求できます。

  • ペアプロ・モブプロなどチーム開発のスタイル
  • 使用している技術スタックや開発環境
  • 社員の素の表情やインタビューによる共感
  • リモートワーク・フレックス制度など働き方の実態
  • 現場のマネージャーが語るプロジェクトのやりがい

これらは文字で長々と説明するよりも、2〜3分の動画で自然に伝えるほうが効果的です。また、動画を視聴した求職者の中には「なんとなく良さそう」といった情緒的な印象から志望度が上がるケースもあります。

さらに、動画をYouTubeやSNSで拡散することで、企業ブランディングにもつながり、潜在層のエンジニアにリーチできるメリットもあります。

以上の理由から、現在の採用市場において「エンジニア採用動画」は単なるトレンドではなく、採用競争を勝ち抜くための必須施策と言えるでしょう。

関連記事:エンジニア採用広報とは?方法・ポイント・事例を解説

エンジニア採用動画の事例

事例を見る前にチェック! エンジニア採用動画の種類と効果

種類主な内容期待できる効果
コンセプト動画理念やビジョンの訴求興味喚起
認知獲得
ブランディング
理念への共感
代表メッセージ創業の想い
事業戦略
将来の展望
求める人物像
信頼感・安心感醸成
将来性への期待
社員インタビュー仕事のやりがい
キャリアパス
入社の決め手
成功・失敗談
志望度向上
ロールモデルの提示
仕事内容の理解
信頼感の醸成
座談会複数社員での対談
部署やチームの雰囲気
人間関係の可視化
社員の仲の良さ訴求
求職者の不安払拭
1日密着出社から退社まで密着
業務風景
ランチ
ミーティング
同僚・先輩との会話
ミスマッチ防止
仕事のイメージ形成
親近感の醸出
他者との差別化
オフィスツアー執務エリア
会議室
リフレッシュスペース
独自の設備やこだわり
環境への安心感
企業の魅力付け
事業・サービス紹介事業内容
製品・サービスの強み
業界での立ち位置
事業理解
志望動機の明確化
事業への興味喚起
カルチャー・福利厚生社内イベント
部活動
ユニークな福利厚生
研修制度
入社のメリット
訴求他社との差別化
定着率の高さ

エンジニア採用動画の種類は主に8種類に分けることができます。自社の採用課題、期待できる効果と照らし合わせて参照動画をご覧ください。

社員インタビューの事例

サイバーエージェント【社員インタビュー】

  • 動画タイトル:学生の皆さんからよく聞かれる質問に新卒エンジニア採用人事が答えます!!「選考で見ているポイントは?」「どんな人が活躍しているの?」
  • 業種:大手IT(インターネット広告・メディア運営)
  • 動画の長さ:6分14秒

サイバーエージェント社のエンジニア採用担当者が出演し、新卒エンジニア志望の学生によく聞かれる質問に答える形式の動画です。「選考で見ているポイントは?」「どんな人が活躍している?」といった質問に、人事担当者(自身もエンジニア経験者)が具体的に回答することで、同社が求めている人物像や、カルチャーフィットする性格などが事前に把握できます。

回答には重要ポイントがテロップ表示され、一問一答だけでなく深掘りした解説が続くため、会社説明会に参加しているような情報量が得られる内容になっています。エンジニア志望者の疑問解消や採用の透明性向上につながる、ユニークなQ&A動画です。

富士通Japan【社員インタビュー】

  • 動画タイトル:富士通Japan 社員紹介 システムエンジニア#1
  • 業種: 大手IT(自治体・医療・産業向けシステムインテグレーター)
  • 動画の長さ:3分18秒

富士通グループの一員である富士通Japanによる新卒採用向け社員紹介シリーズの採用動画です。ヘルスケア分野のシステム開発SE(シニアマネージャー職)へインタビューし、実際のオフィスで働く様子をスタイリッシュな映像とともに収録。充実したオフィス環境やチームで相談しやすい風通しの良さを感じられる内容になっています

シニアマネージャーが部下に「自由に相談していい時間」を設けているといった職場の工夫も紹介されており、従業員が安心して働ける仕組みや社員の笑顔が印象的に映し出されるなど、富士通Japanの魅力が伝わる動画です。

ソニー・インタラクティブエンタテインメント【部署全体の社員インタビュー】

  • 動画タイトル: 経験者採用向け LSI開発部門 紹介動画
  • 業種:大手メーカー(PlayStationのハード・半導体開発部門)
  • 動画の長さ:5分21秒

SIE(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)がキャリア採用向けに公開したLSI(半導体)開発部門の紹介動画です。PlayStation向けカスタム半導体を設計・検証する部署のリーダーやエンジニアたちが登場し、同部門の技術的魅力や役割を語っています。

製品の競争力の源泉となるLSI開発の醍醐味や、異なるチーム・関係者と連携しながら最先端の半導体を生み出す姿が紹介され、SIEがLSIエンジニア採用を強化していることを背景に、ハード開発現場の魅力を伝える内容となっています。

楽天グループ新卒採用【入社3年目の社員インタビュー】

  • 動画タイトル: 【楽天】新卒採用|Hiroya|クラウドプラットフォーム統括部 System Infrastructure Engineer
  • 業種:大手IT(EC・フィンテック・通信まで多角展開)
  • 動画の長さ:1分47秒

楽天の新卒採用向け動画シリーズの一つで、クラウドプラットフォーム部門のエンジニア(入社3年目の廣谷さん)にフォーカスしたものです。クラウドインフラエンジニアとしての仕事内容ややりがい、入社前後のギャップなどを本人が語り、楽天の巨大サービスを支えるインフラ技術に携わる醍醐味が伝えられます。

英語公用語の環境や部署間のコラボレーションにも触れられており、グローバルかつ大規模な開発現場で働く様子を垣間見ることができます。技術的トピック(例:楽天ペイメントの支える技術等)を交えつつ、新卒エンジニア視点で楽天で働く魅力を紹介する内容です。

1日密着ドキュメントの事例

エアークローゼット【新卒社員の1日密着】

  • 動画タイトル:【新卒採用】ITの力でアパレル業界に革命!?ファッション系IT企業のエンジニア職新卒に1日密着!【エアークローゼット】
  • 業種:ファッション×ITスタートアップ(サブスクリプションサービス運営)
  • 動画の長さ:6分22秒

ファッションレンタルサービスを手掛けるエアークローゼット社の新卒エンジニアの1日に密着した動画です。エンジニアが社内でどのように働いているかを追体験でき、和気あいあいとした社内や、社員同士の仲の良さ、CTOにすぐ相談できる開発環境やチーム内の密なコミュニケーションが描かれています。デザイナーやマーケターとの連携、ランチタイムのミーティング活用なども映し出され、1on1の教育体制や評価制度にも触れられており、新卒エンジニア志望者に会社の雰囲気が伝わる内容になっています。

ただ映像に撮るだけでなく、インタビュアーが「今なにをしているところですか?」など、現在の状況を質問し、きちんと字幕や図解を入れて視聴者にわかりやすくしている良い動画です。

リコー【入社4年目エンジニアの1日密着】

  • 動画タイトル: 【採用】社員1日密着ドキュメンタリー “4年目設計開発 伴野さん編”
  • 業種: 大手電機メーカー(プリンター・映像機器等)
  • 動画の長さ:13分38秒

リコー株式会社の公式チャンネルによる採用動画の事例です。プロジェクターの設計開発エンジニア(入社4年目)の1日に密着したドキュメンタリー風映像。仕事内容だけでなく、エンジニア個人の人となりにも焦点を当てており、「学生時代どんなことをしていたか?」といった質問や同僚から見た人物像を織り交ぜることで、ものづくりが好きでこの仕事に就いたストーリーがリアルに伝わります。BGMを抑えた真剣な雰囲気で映し出され、本格ドキュメンタリーのような高いクオリティで研究開発職の魅力を表現した動画です。

テクノシステム【開発リーダーの1日密着】

  • 動画タイトル:【採用】パパさんエンジニアに1日密着!-10年目 開発リーダー 高瀬さん編
  • 業種:独立系SIer(愛知県豊橋市、本社)
  • 動画の長さ:5分3秒

製造業や半導体業界向けソリューションを提供するテクノシステム社の入社10年目エンジニアの日常に密着した動画です。

自宅での在宅勤務の様子と、出社日の対面コミュニケーションの様子が対比されており、ハイブリッド勤務で働く社員の姿が描かれています。後半では育児と仕事の両立にもスポットが当てられ、午後3時過ぎに子供のお迎えのため一時退社し、在宅勤務に切り替える場面も収録されています。

密着対象が開発リーダーなので、一緒に働く上司、自分の将来の姿がイメージできます。ナレーションやポップな編集で親近感の湧く仕上がりとなっており、ワークライフバランスを意識した柔軟な働き方をアピールする内容です。

シアトルコンサルティング【エンジニアと営業の1日密着】

  • 動画タイトル:【新卒】密着!エンジニアと営業の一日について(シアトルコンサルティング)
  • 業種・企業規模:ITコンサル・システム開発(従業員数数百名規模)
  • 動画の長さ:3分45秒

東京のIT企業シアトルコンサルティング(現社名:METATEAM)の新卒2年目エンジニアと新卒1年目営業それぞれの1日に密着した動画です。冒頭で2人の簡単なプロフィールと1日のスケジュールを示し、技術職と営業職の働き方の違いを対比的に紹介しています。

エンジニアパートでは、未経験から成長したエピソードや具体的な開発シーンが映され、社内の雰囲気や職種間の連携がよく分かる構成です。

エンジニアだけでなく、他の部署も同時に密着しているので、他の部署の社員や会社全体の雰囲気がつかめます。

座談会の採用動画の事例

パナソニック コネクト社【内定者の座談会】

  • 動画タイトル:内定者が語る✨インターンシップ経験談📝
  • 業種:大手メーカー(旧来の産業機器部門が独立したB2B企業)
  • 動画の長さ:15分53秒

パナソニック コネクト社の内定者3名にインターンシップの経験談を座談会形式で話してもらう採用動画の事例です。「なぜ、インターンシップに応募したのか?」「実際にどんな仕事を経験し、なにを学んだのか?」「将来を考える時、どのように役に立ったのか?」などを質問。内定をもらったばかりという鮮度の高さが、求職者に親近感を与え、話す内容が参考になります。

株式会社ダイフク【若手フィールドエンジニア社員座談会】

  • 動画タイトル:【ダイフク採用】若手フィールドエンジニア社員座談会(後編)
  • 業種:マテリアルハンドリング機器メーカー(物流機器業界の大手企業)
  • 動画の長さ:13分3秒

新卒入社の若手フィールドエンジニア数名が本音トークをする座談会形式の採用動画です。現場での仕事の魅力や苦労、会社を選んだ理由、入社の決め手などについて語り合い、フィールドエンジニア職ならではのやりがいや社内の雰囲気が伝わります。

実際に働く社員たちのリアルな声を通じて、エンジニア職志望者に現場の様子やサポート体制がイメージしやすく訴求されています。

株式会社NTTデータ【1年目のエンジニア座談会】

  • 動画タイトル: 【NTTデータ】不安はなかった?入社してからの苦労は…?【文系出身からIT業界へ】
  • 業種:IT・システムインテグレーター(国内最大級の大手SIer)
  • 動画の長さ:9分31秒

文系学部出身で入社1年目のエンジニア社員たちがリモートの座談会形式で登場し、未経験からITエンジニアになった経緯や入社前後のギャップ、研修・サポートについて率直に語り合います。コードが書けなくても大丈夫だったか、入社後に感じた苦労や成長エピソードなど、非情報系出身者が抱きがちな不安をテーマに活発に議論しています。

未経験でも挑戦できる社風や教育体制が伝わり、エンジニア職に興味はあるものの不安を感じる学生に安心感を与える内容になっています。

代表メッセージ(社長からのメッセージ動画)の事例

株式会社オプテージ(OPTAGE)

  • 動画タイトル:【OPTAGE_採用】社長メッセージ動画(株式会社オプテージ)
  • 業種:通信・ITインフラサービス(関西電力グループの通信会社、中堅規模)
  • 動画の長さ:3分9秒

関西エリアで通信インフラやクラウド事業を展開するオプテージの社長メッセージ動画です。社長がエンジニア採用を意識したメッセージとして、自社の技術戦略やこれからの事業展開、求める人物像について語っています。

高速通信やIoTなど最新技術分野へのチャレンジ精神を強調しつつ、関西発の通信会社として地域・社会に貢献する姿勢を打ち出しています。トップメッセージを通じて企業理念や社風が直接伝わる構成で、応募者に会社のビジョンへの共感を促す内容です。

株式会社流機エンジニアリング

  • 業種:環境プラントエンジニアリング(産業設備メーカー、中堅規模)
  • 動画タイトル::【新卒採用】社長メッセージ 流機エンジニアリング
  • 動画の長さ:1分24秒

環境装置メーカーである流機エンジニアリングの代表取締役社長が、新卒向けに会社の魅力や経営ビジョンを語る動画です。

社長自身が事業内容(汚水処理装置など「事業そのものがSDGs」に直結する環境貢献)を紹介し、「きれいな地球を未来に届ける」という使命感や会社の理念を熱意とともにメッセージしています。

トップ自らの言葉で語られることで、技術系学生にも自社の社会的意義や将来性が伝わりやすく、エンジニア候補生の心に訴える内容になっています。

オフィスツアー(働く環境の紹介)の事例

株式会社Phone Appli(フォンアプリ)

  • 動画タイトル: PHONE APPLI オフィスツアー
  • 業種: IT・SaaS(コミュニケーションツール開発、中堅企業)
  • 動画の長さ:2分42秒

コミュニケーションアプリ開発を手掛けるPhone Appli社のオフィス紹介動画です。キャンプ用品メーカーとコラボした「CaMP」というユニークなコンセプトオフィスを持ち、社内にはテントやアウトドア風の打合せスペースが配置されています。

動画では、社員の生産性・創造性向上や欠勤率低下に効果があると言われるウェルビーイング経営の具体的取り組みとして、このオフィス環境を紹介。リラックスできる空間設計や最新のテレワーク設備などを映し、社員がいきいきと働く姿を交えて、「働きやすさ」や「社員の健康への配慮」を強く伝える動画になっています。エンジニアにとって魅力的な快適オフィスである点をアピールし、社内カルチャーへの共感を促しています。

事業・サービス紹介(企業の事業内容やプロダクト紹介)の事例

清水建設株式会社

  • 動画タイトル: 清水建設株式会社|設備施工系採用動画「シミズカラトモセ」
  • 業種:建設(ゼネコン、国内トップクラスの大手)
  • 動画の長さ:11分44秒

大手ゼネコンの清水建設が、設備施工分野にフォーカスして制作した採用動画です。空調・電気など建築設備施工に携わる若手社員3名のインタビューを中心に展開し、後半では実際の大型プロジェクト施工事例を社内外の関係者視点で紹介する構成になっています。

清水建設における設備施工の仕事を多角的に理解できるよう工夫されています。現場で働く様子や施工シーンもシネマティックな映像美で映し出され、インタビューの合間には同社のテーマである「シミズカラトモセ」を象徴する演出も挿入。技術者たちの情熱やチームワークを感じられる内容で、建設業のエンジニア職に興味のある学生に仕事の魅力を伝えています。

採用ピッチ資料を動画にした事例

株式会社ゆめみ【採用ピッチ資料】

  • 動画タイトル:中途エンジニア向け採用ピッチ資料
  • 業種:スタートアップ/SaaS
  • 動画の長さ:9分42秒

中途エンジニア採用に特化した採用ピッチ資料の説明動画です。会社の事業ビジョン・技術的挑戦・募集スキルを明確に伝えています。動画にしてナレーションの解説を加えることで、ただ読むよりも採用候補者の理解が深まります。

関連記事:エンジニア向け採用ピッチ資料の事例と作り方!メリットも紹介

エンジニア採用に成功する企業に共通する5つの特徴

エンジニア採用に成功する企業に共通する5つの特徴

エンジニア採用動画は、単なる「映像の装飾」ではなく、採用ブランディングの戦略的な武器です。以下では、「エンジニア採用に強い企業」が採用動画で実践している5つの重要なポイントを解説します。

1. 「ターゲットを明確化」している

成果を出す採用動画は、誰に向けて何を伝えるかが明確です。

たとえば「React経験者の若手エンジニア」「IoT領域に関心のある地方在住者」「技術志向の高い30代中堅エンジニア」など、ペルソナ(理想の候補者像)を具体化したうえで、共感する情報やトーンで動画を構成しています。

一方で、ただ「当社はいい会社です」とぼんやりしたメッセージでは誰にも刺さりません。視聴者が自分ごととして見られるかどうかが、採用動画の効果を分けるポイントです。

2. 「技術へのこだわり・カルチャー」を言語化している

優秀なエンジニアは、「どんな技術を扱っているか」「技術的に挑戦できる環境か」「その会社ならではの開発文化があるか」といった視点で企業を評価します。

採用動画においても、使用技術スタック(例:Go/Next.js/Kubernetes)や、開発スタイル(例:アジャイル開発・モブプロ・CI/CD環境)などを、言葉でしっかり伝える必要があります。

また、「なぜその技術を選んでいるのか」「どんな価値観でコードレビューしているか」といったカルチャーの深掘りがあると、企業の思想に共感してくれる人材が自然と集まります。

3. 現場社員の声が中心

信頼される採用動画の多くは、実際に現場で働いているエンジニアが登場しています。

  • どんなプロジェクトを担当しているか
  • 入社の決め手と、今感じているやりがい
  • チームの雰囲気や働き方

こういった内容を、現場社員のリアルな言葉で語ることで、求職者との距離が一気に縮まります。とくに、新卒1〜3年目の若手社員や、キャリア採用で入社したばかりの中途社員の声は説得力が強く、「この会社で働く自分」を想像させる力があります。

4. 動画の活用導線(SNS/採用LP/求人票)が練られている

良い動画を作っても、それを正しく届けなければ意味がありません。成功している企業は、「導線設計」に力を入れています。

  • 採用サイト内の適切な場所に埋め込む(例:職種別ページ)
  • 求人媒体の説明文に動画URLを記載
  • TwitterやYouTube Shortsで一部抜粋して拡散
  • 面接前に動画を送って「ミスマッチ防止」に活用
  • 会社説明会やイベントで冒頭に使用

このように、「どこで、誰に、いつ見せるか」を戦略的に設計することで、動画の効果を最大化しています。

5. ありのままのリアルを見せている

最後に重要なのが、「飾りすぎないこと」です。よくある失敗例として、プロモーション動画のようにキラキラしすぎていて、実際の職場とのギャップが生まれるパターンがあります。これでは逆効果になりかねません。

成功している動画は、たとえば以下のような“等身大の姿”を見せています。

  • オフィスの雑然とした一角や、リモート会議中の風景
  • 成功談だけでなく、苦労したプロジェクトの話も紹介
  • 笑顔だけでなく、真剣に働く表情も映す

こうしたリアルで人間味のある描写が、共感を呼び、「このチームで働きたい」と思わせるきっかけになります。

関連記事:採用動画の作り方とは?8つのコツ、流れ、事例、費用を解説!

エンジニア採用動画を作る際のチェックリスト

  1. 誰に届けたいのか?(職種・経験年数・技術志向)
  2. 何を伝えるか?(技術内容・開発環境・働き方)
  3. どのように伝えるか?(ドキュメンタリー/対談/密着 etc.)

エンジニア採用動画は、やみくもに作っても効果は出ません。最も大事なのは「設計段階」でしっかり考え抜くこと。目的・ターゲット・伝えるべきこと・伝え方。この4つを明確にすることで、視聴者に刺さる採用動画を作ることができます。

3つのチェックポイントを押さえておくと、動画の構成・絵コンテ・出演者・撮影内容の判断がスムーズになり、成果につながる確率が大幅にアップします。

1. 誰に届けたいのか?(職種・経験年数・技術志向)

まず最初に確認すべきは、「この動画は、どんな人に見てほしいのか?」というターゲットの明確化です。

チェックポイント例

  • 職種:バックエンドエンジニア/フロントエンド/インフラ/SRE/機械学習エンジニア etc.
  • 経験年数:新卒/第二新卒/3年目中堅/シニア/マネージャー志望
  • 志向性:技術特化型(コードが好き・OSSが好き)、キャリア志向型(PM・EMを目指す)、働き方重視型(リモート・副業・ライフワークバランス)

動画のメッセージは、視聴者の価値観や悩みに“刺さる”必要があります。たとえば、「マネジメントにも挑戦したい30代中堅エンジニア」に向けた動画と、「Reactが好きな20代若手」に向けた動画では、内容もトーンもまったく異なるはずです。

2. 何を伝えるか?(技術内容・開発環境・働き方)

ターゲットが明確になったら、次に考えるべきは「何を伝えるか?」です。ここで重要なのは、「企業の伝えたいこと」ではなく、「ターゲットが知りたいこと」を中心に考えることです。

チェックポイント例

  • 技術領域:使用している技術スタック/開発言語/アーキテクチャ設計/CI/CD
  • チーム体制:スクラムかウォーターフォールか/コードレビューの文化/ペアプロ・モブプロの有無
  • 開発環境:PCスペック/モニター支給/エディタの自由/クラウド環境
  • 働き方:リモート可否/勤務時間の自由度/副業OK/休暇制度
  • カルチャー:技術イベント参加/勉強会/OSS貢献/Slack文化 etc.

これらを表面的に並べるだけでなく、「なぜその技術を採用しているのか」「何を大事にしている文化なのか」まで深掘って言語化すると、より強いメッセージになります。

3. どのように伝えるか?(ドキュメンタリー/対談/密着 etc.)

最後に、「どう伝えるか?」という表現形式・構成の工夫です。同じ内容でも、見せ方が違えば印象は大きく変わります。

表現方法特徴と活用シーン例
ドキュメンタリー型ストーリー性・感情訴求が強く、
印象に残りやすい(例:新卒→現場→成長)
対談形式現場エンジニア同士、
CTOと若手など自然な会話でリアルが出る
1日密着型「あるエンジニアの1日」を追うことで
職場の温度感や働き方が伝わる
代表による語りビジョン訴求、チームの方針説明に有効
Vlog風・セルフカメラ若手メンバーが自主撮影
自然体・フレンドリーな印象に

重要なのは、「リアル」と「トーン」がターゲットに合っているかどうかです。
求職者が見たいのは、企業の“本当の顔”です。演出が過ぎて嘘っぽくなると逆効果になりかねません。

関連記事:エンジニア採用の成功事例8選!おすすめの採用広報も紹介

エンジニア採用動画の失敗事例と対策

  • 宣伝色が強すぎて逆効果
  • 技術的な内容が浅い・抽象的
  • 動画だけ作って活用されていない

エンジニア採用動画では、コストや工数をかけたにもかかわらず、応募数や質にほとんど変化がなかったというケースも少なくありません。 ここでは、実際によくある失敗パターン3つとその対策を紹介します。

宣伝色が強すぎて逆効果

「キラキラしすぎた映像」「美辞麗句だけのコピー」「音楽や演出に凝りすぎて本質が見えない」など、企業の“言いたいこと”だけを一方的に詰め込んだ動画は、求職者にとって「うさんくさい」と感じられるリスクがあります。

エンジニアは本質志向が強く、表面的な言葉より裏側にある「ロジック」「現場の実態」を見たいと考えています。

対策

  • 等身大の映像を使う(少し雑然としたオフィス、日常の会話風景など)
  • 社員の“本音”や失敗談を入れることでリアリティを持たせる
  • 自社の魅力だけでなく「課題や伸びしろ」にも触れることで信頼感を演出

技術的な内容が浅い・抽象的

「新しい技術に挑戦しています」「風通しのよい文化です」など、抽象度の高い表現だけで終わってしまうケースです。技術志向の強いエンジニアから見ると、「具体的にどんな言語?どんなプロジェクト?なぜそれを選んでいる?」が不明な動画は、印象に残りにくく、信頼を得ることができません。

対策

  • 使用している技術スタックを明示(Go/Next.js/AWS/Kubernetesなど)
  • 開発フローやツール(Jira/Slack/GitHub)などを紹介
  • 技術選定の背景、設計思想、失敗から学んだエピソードなども含めると説得力がアップ

動画だけ作って活用されていない

動画を作って採用サイトに「なんとなく貼っただけ」、SNSや求人票にも載せていない、社内では誰も共有していない。このように、動画が単なる“制作物”として眠ってしまうケースも多く見られます。動画は作った瞬間がスタート。「どこで、誰に、いつ見せるか」が戦略設計の本質です。

対策

  • 採用LPや職種ページの冒頭に掲載
  • Wantedly・Green・マイナビなど求人媒体に埋め込む or リンクを記載
  • YouTube ShortsやTikTokで抜粋版を発信
  • 面接前の案内メールに動画URLを添付
  • 社内勉強会や説明会で冒頭に流す

動画は「置いておけば勝手に見られるもの」ではありません。伝えたい相手に、届ける導線設計こそが成果の分かれ道です。

まとめ|エンジニア採用動画の鍵は「量より質」+「設計力」

エンジニア採用において動画を活用する企業は増加の一途をたどっていますが、「作れば効果が出る」時代はすでに終わっています。

大切なのは、“何を、誰に、どう伝えるか”を戦略的に設計する力。そして、作った動画を最大限に活用できる導線の工夫と、ありのままのリアリティを伝える誠実さです。

これから採用動画を作る方も、すでに動画を公開している方も、ぜひ今回紹介したチェックポイントと失敗回避のヒントをもとに、「成果に直結する採用動画」を目指してみてください。

※採用動画を作るべきかプロの意見を聞きたい。もしくは採用動画を作って欲しい方は採用支援のhypexにご相談ください。予算や目的などから最適なアドバイスをさせていただきます。支援させていただいた企業は月間300名以上の応募を獲得しています。相談料は一切かかりませんので、お気軽にお問い合わせください。hypexでは下記のような採用動画を制作しています。