応募数5倍も実現!採用ピッチ資料とは?作り方・事例・費用まで徹底解説!
2025.04.05

最近では、採用活動の一環として会社の資料を公開する企業が増えてきました。そうした流れを受けて、「自社でも採用ピッチ資料を作ろう」と動き出したものの、最初の一歩で悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
- そもそも採用ピッチ資料にはどんなメリットがあるのか?
- どんな内容を盛り込めばよいのか?
- 本当に自社にも必要なのか?
この記事では、採用ピッチ資料の役割・メリット・作り方の見本・活用シーンまで、はじめての方でもわかるように丁寧に解説しています。「作るべきかどうか」判断したい方にも役立つ情報をまとめているので、ぜひ最後までご覧ください。
※採用ピッチ資料を自社に合わせて最適化したい方へ
hypexでは、企業ごとの課題に応じた「採用ピッチ資料」や「採用広報の進め方」をご提案します。実際に月間300名以上の応募獲得を実現した企業の支援実績があります。資料作成に迷ったら、まずは無料でご相談ください。
採用ピッチ資料とは?

採用ピッチ資料とは、応募者に向けた「会社説明資料」のことです。「ピッチ」とは短いプレゼンテーションを意味し、応募者が働くうえで気になる情報(事業内容、社風、社員、職場環境など)を、ストーリー性を持って体系的に伝える採用手法です。
企業サイトにも会社紹介は掲載されていますが、大きな違いは“誰に向けた資料か”という点です。
- 企業サイト:株主・投資家・顧客など、幅広いステークホルダー向け
- 採用ピッチ資料:応募者に特化し、「この会社で働きたい」と思ってもらうための情報に絞って構成されている

応募者が「自分がここで働く姿」をイメージできるように、会社の文化や福利厚生、働くメンバーの紹介など、よりリアルで具体的な情報を盛り込むのが特徴です。ただし、情報量が多くなりがちなため、「読むのが大変」と感じる応募者も少なくありません。そのため最近では、採用ピッチ動画として視覚的に伝える企業も増えています。
採用サイトとの違い

「うちには採用サイトがあるから、ピッチ資料は必要ない」と思う方もいるかもしれません。
確かに、採用サイトはアニメーションや動画の実装が可能で、ページ同士の遷移設計も含めて自由度が高く、他社と差別化しやすいツールです。
その一方で、サイト構成やコンテンツ設計には、家の設計図を描くような専門的なノウハウや時間、費用が必要になります。
採用ピッチ資料は、PowerPointなどで社内資料をつくるような感覚で制作できるため、プログラミングや専門知識は不要です。伝えたい情報を整理しやすく、スモールスタートで始めやすいのが魅力です。
また、応募者にとっても、ページを順に読み進めるだけで企業理解が深まりやすいというメリットがあります。
「採用サイトをつくる予算や時間はないけれど、会社の魅力をしっかり伝えたい」
そんな企業には、採用ピッチ資料の活用が特におすすめです。
採用ピッチ資料の参考事例25選
採用ピッチ資料の参考事例を紹介します。ポイントを解説した25選と、残りは関連記事で紹介しています。自社のサービスに近い会社資料はもちろん、求めている人材が近い会社など、真似をしてみてください。
1.株式会社SmartHR

出典:株式会社SmartHR
株式会社SmartHRは採用ピッチ資料ブームの先駆けとなった会社で、図や表が多い他、数字が多く使われており、分かりやすい資料の代表例。会社の置かれている環境や状況がイメージしやすい部分も参考にして欲しいポイントです。
サービスの業績も開示しており、魅力的な会社であることをアピールできています。社会への貢献度を数字で理解してもらうことで、理念への共感の後押しにもなります。
【採用ピッチ資料の効果】
応募数:5.3倍に増加
閲覧数:40万回超
面談䛾時間が有意義になった
【採用ピッチ資料の目次】
・会社概要
・組織について
・事業について
・働く環境について
・社風・文化について
・「いまSmartHRに入社してやることある䛾?」
【採用ピッチ資料のポイント】
● 「文化」で䛾紹介だけでなく、「働く環境について」や「給与制度」において詳細(計32枚)に書くことで、オープでフラットな社風を求職者に伝えることに成功
● 福利厚生に対する会社䛾考え方が書かれているため求職者の安心につながる
● 資料䛾約84%に表や写真が含まれている
2.株式会社フィードフォース

出典:株式会社フィードフォース
BtoBマーケティングの支援サービスを展開する株式会社フィードフォース。ミッションやバリューに関する説明に力を入れており、数字も多く使われているので理解しやすい資料です。理念に共感してもらいたい企業の参考になります。等級制度の表が分かりやすいこともポイントです。
3.atama plus株式会社

AI(人工知能)を活用した教育プロダクトの開発を手がけるAtamaplus社。「3分でわかる」のタイトル通り、画像や図解を多用して、応募者の理解を早める工夫がされています。
最後にQRコードを設置して、求人一覧やエンジニアの詳しい説明が見られるようにしている点も参考になります。
4.STORES株式会社

出典:hey社
ネットショップを作るプラットフォーム「STORES.jp」を手がけるSTORES株式会社は、採用ピッチ資料には珍しい縦長のフォーマット。スマートフォンで見る場合に配慮していると思われます。
目次も5つだけで、必要最小限の情報にとどめ、図や写真を多用して応募者が読みやすくなっています。
5.カラビナテクノロジー株式会社

システム開発・アプリ開発・Webサイト制作を手がける福岡のカラビナテクノロジー株式会社。通常、採用ピッチ資料は事業の説明をしてから社員の紹介をしますが、カラビナ社の場合は先に社風や文化を紹介。その後、「で、何やってる会社?」とサービスの説明に行くとことが珍しいスタイル。自社の強みを理解し、他社との差別化ができている好例です。
副業OKの会社は多数ありますが、「起業OK」と明記しているところがユニークでクスッと笑えます。
6.アジアクエスト株式会社

出典:アジアクエスト株式会社
アジアクエスト株式会社は東京都千代田区に本社を置き、Webシステムやアプリ開発を手がける会社。採用ピッチ資料は青や緑など落ち着いたカラーが多い中、同社は赤を基調とし、インパクトの強い採用ピッチ資料になっています。
また、文字数が多い中でも整理されて見やすく、視認性に配慮している部分も参考になります。
7.株式会社チカク

出典:株式会社チカク
実家のテレビに子どもや家族の日常動画をつなげる「まごチャンネル」を提供する株式会社チカクの採用ピッチ資料です。明るいオレンジを基調とし、サービスを立ち上げるきっかけとなったエピソードなどを丁寧に説明し、ストーリー性を持って事業を理解できることが特徴。
どんな想いで商品を届けているのか、顧客にどのような影響を与えているのかイメージしやすいので、理念に共感してもらいたい企業に参考になります。
8.寿スピリッツ株式会社
鳥取県でグループ子会社の経営管理・監督を行う寿スピリッツの採用ピッチ資料。「採用ピッチ動画」です。
会社のビジョン⇨沿革⇨事業の強み⇨今後の展望の順に、3分24秒でコンパクトに会社概要をまとめています。ナレーションで詳しく丁寧に説明しているので、音声だけでも理解できることがポイント。
採用ピッチ資料は情報量が多く、応募者が途中で読まなくなるリスクもあるため、ポイントを絞ったダイジェスト版の動画を活用するのも有効です。
9.株式会社ユーティル

出典:株式会社ユーティル
BtoBに特化した相談カウンター事業を行う株式会社ユーティルの採用ピッチ資料です。Web制作、動画制作、システム開発などを依頼したい会社を紹介するマッチングサービスです。
10.株式会社リチカ

画像出典:株式会社リチカ
動画制作、動画マーケティングを手がける株式会社リチカの採用ピッチ資料です。事業や社員紹介などシンプルな採用ピッチ資料です。
11.株式会社カオナビ

画像出典:株式会社カオナビ
社員の個性・才能を発掘し、戦略人事を加速させるタレントマネジメントシステム「カオナビ」を提供している株式会社カオナビの採用ピッチ資料です。目指すこと、文化、選考について説明しています。
12.サイボウズ会社

画像出典:サイボウズ株式会社
企業の業務改善のを支援する会社。kintone、サイボウズ Office、Garoon、メールワイズなどのサービスを提供しているサイボウズ株式会社の採用ピッチ資料です。サイボウズの企業理念や事業、業務内容を説明しています。
13.スマートキャンプ

画像出典:スマートキャンプ会社紹介資料
BtoB領域における比較・マッチングに関連したBOXILやBALESなどを手がけるスマートキャンプの採用ピッチ資料です。「Small Company, Big Business.」というVisionに共感し、少人数のチームでも社会を動かせる内容について説明しています。
14.株式会社マクアケ

画像出典:マクアケ会社紹介資料
クラウドファンディングサイトです。 サイバーエージェントの子会社が運営しており、ソニーやシャープなどの利用している株式会社マクアケの採用ピッチ資料です。全54ページとボリューミーに説明していいます。
15.株式会社CAMPFIRE

画像出典:株式会社CAMPFIRE|会社紹介資料
個人やクリエイター、企業、地方自治体などが利用する国内最大級のクラウドファンディングのサービスを提供する株式会社CAMPFIREの採用ピッチ資料です。事業概要や大切にしていること、働く環境などを説明しています。
16.freee株式会社

画像出典:10分でわかるfreee エンジニア向け会社説明資料
無料から使えるクラウド会計ソフト「freee」を手がけるfreee株式会社のエンジニア向け採用ピッチ資料です。「10分でわかる」をコンセプトに同社にサービスや求める人物像を46ページで説明しています。
17.BASE株式会社

画像出典:BASE株式会社 会社紹介資料
誰でも簡単に無料でネットショップを立ち上げられるサービス「BASE」を手がけるBASE株式会社の採用ピッチ資料です。事業やサービスのご紹介、事業の特長、組織やカルチャーについて説明しています。
18.ユアマイスター株式会社

画像出典:ユアマイスター株式会社
クリーニングや修理の職人を紹介する「ユアマイスター」を提供するユアマイスター株式会社の採用ピッチ資料です。「はたらくことが楽しい!ユアマイスターのありのままを伝えたい」という思いを伝えています。
19.Chatwork株式会社

画像引用:Chatwork会社説明資料
ビジネスチャットツール「chatwork」を手がけるChatwork株式会社の採用ピッチ資料です。戦略、中長期ビジョン、組織(カルチャー)、制度など紹介しています。
20.note株式会社

画像引用:note社 エンジニア向け 会社紹介資料
文章、写真、イラスト、音楽、映像などの作品を無料で配信するサービス「note」を手がけるnote株式会社の採用ピッチ資料です。
・会社概要
・事業
・開発組織と文化
・はたらく環境
・開発組織のこれから
21.株式会社ココナラ

画像引用:ココナラ 会社紹介資料
個人の知識・スキル・経験を可視化し、個人をエンパワーメントするスキルマーケット「ココナラ」を中心とした事業を運営する株式会社ココナラの採用ピッチ資料です。全56ページとボリューミーです。
22.株式会社ベーシック

画像引用:株式会社ベーシック_会社紹介資料
最後はBtoB向けの運営支援サービスを手がける株式会社ベーシックの採用ピッチ資料です。全62ページとかなり詳細に説明しています。他の採用ピッチ資料も気になる方は下記の記事をご覧ください。
23.メリービズ株式会社

画像引用:メリービズ株式会社の採用ピッチ資料
メリービズ株式会社のカルチャーデック(採用ピッチ資料)の事例です。表紙に写真の社員が使われインパクトがあります。また、写真だけで仲の良さそうな社風が伝わってきます。
24.株式会社ログラス

画像引用:株式会社ログラスの採用ピッチ資料
株式会社ログラスのカルチャーデック(採用ピッチ資料)の事例です。シンプルな表紙ですが、「拝啓 未来の創業メンバーの皆様」と訪問者に呼びかけることで親近感が湧きます。
25.株式会社ミラティブ

画像引用:株式会社ミラティブの採用ピッチ資料
株式会社ミラティブのカルチャーデック(採用ピッチ資料)の事例です。「採用候補者さまへの手紙」、「わかりあう願いをつなごう」と理念が書かれています。
採用ピッチ資料を作るメリット・効果
- 認知拡大になる
- 望む人材とのマッチ度が上がる
- 採用コストの削減につながる
- 人材紹介やリファラル採用にも使える
採用ピッチ資料を作るメリットと活用方法を解説します。採用ピッチ資料を作るべきか迷っている方は判断材料にしてください。社内で稟議を通すときも使えます。また、メリットを理解しておくと、実際に作るときに何を盛り込むべきか明確になります。
認知拡大になる

採用ピッチ資料を公開することで、採用候補者との新たな接点が生まれ、企業への興味・関心を持ってもらうきっかけになります。まだ自社を知らない層にもアプローチできるため、認知拡大の効果が期待できます。さらに、採用ピッチ資料はさまざまな場面での二次利用が可能です。
- 採用サイトや企業サイトへの掲載
- 求人媒体やSNSでの配信
- リファラル採用の紹介資料として
- 説明会やカジュアル面談での資料共有
内容を一部抜粋して、ダイジェスト版のスライドや動画に編集するのも効果的です。
実際に、株式会社SmartHRでは、採用ピッチ資料を活用した結果、応募数が5.3倍に増加したという実例もあります。資料ひとつで認知から応募促進までの流れを後押しできるのが、採用ピッチ資料の大きな魅力です。
採用側が望む人材とのマッチ度が上がる

採用ピッチ資料には、会社が求める人材像や目指す方向性を明確に記載することができます。
そのため、企業理念や事業内容に共感した人が応募してくれる可能性が高まり、ミスマッチの少ない採用が実現しやすくなります。
さらに、応募前に企業への理解が深まることで、入社後のギャップが減り、早期離職の防止にもつながるのが大きなメリットです。採用の質を高め、定着率の向上にも貢献できるのが、採用ピッチ資料の強みです。
採用コストの削減につながる

採用ピッチ資料を活用することで、自社に合わない応募者の段階的なふるい分けが可能になります。
あらかじめ資料を読んだうえで、「この会社は自分に合わない」と判断した人は応募を控えるため、無駄な選考の手間が減り、面接や書類選考のコストを抑えることができます。
また、スカウトメールに採用ピッチ資料を添付し、面接前に読んでもらうことで、応募者からの質問が減り、説明の時間も短縮できます。結果として、採用にかかる人件費や工数の削減につながります。
関連記事:採用コスト(採用単価)とは?削減する方法や成功事例を解説
人材紹介やリファラル採用にも使える

人材紹介サービスを利用する場合は、エージェントに採用ピッチ資料を共有することが効果的です。
資料を通じて、事業内容や求める人物像の理解が深まるため、エージェントからの提案の質が向上し、自社にマッチした人材の紹介や、紹介数の増加が期待できます。
また、既存社員が知人・友人を紹介する「リファラル採用」においても、採用ピッチ資料は有効です。
資料があることで紹介される側にも企業理解が進み、ミスマッチを防ぎつつ、紹介の成功率を高めることができます。
関連記事:リファラル採用とは?メリットや注意点、成功事例を解説!
※ここまで読んで採用ピッチ資料を作るか相談したい、作成を外注したい方は、hypexにお問い合わせください。自社に合う採用ピッチ資料や、採用広報の推進方法を提案をいたします。
採用ピッチ資料に記載すべき項目(テンプレート)

続いて採用ピッチ資料に記載すべき項目を3つに分けて詳しく説明します。この資料をテンプレートとして活用いただいても構いません。大きく分類すると、「会社」「人(社員)」「応募」の3つに分かれます。
なお、記載する順番に決まりはありませんので、自社の特徴を出しつつ、応募したくなるようにストーリーを設計して作りましょう。作り方のポイントは次章で説明します。
今回は新規のECサイト制作、運営代行を手がけるコマースメディア株式会社の採用ピッチ資料から引用しています。こちらの採用ピッチ資料は弊社hypexが制作しました。まさに伝えたいことはこれ!業界と自社の立ち位置などがストーリーとしてわかりやすく伝えることできました。
会社概要

- 事業内容
- 沿革
- MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)
まずは、「何の事業をやっている会社なのか?」「これまでどんな事をしてきたのか?」など、会社の情報を伝える「会社概要」です。
事業内容

自社がどんなサービスを提供しているのか、事業内容を記載します。

複数の事業に取り組んでいる場合は、一覧でパッと見てわかる資料を用意し、次のページから各事業ごとの説明資料を入れると良いです。
沿革

創業から現在に至るまで、会社の歩みである「沿革」を簡潔に見える化します。こちらも最初に一覧できる資料を用意し、特に大きな出来事をピックアップして、何があったか詳しく説明すると良いでしょう。
MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)

事業のミッション・ビジョン・バリューも採用ピッチ資料に入れます。採用する側としては、能力の高さはもちろん、理念に共感してくれる人に応募して欲しいので、簡潔かつ、しっかりと説明するようにしましょう。

また、上の画像のように今後、会社がどう成長していきたいのかの将来像も入れると、さらに企業理解が深まります。理念は、採用ピッチ資料を作る目的である「自社に合う人材に応募してもらうこと」に大きく関わってきます。「想い」は見える化しにくい部分でもあるので、採用ピッチ資料の腕が問われます。
組織概要
会社紹介に続いては、「どんな人がどんな働き方をしているのか」など、「組織概要」を記載します。
- メンバー紹介(年齢や担当部署など)
- 社風・文化
- 勤務形態・福利厚生
- 評価制度や賞与
メンバー紹介

メンバー紹介では、どんな部門でどれくらいの人が働いているのか?また、上の画像のように平均年齢などを記載します。円グラフにするとわかりやすいです。
採用ピッチ資料では個別の社員を紹介するのではなく、会社全体でどんな人がいるのかをザックリと説明します。社員紹介はnoteやブログ、採用サイト、SNSなどで詳しく取り上げると、さらに会社への興味を醸成できます。すでに詳しい社員紹介があるなら、ピッチ資料にURLやQRコードを貼ると良いです。
社風・文化

会社の社風や文化は応募者が入社後の自分をイメージするためにも重要なポイント。上のように一覧にすると応募者が理解しやすいです。逆に「やらないこと」も提示することで、より社風や文化の理解が深まります。

また、社風や文化を伝えるには、実際の社員に語ってもらうことが重要です。現場で働いているメンバーの声を届けることで、より理解が深まります。

社員インタビューも採用ピッチ資料に掲載しましょう。
勤務形態

勤務形態や福利厚生も、応募する側にとっては気になる情報。魅力的な企業であることをアピールするのはもちろん、入社後のミスマッチを起こさないためにも、詳しく記載したい情報です。下図のように入社後の数ヶ月間のイメージを見える化することもポイントです。

また、良いことばかりアピールするのではなく、入社後に大変だったことも正直に開示することで、企業への信頼感が高まります。

福利厚生

福利厚生に関しては上のように、箇条書きでまとめるだけでも見やすくなります。
評価制度や賞与

応募者が気になる情報といえば、やはり給与や評価制度。どうすれば評価につながり、給与アップになどに結びつくのか説明しましょう。応募者が知りたいニーズが強い部分なので分かりやすく記載してください。
採用情報

「会社」「人(組織)」を紹介したあとは、応募者に向けて「採用情報」を記載してください。
- 欲しい人材
- 選考フロー
- 自社の魅力や課題
- メッセージなど
関連記事:採用基準とは?設定方法や決めるときのポイント、注意点を解説
関連記事:採用キャッチコピーの事例!作り方も解説!
選考フロー

選考フローがあることで、採用候補者が応募するかどうかの判断ができ、事前に心積りや準備ができるので応募のハードルを下げることができます。
代表メッセージ

代表者がどんな人か、何を目指しているか、どんなことを考えているかは採用候補者が気になる項目。写真付きで入れましょう。
以上のような情報があると、応募者も入社までのフローが明瞭になり、求めている人材が応募しやすくなります。また、面接での質問も減るため、採用コストの削減になります。
効果の出る採用ピッチ資料の作り方のコツ
- 自社の魅力や欲しい人材像を明確にする
- インパクト×コンパクトを意識する
- ストーリー性を持たせる
- 応募者が求めることを入れる
- 更新してブラッシュアップしていく
採用ピッチ資料に記載する項目を理解したところで、実際に作るときに気をつける5つのポイントを見ていきましょう。
資料を作成するツールはパワーポイントやGoogleスライドなど、なんでも大丈夫です。ひとつアドバイスするなら、更新しやすいものにするといいでしょう。
自社の魅力や欲しい人材像を明確にする

採用ピッチ資料を作る際に最も重要なのは、自社の強みや、どんな人を採用したいのかを明確にすることです。当サイト(hypex)では、GoogleスプレッドシートやExcelを使って、項目ごとに整理しながら設計する方法をおすすめしています。単に会社の情報を網羅的に並べるだけでは、伝えたいことがぼやけてしまいます。大切なのは、曖昧な表現を避け、具体的な言葉で伝えることです。
- × 悪い例:会社のメンバーがみんな明るい
- ○ 良い例:年齢や入社時期に関係なく意見を言い合い、建設的なディスカッションができる
- × 悪い例:誠実な人を求めています
- ○ 良い例:指示に違和感があるときに、鵜呑みにせず自分の意見を伝えられる人
「明るい」「誠実」などの抽象的な言葉は、人によって解釈が異なります。
そのまま使うと、選考する担当者ごとに評価がバラつき、採用の軸がぶれてしまう原因になります。
たとえば、採用担当のAさんが「この人は誠実だ」と感じても、Bさんは「そうは思わない」と判断するかもしれません。こうしたズレは社内での議論を生み、最終的に“本当に欲しい人材”を逃してしまうリスクにつながります。だからこそ、採用ピッチ資料では、誰が読んでも同じイメージを持てるように「言葉の具体化」が不可欠なのです。
関連記事:採用基準とは?設定方法や決めるときのポイント、注意点を解説
インパクト×コンパクトを意識する

採用ピッチ資料は盛り込む情報が多くなりがちですが、情報量が多すぎると、読む側の負担になり、最後まで読まれないリスクがあります。そのため、「インパクト × コンパクト」を意識した資料設計が重要です。
特に効果的なのが、図解やグラフの活用です。視覚的に伝えることで、文字数を減らしつつ、一目で内容を理解できるようになり、印象にも残りやすくなります。
また、資料が完成したら、内容をギュッとまとめた「採用ピッチ動画」も併せて作成すると効果的です。動画化することで、説明会やSNSでも活用しやすくなり、より多くの人にアプローチできるツールになります。
ストーリー性を持たせる

採用ピッチ資料の最大の見せ場は、情報をただ並べるのではなく、ストーリー性を持たせることです。
単に必要な情報を詰め込むのではなく、パートを分けて段階的に候補者の理解と共感を深めていく構成が求められます。
ポイントは、「候補者が次に知りたいことは何か?」を想像しながら構成を考えることです。その期待に応える流れを作らないと、興味や関心は途中で薄れてしまい、読まれなくなる可能性があります。
たとえば、理念やビジョンを伝えたあとには、オフィス写真よりも、社員の想いや働く姿を紹介するほうが自然な流れになります。「この会社で働いたらどんな日常が待っているのか?」といった人にフォーカスした情報があると、読み手の共感も生まれやすくなります。
逆に、ビジョンのあとに突然、給与や福利厚生といった条件面の話に移ると、唐突な印象を与え、内容が頭に入りにくくなることがあります。候補者は基本的に資料を順番に読み進めていくため、自然な流れで段階的に「この会社、いいかも」と思ってもらえる設計が重要です。ストーリーとしての一貫性を意識しながら、応募意欲を徐々に高める構成を心がけましょう。
応募者が求めることを入れる

採用ピッチ資料を作成するうえで大切なのは、応募者が何を知りたいのかを理解し、その情報をしっかり盛り込むことです。たとえば、応募者が特に気にするのは次のようなポイントです。
- 自分が成長できる環境かどうか
- 社内の人間関係や雰囲気
- 福利厚生の内容や働きやすさ
こうした項目について具体的に説明することで、応募者の不安を解消し、企業への関心を高める効果があります。単に会社の情報を発信するだけでなく、「読み手の視点」に立って構成を考えることが、良い採用ピッチ資料をつくるポイントです。
更新してブラッシュアップしていく

採用ピッチ資料は、一度作って終わりではありません。企業情報やデータは常に変化するため、定期的に見直してアップデートすることが大切です。
もし、2022年の募集資料に2010年のデータがそのまま使われていたら、応募者は「この会社、採用に本気じゃないのかな?」と不信感を抱いてしまうかもしれません。
更新すべき項目は、社員数・売上・導入実績といった定量データはもちろん、応募者が何を知りたいのかという視点も重要です。実際に応募者や現場の声をヒアリングして、「今求められている情報」を反映していくことが信頼感アップにつながります。
※「ここまでのポイントを見て、自社でつくるのは少しハードルが高そう」と感じた方は、採用ピッチ支援のプロであるhypexにご相談ください。貴社の採用課題や目的に合わせて、最適な構成・内容のピッチ資料をご提案します。
採用ピッチ資料を作ったあとのチェックリスト
- 会社のValueが含まれている
- 写真付きで社員や風土や文化がわかる
- 魅力だけではなく会社の課題も載せてある
- データや数値を交え、資料が上辺だけのものではない
- 各事業の成長率が明確に表記されている
- 会社のアピールしたい箇所が含まれている
- 読者の印象に強く残る内容である
実際に採用ピッチ資料を作ったあとは、上の7つを満たしているか確認してみてください。どれか抜け落ちている場合は改善しましょう。
【参考】採用ピッチ資料の活用方法

参考までに、採用ピッチ資料を作ったあとの活用方法を紹介します。
- Speaker Deckに公開する
- スカウトメールに添付する
- 面接前のメールに添付する
- リファラル採用で候補者に渡す
- SNSで公開する
WebサイトやSNSで公開するのはもちろん、スカウトメールや面接者に送ることで企業理解が進みます。積極的に活用していきましょう。どのように活用すればいいか相談したい方はhypexまでお問い合わせください。
採用ピッチ資料を作る際の注意点
メリットがあれば当然デメリットもあります。採用ピッチ資料で注意して欲しいのは下記の2点です。
- 作成に時間や費用がかかる
- ストリー性を持たせるノウハウが必要
作成に時間や費用がかかる
採用ピッチ資料は、会社の魅力や情報を丁寧に盛り込む必要があるため、コンテンツのボリュームが多くなりがちです。平均で30ページ以上になることも珍しくなく、社員インタビューや写真撮影などが必要になるケースもあります。
そのため、1つの資料を完成させるまでに、およそ2ヶ月程度かかるのが一般的です。作成には、人件費をはじめとした制作コストも発生するため、事前にスケジュールと予算をしっかり検討しておくことが重要です。
ストリー性を持たせるノウハウが必要
採用ピッチ資料は情報量が多くなりがちなため、ただ情報を詰め込むだけでは、雑然とした見づらい資料になってしまいます。応募者に伝わりやすくするには、内容にストーリー性を持たせ、自然な流れで構成することが重要です。
そのためには、資料設計やコンテンツ構成に関するノウハウも求められます。誰が読んでも理解しやすく、企業の魅力が伝わるような資料づくりには、一定の経験や工夫が必要です。
採用ピッチ資料の作成を依頼した場合の費用・相場
0からすべて作成 | リニューアル | デザインのみ作成 | |
料金 | 70万円 | 45万円 | 5,000円/ページ |
依頼内容 | 構成〜デザインまで | 構成〜デザインまで | デザインのみ |
備考 | 最大50ページ | 最大50ページ | 最低20ページから |
採用ピッチ資料を制作会社に依頼する場合の参考として、当社hypexの費用目安をご紹介します。
①ゼロから新規作成する場合
- 費用:一律 70万円(50ページまで)
- 制作期間:約2〜3.5ヶ月
- 打ち合わせ回数:8〜16回
- 備考:写真やテキスト情報はご提供いただきます。デザイン納品後、2回まで修正可能です。
②既存資料のリニューアル
- 費用:45万円
- 対象:すでにある採用ピッチ資料の内容を活かしつつ、構成・デザインを刷新したい方向け
③デザインのみ依頼したい場合
- 費用:1ページあたり 5,000円
- 対象:資料内容は自社で用意し、デザイン作業だけを外注したい場合
予算や状況に応じて柔軟に対応可能です。「まずは相談してみたい」という方は、下記の無料相談からお気軽にお問い合わせください!
採用ピッチ資料の制作代行におすすめの会社
株式会社hypex

おすすめポイント
- 1ページ単位で依頼ができる
- 資料作成後の採用支援も強い
株式会社hypexは企業の採用広報を支援する制作会社です。候補者体験の現状と理想との差分を整理し、しっかりとブランディング設計を行います。ゼロから作る場合の制作期間は約2ヶ月で、通常6回ほどのMTGを行います。制作プランも3つの中から選べます。
ストーリー設計から 完全オリジナル作成 | 原稿のあるものを 資料の形に作成 | すでにある資料の デザインをアレンジ | |
料金 | 29,500円/P | 14,500円/P | 9,500円/P |
作業内容 | 構成からデザイン | 編集からデザイン | デザイン |
最低枚数 | 5ページから | 10ページから | 10ページから |
用意して頂くもの | なし | Excel/Word原稿 | PowerPoint資料 |
1ページ単位で依頼できるのは嬉しいメリット。また、株式会社hypexは過去に月間130万人が訪れる情報サイトを運営していた経験を活かし、採用ピッチ資料を作ったあとの集客や、採用広報全般を依頼できるため、さまざまな相談が可能です。
採用ピッチ資料の制作実績



どのような業種の採用ピッチ資料でも代行でき、写真撮影からオリジナルのイラストやグラフィック制作まで制作できます。詳しい実績については直接お問い合わせください。
株式会社hypexの会社概要
所在地 | 東京都渋谷区渋谷3-26-16 第五叶ビル5F |
設立 | 2019年12月5日 |
資本金 | 7,500,000円(資本準備金含む) |
社員紹介ページ | https://hypex.jp/member |
制作実績ページ | 直接お問い合わせください |
費用・料金 | 3つのプランを用意ゼロから作成:29,500円/P 原稿だけあるものを完成:14,500円/P デザインのみブラッシュアップ:9,500円/P |
問い合わせ | 問い合わせフォームより |
採用ピッチ資料まとめ
最後までご覧いただき、ありがとうございます。採用ピッチ資料の概要を解説してきました。採用ピッチ資料とは、応募者が働く際に気になる情報やメッセージを、体系的かつストーリーをもってまとめた応募者に向けた会社説明資料です。
とにかく網羅的に会社情報を入れれば良いわけではなく、訴求ポイントを絞り、ターゲットが求めているものを理解することが大切です。読み進めていく上で、徐々に応募したくなるストーリー性を持たさないと効果が出ないため、考えて作り込むことがポイントです。
採用ピッチ資料についての作り方のホワイトペーパーもありますので合わせてご覧ください。
採用ピッチ資料の作り方の資料もプレゼント

【資料ダウンロード】候補者の理解を深める採用ピッチ資料の作り方
本記事を読んで、自社で採用ピッチ資料を作るか迷っている、または自社で資料を作るのが難しいと思った方は、hypexにご相談ください。支援させていただいた企業は月間300名以上の応募を獲得しています。相談料はかかりません。
hypexの採用ピッチ資料制作のポイント
- 候補者を態度変容させるストーリー設計に強い
- 採用難易度の高い職種に強い
- 構成からテキスト、デザインまで可能

成長企業における採用ブランディング・採用マーケティングを専門とし過去2年で50社以上を直接支援。前職では、月間150万利用者数を超える医療・美容のWebサービスの事業責任者、兼経営陣として組織の成長を牽引。成長組織におけるOKRを利用した評価制度の構築や外国人、ジェネレーション、女性、LGBTQ+などのダイバーシティ・マネジメントに尽力。