エンジニア採用広報とは?方法・ポイント・事例を解説
2023.11.07
数ある採用広報の中でも特に難しい職種がエンジニアです。企業にとっては喉から手が出るほど求める職種であり、その分、競争が激しいエンジニア。本記事ではエンジニア採用を成功に導く採用広報の手順や方法、ポイントなどを詳しく解説します。
※エンジニアの採用広報をオンラインでプロに相談したい、もしくは採用広報を代行して欲しい方は採用支援のhypexにご相談ください。予算や目的などをオンラインでヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。相談料は一切かかりません。
エンジニアの採用広報とは?
当サイト・採用代行のhypexではお客様から「エンジニアの採用が特に難しい」という声を耳にします。最も多い声が「そもそもエンジニアの採用広報は何をしたらいいのか?」「他の職種と同じさいたで良いのかそうだ」という悩み。
具体的な方法は後半で紹介しますが、エンジニアの採用広報でやるべきこと、意識するべきことは次の2つです。
- 応募前タッチポイントの最大化
- 候補者を動かすコンテンツの最大化
※そもそも採用広報とは何かの基礎知識から知りたい方は下記の記事を先にご覧ください。
関連記事:採用広報とは?メリットや進め方、成功事例、7つの施策を解説!
応募前タッチポイントの最大化
難易度の高いエンジニアの採用広報では、とにかくエンジニアの接点を増やすことです。SNS、広告、スカウトなどの採用チャネルを増やしましょう。野球でいえば打率(成功確率)を上げることよりも、とにかく打席に立つこと。チャレンジ、チャンスの数を増やしてください。理由は言うまでもなく、採用の難しい職種だからです。
候補者を動かすコンテンツの最大化
2つ目の採用広報のポイントは、エンジニアを動かすためのコンテンツを最大化すること。エンジニアブログなどで、「今取り組んでいること」「こういう実験をしました」など、赤裸々に公開しましょう。エンジニアは職業柄、ロジカルに考える人が多いです。ブログを書くエンジニアが多いのも、そのためです。この特色はエンジニアやデザイナーに当てはまります。
単に接点を増やすだけでは、エンジニアの心は動きません。給与や職場環境など条件の良い大手に負けてしまいます。エンジニアの心を動かすコンテンツを最大化しましょう。後半で詳しい事例を紹介します。
※ここまで読んで、エンジニアの採用広報をオンラインでプロに相談したい、もしくは採用広報を代行して欲しい方は採用支援のhypexにご相談ください。予算や目的などをオンラインでヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。相談料は一切かかりません。
エンジニア採用広報の課題
具体的なエンジニア採用広報の方法を説明する前に、なにが課題になるのかを知っておきましょう。なぜエンジニアの採用広報が難しいのか?どんな壁にぶつかるのかを把握しておけば、適切な対策が打てます。エンジニア採用に失敗している企業は、下記が原因です。
- 年収レンジの高い競合に負けている
- 採用媒体に出稿しても望む人材が来ない
- 潜在層への認知が足りていない
- 社内エンジニアやカルチャーを発信できていない
年収レンジの高い競合に負ける
エンジニアはどの企業も人手不足。高い給料を支払ってでも優秀なエンジニアを採用したいと考えます。他の職種に比べて給与が高く、大企業になるほど良い条件で採用しようとします。
競合企業に対抗して、無理して条件を良くすると企業全体の予算を圧迫したり、他の部署からの不満に繋がったりします。条件面で競合と戦うのは適切ではありません。それよりも競合と給与などの条件が同じになったとき、自社に来たいと思ってもらえるかを考えましょう。
採用媒体に出稿しても望む人材が来ない
エンジニア採用広報に失敗している企業は、採用媒体に出稿して応募を待っていることが多いです。社内に採用人員やリソースがないなど事情はあると思いますが、競争が激しいエンジニア採用では待っていても優秀な人材は集まりにくいです。
エンジニアの採用広報が他の職種と違うのは「自分から探しに行かないといけない」こと。特に採用媒体は掲載できる情報が限定され、自社の魅力を伝えづらい媒体。エンジニアの候補者は給与などの条件面で比較してしまいます。応募があっても自社が望んでいる人材と違うケースが多発しています。エンジニア採用は、積極的に狩り(採用)に行かないといけません。
潜在層への認知が足りていない
エンジニア採用広報に失敗している企業は、潜在層(まだ転職を考えていない人)への認知が足りていません。採用媒体の活用のように、顕在層(就職先を探している人)だけにアプローチしていても難易度の高いエンジニア採用では成功しにくいです。まだ転職を考えていない人向けのエンジニア採用コンテンツを作り、SNSなどで広告を打つような対策が必要です。
※SNS採用広告については下記の記事をご覧ください。
関連記事:SNS採用広告とは?効果や向いている企業、費用まで徹底解説!
社内エンジニアやカルチャーを発信できていない
何度か説明しているように、エンジニアの採用広報では条件面ではなく、心を動かす採用コンテンツの有無が成功の鍵になります。採用媒体で募集する、スカウトをするだけでは成功につながりません。積極的に声をかけるにしても、社内エンジニアのメンバー紹介、社内カルチャーが理解できるコンテンツを用意しましょう。
関連記事:カルチャーフィットとは?見極める方法や採用の準備を紹介
※ここまで読んで、エンジニアの採用広報をオンラインでプロに相談したい、もしくは採用広報を代行して欲しい方は採用支援のhypexにご相談ください。予算や目的などをオンラインでヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。相談料は一切かかりません。
エンジニア採用広報の手順
- 候補者像を整理する
- 自社の強みを可視化する
- 情報を伝える仕組みを作る
ここから具体的に、エンジニア採用広報の実践方法を紹介します。まずは、手順からです。主に上の3ステップでやっていきましょう。
候補者像を整理する
設定の項目 | 内容 |
---|---|
ターゲット | 能力、経験が豊富な即戦力のエンジニア |
職種 | 土木、建築、電気、環境エンジニアの経験者 |
年齢 | シニア層(55〜70歳) |
これまでの仕事 | 仕事一筋じでやってきたような人 |
今後の仕事のスタンス | これからの生活を含めた働き方に興味がある |
最初にやることは候補者像を整理することです。採用したいエンジニアはどんな人なのか言語化してください。候補者像が曖昧だと、採用の軸が固まらず、採用担当者の間で採用基準がバラバラになってしまいます。職種や年齢、これまでの仕事ぶり、今後の仕事のスタンスなどを決めましょう。そして、どんなスキルが欲しいか、カルチャー面でフィットしそうな性格も決めてください。
当社hypexがターゲットを整理するときは下記のようなクリップボードに意見を出し合います。
色んなパターンを出したほうが最適なものが見つかりやすく、採用担当者同士の認識のズレもなくなります。
関連記事:採用基準とは?設定方法や決めるときのポイント、注意点を解説
関連記事:採用ペルソナとは?採用ターゲットとの違いや作り方を解説
自社の強みを可視化する
候補者像が決まったら自社の強みを可視化しましょう。自社の強みは下記の3つのポイントで考えると良いです。
- 自己実現的価値(入社することで、どのような人物になれるか)
- 社会的価値(社会にとってどのような価値がある企業・事業か)
- 独自性(市場または候補者にとってのオンリーワンなポイント)
当サイトhypexでは下のようにGoogleスプレッドシートやExcelなどにまとめています。
余裕があるなら、お付き合いのある企業など他社(第三者)の意見を聞いてみると良いです。思っていたことと全然違う意見をもらえます。言うまでもなく、自社が考えていた強みよりも、他社から見える強みのほうが大切。候補者も同じ目線だからです。
自社の強みを出した結果「この強みだったら採用したいターゲットに刺さらなさそう」となるかもしれませんが、問題ありません。その場合、ターゲットは変えないでください。候補者像に最も刺さりそうな強みを考えてみましょう。
この作業は意外と難しいです。そのため採用代行のプロがいます。自社では無理そうと思われる方は採用代行のhypexにご相談ください。
情報を伝える仕組みを作る
候補者像、自社の強みが決まったら、それを伝える方法を考えます。採用サイト、オウンドメディア(記事)、SNS、採用動画など、数ある採用手法の中から、どの手段が適切かを選択します。これも経験がないと難しいところです。迷われる場合はプロにご相談ください。
エンジニア採用広報の方法・ポイント
- エンジニア特化の採用ページを作る
- CTOが先頭に立って採用する
- SNSの活用を行う
次にエンジニア採用広報の方法・ポイントを重要な3つに絞って紹介します。この3つは全部、実践してください。どれか1つでも欠けたら採用の効果は薄まってしまいます。
エンジニア特化の採用ページを作る
画像引用:株式会社ユーティル(エンジニア)
いろんな部署がある企業は会社全体の採用サイトの中でエンジニアを募集している場合が多いです。費用を抑えられ、更新作業が楽なメリットがありますが、エンジニア採用専用の採用サイトや採用ピッチ資料を別に作ってください。上記の株式会社ユーティルは会社全体の採用サイトの中とエンジニア募集の採用サイトの2つを分けています。
画像引用:株式会社ユーティル(会社全体)
エンジニアの採用サイトは「notion(サイト作成ツール)」で作り、WordPressで作った会社全体の採用サイトの中でもエンジニア採用ページに誘導しています。エンジニアの採用サイトは当サイトhypexが制作をお手伝いしました。
2つに分ける理由は、エンジニアは他の部署に比べ、より専門的な情報を知りたがっている傾向が強いからです。
画像引用:株式会社ユーティル(エンジニア)
社内体制、どんな方針で開発を行なっているのか、どんなシステムを使っているのかなど、専門性が高い情報がないと心は動きません。エンジニア専用の採用サイトにエンジニアブログを設置し、できれば毎週更新を行ってください。地道な努力は必要ですが、積み重ねがエンジニア採用につながります。
※採用サイトについては下記の記事も参考にしてください。
関連記事:採用サイトの作り方をプロが解説!作成手順、作り方のポイントも紹介
関連記事:採用サイトの効果とは?メリットや必要性、運用方法を解説
関連記事:採用サイト制作におすすめの制作会社を厳選!選び方や費用も紹介
関連記事:採用サイトの新規制作の費用相場、見積もり事例、料金を抑えるコツを解説
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CTOが先頭に立って採用する
画像引用:株式会社ユーティル(エンジニア)
エンジニアの採用に関しては、会社の採用担当に加えてCTO(Chief Technology Officer:最高技術責任者)も加えて二人三脚でやると良いです。
他の部署(営業、人事)と違ってエンジニアは技術職人としての気質が強いので、話が通じやすい技術部門のトップであるCTOがやり取りすると、コミュニケーションが円滑になります。エンジニアの技術に詳しくない採用担当が面接などすると、エンジニアが求めていることとズレていることが多々あります。
募集要項の作成やカジュアル面接、第一面接などからCTOの意見を取り入れましょう。
関連記事:採用面接の質問事例やNG行動、成功チェックリストを紹介
関連記事:コンピテンシー面接とは?メリットや質問例を解説
関連記事:面接代行とは?料金やおすすめの会社を紹介
SNSの活用を行う
画像引用:横道 勝信@ユーティルCTO
採用サイトや採用LPなどさまざまな採用施策の中でおすすめはSNSです。多くのユーザーがいるので、目に留まりやすいメリットがあります。ただし、無限に予算やリソースがあるわけではありませんので、数を打つといっても、すべてのSNS採用をやるわけにはいきません。
エンジニアが多く集まる場所を狙い撃ちしましょう。エンジニアに限ってはInstagramよりX(旧・Twitter)が多いです。X(旧・Twitter)は拡散性がある上にエンジニアブログのURLもシェアできるので、作成したコンテンツを2次利用できます。
ただし、アカウントを作っても「ほとんど更新しない」「仲間が協力してくれない」では¥逆効果。やる気がないと思われマイナスのイメージを与えます。
採用アカウントを作ったら、「週1回は必ず更新する」「仲間でリツイートし合う」など、方針を決めて運用していきましょう。
※SNS採用については下記の記事も参考にしてください。
関連記事:SNS採用とは?活用方法、メリット、成功事例、注意点を解説
※ここまで読んで、エンジニアの採用広報をオンラインでプロに相談したい、もしくは採用広報を代行して欲しい方は採用支援のhypexにご相談ください。予算や目的などをオンラインでヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。相談料は一切かかりません。
エンジニア採用広報の事例
最後に、エンジニア採用広報で参考になる事例を3つ紹介します。SNS、オウンドメディア(ブログ)、採用動画の3つに分けています。
関連記事:エンジニア採用の成功事例7選!おすすめの採用広報も紹介
サイバーエージェント(SNS)
「アメーバブログ」やマッチングアプリ「タップル」などを手掛ける株式会社サイバーエージェントはエンジニアの採用広報にX(旧・Twitter)を活用しています。会社全体の採用アカウントとは別にエンジニア採用に特化したアカウント。2016年7月から運用し、ポスト内容はもちろん、どんな書き方なのか、絵文字の活用など”見せ方”の部分も参考になります。
画像引用:【公式】サイバーエージェント新卒採用
サイバーエージェントは部署に関係なく全社としても採用アカウントを持っていますが、エンジニアに関しては特化した採用アカウントを作っています。エンジニアは特殊な部門なのです。
※X(Twitter)採用については下記の記事も参考にしてください。
関連記事:Twitter採用とは?向いている企業やメリット、事例を解説!
メルカリ(オウンドメディア)
画像引用:メルカン
株式会社メルカリは「メルカン」という名前のオウンドメディアを2016年から運用し、エンジニア採用につなげています。メルカリの採用試験を受ける人の100%がメルカンを知っているほどの知名度。
社内のことが筒抜けなほど情報量が多く、下記の3つが強みです。
- 更新頻度が高い
- 経営陣もコミットしている
- 社員全員のメディアを意識
超有名なサービスであるメルカリですが、それでもメルカンは月に10本以上の記事をリリースし、高い更新頻度。さらに、現場だけが発信するのではなく取締役や経営陣も記事をSNSでシェアし、メルカリグループのメンバー全員が発信することができるプラットフォームになっています。団結力の強さも成功の秘訣です。
※オウンドメディアを活用した採用は下記の記事も参考にしてください。
関連記事:オウンドメディアリクルーティングとは?注目される背景、メリットや成功事例を紹介!
関連記事:採用オウンドメディアの参考事例11選
IBMグループ(採用動画)
社内の様子、社員同士の雰囲気、カルチャーなどを最も的確にわかりやすく伝えられるのが動画です。動画を作るのはハードルが高いと思われるかもしれませんが、種類によってはスマートフォンひとつで作れます。例えばIBMグループは座談会形式の採用動画を制作。
女性エンジニア3名がキャリアや会社、現在の業務内容や仕事のやりがい、学生時代の専攻、入社前に抱いていた会社に対する誤解などを語り合っています。
スマホを固定して撮るだけなので、非常に簡単に作れる上に、社内の雰囲気を伝えるにはもってこいです。
※動画を活用した採用は下記の記事も参考にしてください。
関連記事:採用動画の作り方とは?7つのコツ、流れ、事例、費用を解説!
関連記事:採用動画制作におすすめの映像制作会社をプロが厳選!
関連記事:採用動画の費用・相場!見積もり事例、料金を安く抑える方法も解説
関連記事:採用動画の効果とは?注目される理由、メリット、トレンドを紹介
関連記事:採用動画100選!参考にしたい採用動画を業種別にご紹介!!
エンジニア採用広報のポイントまとめ
最後までご覧いただき、ありがとうございます。この記事で紹介したポイントを押さえれば、エンジニアの採用広報の方向性はバッチリです。ポイントを整理します。
◎エンジニア採用広報で意識すべきこと
- 応募前タッチポイントの最大化
- 候補者を動かすコンテンツの最大化
◎エンジニア採用広報の手順
- 候補者像を整理する
- 自社の強みを可視化する
- 情報を伝える仕組みを作る
◎エンジニア採用広報の方法・ポイント
- エンジニア特化の採用ページを作る
- CTOが先頭に立って採用する
- SNSの活用を行う
以上のポイントを押さえましょう。ただし、方法を理解しても実践や成功が難しいのがエンジニアの採用広報。プロに相談をしたい方、採用広報を代行して欲しい方は株式会社hyexにご相談ください。
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成長企業における採用ブランディング・採用マーケティングを専門とし過去2年で50社以上を直接支援。前職では、月間150万利用者数を超える医療・美容のWebサービスの事業責任者、兼経営陣として組織の成長を牽引。成長組織におけるOKRを利用した評価制度の構築や外国人、ジェネレーション、女性、LGBTQ+などのダイバーシティ・マネジメントに尽力。