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第2新卒採用に強くなる5つの戦略|メリット・手法・よくある疑問を解消

2025.07.04

第2新卒採用に強くなる5つの戦略|メリット・手法・よくある疑問を解消

少子化と人材獲得競争が激化する中で、企業の採用戦略において「第2新卒」が大きな注目を集めています。「即戦力」と「素直さ」を兼ね備えた第2新卒採用は、多くの企業に魅力的な採用ターゲット。

本記事では、第2新卒採用の定義や企業側のメリット、成功事例、採用手法までをわかりやすく解説。はじめて第2新卒の採用を検討する企業担当者にも、すでに導入済みの方にも役立つ情報を網羅しています。

  1. 第2新卒採用とは?
    1. 新卒・中途との違いの比較表
    2. 第2新卒の年齢・転職時期の目安
    3. 第2新卒を積極採用している業界・職種
  2. 企業が「第2新卒採用」を歓迎する理由・メリット
    1. 1. 基本的なビジネスマナーが身についている
    2. 2. 自社文化への適応がしやすい柔軟性
    3. 3. ポテンシャルの高さと成長意欲
    4. 4. 若手人材を中長期で育成できる
    5. 5. 採用競合が新卒・中途より比較的少ない
    6. 6. 企業のブランド力を補完できる「実力採用」枠
  3. 第2新卒の採用方法・媒体・スカウト手法
    1. ハローワーク/転職サイト/ダイレクトリクルーティング
    2. SNS活用・インターン型採用の活用
    3. 自社サイト採用ページに必要な要素
    4. ポイントまとめ:第2新卒には「接触チャネルの多様化」が必要
  4. 第2新卒採用を成功させるための5つのポイント
    1. ① カルチャーフィット重視の選考
    2. ② 短期離職を責めない面接設計
    3. ③ 受け入れ体制の整備
    4. ④ キャリアパスの明示
    5. ⑤ 定着率を高める育成体制
  5. 第2新卒採用の成功事例
    1. 成功パターン①:ポテンシャル採用の最適化
    2. 成功パターン②:オンボーディング設計の工夫
    3. 成功パターン③:離職防止の工夫
  6. 第2新卒採用よくある質問(FAQ)
    1. Q:第2新卒は何歳までが対象?
    2. Q:なぜ企業は第2新卒を採用するの?
    3. Q:新卒と第2新卒の採用基準は違う?
    4. Q:第2新卒採用の費用対効果は?

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第2新卒採用とは?

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「第2新卒」とは、学校を卒業して一度就職したものの、入社後1〜3年以内に転職を希望・検討している若手社会人を指す言葉です。一般的には、新卒入社後すぐに辞めた20代前半〜中盤の人材層を指すケースが多いです。

企業にとっては「若さ」と「一定の社会人経験」を兼ね備えた人材であり、新卒と中途の“いいとこ取り”ができる層として注目を集めています。ポテンシャルの高さや柔軟性に魅力を感じ、積極的に採用する企業も増えています。

新卒・中途との違いの比較表

第2新卒の位置づけをより明確にするために、「新卒」「中途採用」との違いを比較表でまとめました。

比較項目新卒第2新卒中途採用
対象年齢22歳前後23〜26歳程度20代後半〜40代以上
社会人経験なし1〜3年程度3年以上の経験
育成の必要高い中程度(基礎は習得済み)低め(即戦力期待)
評価軸ポテンシャルポテンシャル+適応力スキル・実績重視
採用コスト比較的低コスト中程度高め(経験者報酬)

第2新卒は新卒よりも即戦力性があり、中途よりも育てがいがあるという特性を持っており、採用の柔軟性と将来性の両立を目指す企業にとって魅力的な層です。

第2新卒の年齢・転職時期の目安

第2新卒に明確な法律上の年齢制限はありませんが、実務上は以下のような範囲で捉えられることが一般的です。

年齢の目安:22歳〜26歳前後

  • 大学・短大・専門学校を卒業後、1社目を経験し、数年以内に転職を考える社会人
  • 27歳以降は「若手中途」として扱われるケースが増える

転職時期の目安:入社後1〜3年以内

1年未満での離職は「早期離職」として企業側が慎重になる傾向もありますが、職種や業界によって許容度は異なります。2年目〜3年目は「経験は浅いが基礎はできている」と見なされやすく、最も第2新卒としての需要が高いタイミングです。

企業が評価しやすい転職タイミング

新卒入社後、最初の年度末(3月〜4月)に退職・転職活動を始める人は多く、企業側も受け入れのタイミングとして整備していることが多いです。

第2新卒を積極採用している業界・職種

第2新卒採用はあらゆる業界で活用が進んでいますが、特に以下の業界・職種でニーズが高まっています。

■ IT・Web業界

  • 技術革新が早く、人材流動性が高い
  • 実務経験よりも「学ぶ意欲」を重視する傾向が強い

■ 人材・営業職

  • 体力・行動力・ポテンシャル重視
  • 未経験でも育成前提で採用しやすい

■ 接客・サービス業

  • 柔軟性や対人スキルが活きやすい
  • 新卒と同様に基礎から教える文化がある

■ メーカー・物流・建設業などの現場系職種

  • 若手層の人手不足が深刻
  • 技術継承を目的に20代採用を強化する傾向

企業が「第2新卒」を歓迎する理由・メリット

  • ビジネスマナーや基礎的な業務スキルがすでに身についている
  • 固定観念が少なく、自社カルチャーに馴染みやすい
  • 長期的な育成が可能で、組織の中核人材になりうる
  • 離職理由がスキルや価値観のミスマッチであれば、再挑戦への意欲も高い

第2新卒層は、新卒より教育コストが低く、中途よりも柔軟で、将来性のある若手人材です。採用市場の競争が激化する中で、第2新卒は「企業と人材のミスマッチを減らしつつ、長期的戦力を育てられる層」として、多くの企業が積極的な採用戦略に取り入れています。

1. 基本的なビジネスマナーが身についている

ポイント:入社後すぐに現場配属しやすく、OJTが効率的に進む

第2新卒はすでに1社以上での就業経験があるため、名刺交換・報連相・社内ルールなど、社会人としての基本的なスキルを身につけています。これにより、新卒社員に比べて初期教育コストが軽減されます。

2. 自社文化への適応がしやすい柔軟性

ポイント:カルチャーフィットの観点で採用しやすい

カルチャーフィット,カルチャーフィットとは

第2新卒は経験年数が浅いため、業務スキルや価値観の“固定化”がされておらず、自社の風土・文化・働き方に適応しやすい傾向があります。中途経験者よりも組織へのなじみやすさが高いとされ、定着率にも良い影響を与えます。

関連記事:カルチャーフィットとは?見極める方法や採用の準備を紹介

3. ポテンシャルの高さと成長意欲

ポイント:本人の“目的意識”が高く、エンゲージメントも強化されやすい

第2新卒層は「一度社会に出たことで、自分に何が向いているか」「なぜ転職したいか」を自覚しているケースが多く、転職後の成長意欲が高い傾向にあります。企業はこのポテンシャルを見込み、中長期的な育成対象として期待できます。

4. 若手人材を中長期で育成できる

ポイント:人事戦略における“次世代リーダー層の確保”につながる

第2新卒は年齢的にまだ若く、長期的なキャリア設計やマネジメント育成にも適しています。特に20代のリーダー候補や幹部候補育成を重視している企業にとって、将来の中核人材としての採用が可能です。

5. 採用競合が新卒・中途より比較的少ない

ポイント:コストパフォーマンスが高く、採用の“穴場”市場になり得る

採用コスト,採用コストとは

第2新卒市場はまだ飽和しておらず、人気企業や大手転職エージェントに集中しにくい分野です。そのため、企業規模に関係なく、中小・地方企業でも優秀な人材を獲得しやすいチャンスがあります。

関連記事:採用コスト(採用単価)とは?削減する方法や成功事例を解説

6. 企業のブランド力を補完できる「実力採用」枠

ポイント:中小企業でも“勝負できる”採用層

新卒採用ではブランド力が弱く見られる企業でも、第2新卒では「実力・環境重視」で転職先を選ぶ傾向が強いため、自社の魅力や働き方、成長機会などをしっかり訴求すれば、知名度に左右されずに採用成功しやすくなります。

第2新卒の採用方法・媒体・スカウト手法

採用チャネルメリット向いている企業・ケース
ハローワーク費用負担が少なく中小企業に最適地元企業、中小企業、初導入企業
転職サイト幅広くリーチ
成長意欲の高い層と接点
若手人材を多く獲得したい人数重視
ダイレクト
リクルーティング
ピンポイント採用が可能
母集団の質が高い
志向性重視のポジション、成長企業
SNS活用親近感を育て
ファン化による志望度向上
ベンチャー企業、文化に自信のある企業
インターン型採用ミスマッチ回避、採用転換率が高い人材の定着率を重視する企業

第2新卒採用を成功させるためには、ターゲットに応じた「接点設計」がカギです。新卒採用や中途採用と異なり、第2新卒層は就職活動に再挑戦している最中であり、心理的・行動的に独自の特性があります。ここでは、代表的な採用チャネルとその特徴、さらに効果を高めるための活用ポイントを紹介します。

ハローワーク/転職サイト/ダイレクトリクルーティング

■ 転職サイト(例:マイナビ転職、リクナビNEXT、Re就活 など)

マイナビ,マイナビ転職
  • 若年層特化の転職サイトを活用することで第2新卒層にリーチしやすい
  • スカウトメール・検索広告などで露出強化が可能
  • 競合も多いため、求人票の質と差別化が重要

向いている企業:若手人材を多く獲得したい人数重視の企業

20代向けに強い転職サービス一覧(表で比較)

サービス名スカウト機能無料掲載可向いている企業
Re就活若手採用を強化したい中小〜中堅企業
マイナビ転職幅広い職種・勤務地で募集したい企業
Wantedly◯(有料)ベンチャー・価値観マッチ重視企業
doda Recruiters◎(高度)ハイクラス層・志向性重視ポジション

関連記事:20代におすすめの転職エージェント|女性向けや未経験者向けな人材紹介会社

■ ダイレクトリクルーティング(例:Wantedly、OfferBox、doda X など)

doda
  • 企業側から候補者にアプローチする能動的な採用手法
  • ターゲティング精度が高く、ピンポイントなスカウトが可能
  • メッセージ内容やタイミングにより反応率が大きく左右される

向いている企業:職種経験よりも志向性・ポテンシャルを重視したい場合

関連記事:ダイレクトリクルーティングとは?メリットや費用、サービスを比較

■ ハローワーク

ハローワーク
  • 無料で求人掲載が可能
  • 地域密着型の求職者(Uターン・地元志向の第2新卒)に効果的
  • 書類ベースでの選考が中心

向いている企業:地元密着型企業、中小企業、初めて第2新卒採用を行う企業

SNS活用・インターン型採用の活用

■ SNS(例:Twitter、Instagram、TikTok、LinkedIn など)

SNS採用広告
  • 第2新卒層は情報収集やキャリアの発信にSNSを多用
  • 企業のカルチャーや働く人の雰囲気を発信することで、親近感・共感を醸成できる
  • 特に“リアルな社員の声”や“職場風景”などのコンテンツが効果的

向いている企業:ベンチャー企業、文化に自信のある企業

関連記事:SNS採用とは?運用方法、メリット、成功事例、注意点を解説
関連記事:Instagram採用とは?事例、向いている企業やメリットを解説

■ インターン型採用

インターン採用,OB訪問,OG訪問
  • 短期的な業務体験の中でマッチ度を見極められる
  • 正式な応募前に「接点」を作れるため、採用転換率が高い
  • オンラインや週末開催など、柔軟な形式で実施可能

向いている企業:ミスマッチを減らしたい職場/カルチャー重視の企業

関連記事:採用コスト93万円→ゼロ!インターン採用とは?

自社サイト採用ページに必要な要素

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自社採用サイトは「受け皿」として非常に重要です。第2新卒層は転職活動中、求人媒体で気になった企業の公式サイトを必ずチェックします。

要素内容
キャリアステップの明示入社後どのように成長できるか事例を提示
第2新卒歓迎の明記応募ハードルを下げるために「歓迎」の表現を強調
社員の声・インタビュー同世代の活躍が伝わるように顔出し・リアルな言葉で構成
フォロー体制・研修制度入社後の安心材料として具体的に記載(例:「メンター制度あり」など)
応募フォームの簡略化スマホ対応・簡単エントリーで離脱防止

Google検索で企業名を調べた際、自社採用ページが上位表示されるように、SEO対策(ページタイトル・メタ情報の設定)も忘れずにしましょう。

ポイントまとめ:第2新卒には「接触チャネルの多様化」が必要

第2新卒層は、新卒のような一斉就活ではなく、多様な媒体・手段で転職活動を行うのが特徴です。そのため、単一チャネルに依存せず、ハローワーク・転職サイト・ダイレクトリクルーティング・SNS・インターンといった複数の接点を設けることが成功のカギになります。

企業側は、媒体ごとの特性を理解したうえで、自社のターゲット層と相性の良い方法を選定し、適切なメッセージを届ける設計が求められます。

第2新卒採用を成功させるための5つのポイント

第2新卒の採用を成功させるには、単に「若手だから採る」ではなく、新卒でも中途でもない“第2新卒ならでは”の価値を引き出す設計が求められます。以下の5つのポイントを押さえることで、採用の質と定着率を高めることができます。

① カルチャーフィット重視の選考

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第2新卒は、まだ価値観や働き方に柔軟性がありながらも、一度社会に出て自分の理想や不満を自覚している層です。そのため、スキルよりも「社風との相性」や「働き方の共感度」のほうが重要になります。

▶ 実践ポイント

  • 面接で「前職を辞めた理由」と「働きたい会社像」を丁寧に聞く
  • 企業文化や価値観をあらかじめ求人票や採用ページで伝える
  • 配属予定チームの社員とカジュアル面談の場を設ける

カルチャーのすり合わせこそ、早期離職防止の第一歩です。

関連記事:カルチャーフィットとは?見極める方法や採用の準備を紹介

② 短期離職を責めない面接設計

採用面接

第2新卒が抱える共通の不安のひとつが、「短期離職を責められるのではないか?」という恐れです。ここで否定的な態度をとってしまうと、優秀な人材を取り逃すことにつながります。

▶ 実践ポイント

  • 「なぜ辞めたか」より「そこから何を学んだか」にフォーカスする
  • 過去の失敗を肯定し、前向きな再出発を応援する姿勢を見せる
  • 「うちでどう活躍したいか」という未来志向の質問に置き換える

 面接はジャッジの場ではなく、関係構築の場にしましょう。

関連記事:採用面接の質問事例やNG行動、成功チェックリストを紹介
関連記事:コンピテンシー面接とは?メリットや質問例を解説

③ 受け入れ体制の整備

採用コスト93万円→ゼロ!インターン採用とは?やり方やメリット、企業の未来を変える最強戦略

第2新卒が入社後に悩みやすいのが、「新卒扱いか、中途扱いか」の曖昧さです。いずれでもなく、その中間に位置づけた独自のオンボーディング設計が必要です。

▶ 実践ポイント

  • 社会人基礎は省略しつつ、会社独自のルールは丁寧に説明する
  • 入社後1〜3ヶ月は週次でフォロー面談を実施
  • 同期がいない場合、メンター制度や他部署との横のつながりを用意する

「ひとりじゃない」と感じさせる設計が、初期離職を防ぐポイントです。

④ キャリアパスの明示

キャリアパス

第2新卒層は「もう一度、長く働ける会社を選びたい」という心理が強く、将来の成長イメージを重視します。入社後のキャリアの道筋を明確に示すことで、入社意欲・定着意欲が高まります。

▶ 実践ポイント

  • 1年後、3年後、5年後のキャリアモデルを複数提示する
  • 実際に活躍している“元・第2新卒社員”のインタビューを公開
  • 上司や育成担当と半年ごとにキャリア面談を実施する

「未来が見える会社」は、若手にとって安心感そのものです。

⑤ 定着率を高める育成体制

ワクワクする瞬間は結果が出た時。SNS採用広告マーケティングインターン。

第2新卒はまだ“育てがいのある人材”です。即戦力ではなく、将来の中核人材として中長期視点で育成する体制を整えることが、会社全体の人材資産にも直結します。

▶ 実践ポイント

  • 評価制度に「成長過程」や「学習姿勢」を加味する項目を設定
  • 定期的な1on1やフィードバック文化を根づかせる
  • 社内勉強会や資格取得支援など、学びの場を常設する

育成する前提で採る”ことが、結果として戦力化を早めます。

第2新卒採用の成功事例

第2新卒採用は、適切な設計と運用を行えば新卒・中途採用にはない独自の効果を発揮します。ここでは、企業側から見た第2新卒採用の成功事例とその共通ポイントを紹介します。

成功パターン①:ポテンシャル採用の最適化

事例:ITベンチャー企業A社(従業員80名)

行動面接, STAR面接

A社は人材不足を補うために第2新卒層のポテンシャル採用を開始。スキルや経験よりも「成長意欲」「吸収力」「行動特性」を重視した選考プロセスに切り替え、学歴や職歴にとらわれずに採用対象を広げました。

▶ 成功要因

  • 行動面接(STAR法)や適性検査でのポテンシャル測定
  • 人柄や価値観重視の選考フロー
  • 選考後すぐにフィードバックし、モチベーションを高めた

ポイント:スキル重視から「伸びしろ重視」へのシフトが成功の鍵になりました。

関連記事:行動面接(STAR面接)とは?メリットや質問例、回答を紹介

成功パターン②:オンボーディング設計の工夫

事例:メーカー系中堅企業B社(従業員300名)

インターンシップ.インターン採用

B社では第2新卒入社者に対して、一般の中途社員とは別のオンボーディングプログラムを設計。メンター制度や入社半年間の定期面談を取り入れ、個別対応を強化しました。

▶ 成功要因

  • 初期研修に「社会人基礎+会社理解」を組み込む
  • 社内メンターによるフォロー体制を整備
  • 他の第2新卒社員とのコミュニティ形成

 ポイント:「新人扱いしすぎず、中途扱いしすぎない」バランスが重要です。

成功パターン③:離職防止の工夫

事例:人材サービス会社C社(従業員150名)

大学キャリアセンター

第2新卒社員の早期離職を防ぐために、C社は「キャリア対話」と「内省支援」を導入。入社後3ヶ月・6ヶ月・12ヶ月でキャリア面談を実施し、本人の志向と配属・業務内容のズレを早期に修正しています。

▶ 成功要因

  • 「なぜ転職したのか」を定期的に振り返らせる
  • 短期成果より長期視点の育成設計
  • 職場上司と育成担当の連携体制を強化

ポイント:転職理由を“共通理解”として活用することが定着率向上に直結しました。

第2新卒層は一見「経験不足」「早期離職」といった不安要素があるように思えますが、適切な採用基準・育成体制を整えることで、企業の将来を担うコア人材に成長する可能性が高い層です。

オンボーディング

採用設計に「ポテンシャル」「柔軟性」「目的意識」という視点を持ち、オンボーディングやフォロー体制を整えることで、多くの企業が人材の“第二の可能性”を引き出しています。

採用成功の鍵

  • 年齢・経験にこだわらず、「育成できる前提」で採用設計する
  • 面接では志望動機だけでなく、「前職から何を学んだか」に注目する

第2新卒採用よくある質問(FAQ)

第2新卒の採用に取り組もうとする企業の方々から、よく寄せられる疑問にお答えします。採用戦略を検討するうえでの判断材料としてご活用ください。

Q:第2新卒は何歳までが対象?

A:一般的には「25歳〜26歳くらいまで」が目安とされています。

第2新卒には法律上の明確な定義はありませんが、実務上は以下の条件に当てはまる人材が対象となります。

  • 学校卒業後に一度正社員として就職した経験がある
  • 就業期間はおおむね1〜3年程度
    転職時点で20代前半〜中盤(22〜26歳程度)

※27歳以降は「若手中途」として扱われるケースが増えますが、業界によっては28歳まで「第2新卒」と見なす企業もあります。

Q:なぜ企業は第2新卒を採用するの?

A:若さと社会人経験を併せ持ち、即戦力化と育成のバランスが取りやすいからです。

企業が第2新卒に注目する理由は、以下のようなメリットがあるからです。

  • ビジネスマナーや社会人基礎がすでに身についている
  • 固定観念が少なく、自社の文化になじみやすい
  • 新卒よりも短期間で戦力化しやすい
  • 中途採用よりも採用コストが抑えやすい
  • 成長意欲が高く、キャリアに前向きな人が多い

特に少子化や若手人材の確保難が進む中で、「柔軟に育てられる若年層」として第2新卒の価値が再評価されています。

Q:新卒と第2新卒の採用基準は違う?

A:選考基準は似ている部分もありますが、見るべきポイントには違いがあります。

項目新卒採用で重視される点第2新卒採用で重視される点
ポテンシャル◎(未知数を評価)◎(再挑戦意欲・柔軟性)
社会人経験△(不要)◯(1社目での経験内容)
面接対応素直さ・人柄成長意欲・反省力
志望動機就職活動での熱意転職理由との一貫性

第2新卒では、「なぜ前職を辞めたのか」→「その経験をどう活かしたいか」という“成長ストーリー”を評価する視点が求められます。

Q:第2新卒採用の費用対効果は?

A:採用チャネルや運用次第ですが、総合的に見て「コストパフォーマンスの高い層」と言えます。

第2新卒の採用は以下の理由で費用対効果が高いとされています:

  • 新卒ほど教育コストがかからず、中途よりも採用コストが低い
  • 成長余地があり、長期的に育成しやすい
  • SNS・求人サイト・スカウトなど、複数チャネルで比較的低コストで接点を持てる
  • 離職を経験しているため、キャリアに対する意識が高く、定着率が高まりやすい

ただし、チャネル選定やオンボーディング施策を誤ると離職につながるリスクもあるため、適切な受け入れ設計と育成体制が前提になります。

【補足まとめ】

第2新卒採用は、求職者の「キャリア再スタート」に対し、企業が「柔軟にチャンスを与えられる」制度です。採用時の視点や期待値を正しく設定し、継続的に改善していくことが、成功の鍵となります。

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