採用サイトのコンテンツ12種類とチェックリストを紹介
2024.02.11
採用サイトの制作でデザインと同じくらい頭を悩ませるのが、どんなコンテンツを入れるか、どんなコンテンツ内容にするかです。この記事では採用サイト制作を検討している方に下記の項目を説明します。
最後まで読めば、採用サイトに入れるコンテンツが明確になります。
※採用サイトのコンテンツについてプロの意見を聞きたい。採用サイト制作を依頼を検討している方は採用支援のhypexにご相談ください。オンラインでヒアリングし、予算や目的などから最適なアドバイスをさせていただきます。相談料は一切かかりませんので、お気軽にお問い合わせください。
採用サイトのコンテンツの選び方
- 採用サイトのコンセプトを明確にする
- 新卒採用と中途採用の違いを知っておく
- 求職者が知りたい情報を考える
- コンテンツの目的を把握しておく
- 企業の4Pを軸に考える
どんなコンテンツを採用サイトに入れたら良いのか選び方を5つ紹介します。情報をたくさん発信したいからと言って、全部盛り込めば読むのが大変な採用サイトになり採用候補者が途中で見るのをやめてしまいます。ページ数が増えれば制作費も高騰します。無駄に制作費が膨らむのを防ぐためにも、適切なコンテンツを選んで必要最小限に絞ることが大切です。
採用サイトのコンセプトを明確にする
適切なコンテンツを選ぶために最初にやることは、採用サイトのコンセプト(誰に、何の目的で、何を伝えるかの方向性)を決めることです。「応募して欲しい人、望む人材に応募してもらうためにどんな採用サイトにするか」を言語化するともいえます。
採用サイトの目的は応募数を増やすだけではありません。外部から会社の事業や中身が見えにくい会社の場合、企業理解、興味関心を目的とするケースもあります。応募数に繋がらなくとも企業の理解が進めば成功といえる場合も多々あります。
採用サイトのコンテンツはコンセプト(採用サイトの目的)を達成するために何が必要かを考えて選びます。コンセプト設計の方法は下記の記事を参考にしてください。
関連記事:採用サイトのコンセプトの作り方、事例、キャッチコピーを紹介
関連記事:採用キャッチコピーの事例25選!作り方も解説!
新卒採用と中途採用の違いを知っておく
新卒採用と中途採用が一緒になった採用サイトもありますが、分けたほうが良い場合もあります。知りたい情報のニーズが異なる場合です。マーケティング会社が20〜30代の男女400名を対象に「採用サイトで知りたい情報」を調査したことがあります。その結果、新卒採用と中途採用では結果が異なりました。
◎新卒の求職者が知りたい情報ランキング
- 給与や福利厚生
- 業務内容
- 労働環境
- 社風・カルチャー
- 企業理念
◎中途の求職者が知りたい情報ランキング
- 給与や福利厚生
- 労働環境
- 社風・カルチャー
- 業務内容
- 退職者
1位の給与や福利厚生は同じですが、2位からが変わってきます。新卒採用の候補者は、まだ労働経験が少ないので、どんな仕事をするのか、どんな職場環境なのかなどが不安。採用サイトを見ることで、自分が働いているイメージを持ちたいと考えています。
一方で中途採用の求職者は、すでに労働経験があるので、自分の能力や性格が会社や既存メンバーと合うのかといった「社風やカルチャー」を重視します。また、年齢的にも合わなかったら辞めるというわけにはいかないので、「過去の退職者」の情報が気になっていることも大きな違い。
採用サイトでは珍しいですが、退職者のインタビューも入れることでネガティブな理由で辞めたわけではないことや、退職してからも過去の仲間と交流がある会社であることをアピールできます。
関連記事:採用サイトの作り方をプロが解説!作成手順、作り方のポイントも紹介
関連記事:カルチャーフィットとは?見極める方法や採用の準備を紹介
求職者が知りたい情報を考える
採用サイトの中には、自社が発信したいことだけ掲載し、求職者が知りたい情報が全然ないことも珍しくありません。「採用候補者は〇〇を知りたいから〇〇を入れよう」と話し合ってください。主語は自社ではなく採用候補者です。ちなみに新卒の採用候補者が入社したいと思う会社の条件は給与が良いこと以外では下記になります。
1位:自分が成長できる環境がある
2位:社員の人間関係が良い
3位:福利厚生制度が充実している
上記に当てはまるのであれば積極的にアピールすると良いでしょう。そのためには採用ペルソナ(応募してほしい人物像)を考えることが重要になります。
関連記事:採用ペルソナとは?採用ターゲットとの違いや作り方を解説
コンテンツの目的・効果を把握しておく
次章で12種類のコンテンツを紹介しますが、それぞれ何の目的で掲載するのか、どんな効果があるのかを把握しておきましょう。例えばオフィスの写真を紹介するコンテンツでも、ただ綺麗な写真を掲載すれば良いわけではありません。採用候補者は綺麗な職場を探すために採用サイトを見るわけではなく、自分が働いている情景をイメージしたいのです。
オフィス紹介であれば、綺麗さよりもリアリティを重視することがポイント。このように、コンテンツの目的や効果を把握すれば、どんな内容にするべきなのかが明確になります。
企業の4Pを軸に考える
採用サイトのコンテンツは取捨選択が難しいです。まずは大きく4つに分類して、採用候補者が最も知りたいことは何なのかを考えましょう。これを企業の4Pと呼びます。
採用候補者のニーズを調査し、「事業について知りたがっているのか」「組織や人について知りたがっているのか」「職場環境に興味があるのか」など優先順位をつけ、優先度の高い分類のコンテンツを中心に掲載すると良いです。
関連記事:企業の魅力を高める「4P」が求職者を惹きつける採用のカギ!
※採用サイトのコンテンツについてプロの意見を聞きたい。採用サイト制作を依頼を検討している方は採用支援のhypexにご相談ください。オンラインでヒアリングし、予算や目的などから最適なアドバイスをさせていただきます。相談料は一切かかりませんので、お気軽にお問い合わせください。
採用サイトの12種類のコンテンツ
分類 | コンテンツ | 目的 |
会社について | 会社概要 | 企業理解を進める |
企業理念 | 理念に共感する人に応募してもらう | |
事業・業務について | 事業内容 | 企業理解、入社後の姿をイメージ |
人・組織について | 1日の仕事 | 入社後の姿をイメージしてもらう |
社員インタビュー | 一緒に働く人を知ってもらう | |
キャリアパス | 入社後の姿をイメージしてもらう | |
環境について | 福利厚生 | 入社するメリットを知ってもらう |
研修制度 | 成長できる理由を知ってもらう | |
評価制度 | 入社するメリットを知ってもらう | |
採用について | 募集要項 | 求めるている人材を知ってもらう |
選考フロー | 採用までのプロセスを理解してもらう | |
FAQ | 企業について理解してもらう |
次に採用サイトに掲載する主なコンテンツを12種類紹介します。すべて掲載すると膨大な量になり途中離脱や制作費高騰のリスクがあります。設定した採用コンセプト(採用サイトで達成したい目的やターゲット)から、どのコンテンツを掲載するのが適切か検討してみてください。
会社概要
画像引用:JEM株式会社 採用サイト
「会社概要」は企業を理解してもらうためのコンテンツです。沿革や社員数、資本金などの情報を伝える「会社の全体像」であり、「会社の顔」とも言えます。会社概要は上の事例のように見やすく可視化しましょう。
ちなみに、採用候補者が知りたい情報の中の10位以内に「経営状況・財務状況」があり、候補者は「入社しても倒産しないないだろうか」「社会的な信用はあるだろうか」など心配しています。経営情報も入れると良いです。
社長メッセージ(企業理念)
画像引用:JEM株式会社 採用サイト
ビジョンやミッションなどの企業理念は理念に共感する人材に応募してもらうために重要なコンテンツです。採用ブランディングにも関わってきます。会社の方向性を示す部分であり、新卒の求職者が知りたい情報ランキングでは5位と上位に入っていました。理念に共感する人に入社してもらえれば早期退職を減らすことにもつながります。
伝え方としては会社の創業者や代表などのメッセージやインタビュー形式のコンテンツにすることが多いです。人が語る想いの部分なので、予算などに余裕がある場合は採用動画のコンテンツにすることをお勧めします。熱い想いが伝わります。
関連記事:採用動画の作り方とは?7つのコツ、流れ、事例、費用を解説!
関連記事:採用動画の効果とは?注目される理由、メリット、トレンドを紹介
関連記事:採用動画の費用・相場!見積もり事例、料金を安く抑える方法
事業内容
画像引用:手島精管株式会社採用サイト
「事業内容」は企業理解や、入社後の姿をイメージしてもらうコンテンツです。その会社のことをまったく知らない人に向けて、伝わるように工夫が必要です。どれくらいの分量で、どのように伝えるかは業種などによっても変わってきます。
上記のように臨床開発という世間的に馴染みのないものは、しっかり分量を使って説明するほうが良いです。字数が多いと思うかもしれませんが、中途半端な概要だけであれば何も伝わらず、採用候補者が戸惑うからです。
特殊な仕事で一般的に馴染みがない事業、テキストや画像では説明が難しい場合、JEM株式会社 採用サイトのように動画での説明が有効です。
1日の仕事
画像引用:JAL株式会社 採用サイト
「1日の仕事」すなわち具体的な業務内容は入社後の姿をイメージしてもらうために重要なコンテンツです。求職者が欲しい情報ランキングでも新卒で2位、中途でも4位と上位に入っています。応募するかの判断材料として、入社後の早期退職を減らすために入れましょう。上記のように、スケジュール表もあるとプラスアルファで良いでしょう。
社員インタビュー
画像引用:株式会社フジテックス 中途採用サイト
社員インタビューは「一緒に働く人を知ってもらう」「求めている人材を知ってもらう」など多くの役割があり、採用サイトの中でも特に重要なコンテンツです。事業内容や社風など、採用サイトのコンテンツのすべてを説明する役割も担っています。
誰にインタビューすれば良いのか、何を聞けばいいのかなどのノウハウも求められます。質問リストの中から適切なものを取捨選択します。
採用サイトの社員インタビューは奥が深く、ポイントや注意点も多いです。
- タイトルにメッセージや要点を入れる
- 最大の目的となる部分には写真を入れる
- リアルな雰囲気の写真・背景にする
- スマートフォンの撮影はNG
- 写真撮影の照明は必須
- 想いを伝えるなら動画も検討する
詳しくは下記の記事で説明していますので、ぜひご覧ください。
関連記事:採用サイトの社員インタビューの作り方!質問例や参考事例も紹介
キャリアパス
画像引用:東亜薬品株式会社 新卒採用サイト
キャリアパスは企業で社員が経歴を積み重ねていく過程や道筋を示すコンテンツです。入社後のイメージを膨らませることができ、長いスパンで考えられるため、入社するかの判断材料、早期退職を防ぐ意味で重要です。上のように図にして説明するとわかりやすいです。
また、上のように採用候補者が最も気になっている給与を載せると最も良い判断材料となります。
福利厚生
福利厚生も新卒、中途ともに採用候補者が知りたい情報の1位のコンテンツです。入社するメリットを伝えられ、他社と比較される部分。採用サイトには必ず掲載しましょう。上の画像のように1ページにまとめて一覧できるようにすると頭に入りやすいです。
研修制度
画像引用:株式会社フジテックス 中途採用サイト
研修制度は入社することで成長できることを知ってもらう重要なコンテンツです。求職者が入社に求める条件の1位が「成長できる環境があるか」なので、まさに応募するかの判断基準となります。
研修を受けた人の声があれば、さらに説得力が増します。
評価制度
画像引用:株式会社インフィールド
評価制度や賞与も採用候補者に入社するメリットを知ってもらう有効なコンテンツです。評価制度は応募だけでなく、早期退職を防ぐ意味合いや、既存社員の人事制度としても企業に重要なこと。上のようにわかりやすく図を使うと良いです。
募集要項
画像引用:手島精管株式会社採用サイト
「募集要項」は必要なコンテンツです。下記の3つを入れましょう。
- 求める人物像・必要なスキル
- 業務の紹介
- 職場環境
給与や職場環境の条件面しか情報がないと、自社が望まない候補者が応募してきて選考や面談に余計な手間がかかってしまいます。
画像引用:株式会社フジテックス 中途採用サイト
さらに丁寧にするなら、なぜ人材を募集しているのかの「募集背景」や、仕事をすることで得られるメリットを記載すると、応募の確率がグッと上がります。
選考フロー
画像引用:野村不動産 新卒採用サイト
選考フローは採用候補者が応募するか判断するのに有益な情報です。内定までの道のりを示し、何人と面接するのか、どんな人と面接するのかを提示しましょう。
最後に、採用担当者から一言あると、応募してみようとモチベーションが上がるのでおすすめです。
FAQ
画像引用:小学館 採用サイト
採用サイトにおすすめのコンテンツが「FAQ」です。過去に応募者からあった質問や問い合わせ、新入社員に「こんな情報が欲しかった」などヒアリングして掲載すると採用候補者が助かります。また、丁寧な採用サイトだと思われるので好印象です。
※採用サイトのコンテンツについてプロの意見を聞きたい。採用サイト制作を依頼を検討している方は採用支援のhypexにご相談ください。オンラインでヒアリングし、予算や目的などから最適なアドバイスをさせていただきます。相談料は一切かかりませんので、お気軽にお問い合わせください。
コンテンツの参考になる採用サイトの事例
採用サイトのコンテンツで参考になるホームページを紹介します。
JEM株式会社 採用サイト
画像引用:JEM株式会社 採用サイト
JEMの採用サイトです。下記のコンテンツが参考になります。
- 会社概要
- 事業内容
- 社長メッセージ(企業理念)
当サイトhypexが制作しました。
ワールドインテックPV臨床グループ採用サイト
ワールドインテックPV臨床グループの採用サイトです。下記のコンテンツが参考になります。
- 事業内容
- キャリアパス
- 福利厚生
- 研修制度
- 選考フロー
当サイトhypexが制作しました。
手島精管株式会社 採用サイト
画像引用:手島精管株式会社採用サイト
手島精管株式会社の採用サイトです。下記のコンテンツが参考になります。
- 事業内容
- 募集要項
当サイトhypexが制作しました。
株式会社フジテックス 中途採用サイト
画像引用:株式会社フジテックス 中途採用サイト
株式会社フジテックスの中途採用サイトです。下記のコンテンツが参考になります。
- 社員インタビュー
- 研修制度
- 募集要項
当サイトhypexが制作しました。
JAL株式会社 採用サイト
画像引用:JAL株式会社 採用サイト
JAL株式会社の採用サイトです。下記のコンテンツが参考になります。
- 1日の仕事
- 社員インタビュー
関連記事:かっこいい採用サイトの事例18選!デザインのトレンドも紹介
関連記事:現役デザイナーが採用サイトのトレンドを紹介!心が動いたデザイン事例まとめ
採用サイトのコンテンツのチェックリスト
最後に採用サイトのコンテンツを作って公開する前に、見るべきチェックポイントのリストを紹介します。下記の9つをチェックしてみてください。
項目 | チェックするポイント |
情報設計 | 採用サイトとして候補者が見やすい導線になっているか |
候補者が知りたい情報が知りたい順序で置かれているか | |
情報量 | 候補者が会社を理解するのに必要な情報量があるか |
会社/事業/社員/キャリア/環境など網羅的な情報があるか | |
デザイン | 社内の様子がわかる写真・画像があるか |
社内の雰囲気が伝わるようなデザインか | |
新卒/中途や職種などに合わせて適切なものにしているか | |
最初にサイトに流入した時に候補者にいい印象を与えられているか | |
フォント | その会社にあったものを選んでいるかどうか |
上記の9つを満たしているか検証し、不十分な部分は改善しましょう。
採用サイトのコンテンツまとめ
最後までご覧いただき、ありがとうございます。採用サイトに掲載するコンテンツの種類や選び方、参考事例などを紹介しました。主に12種類あるコンテンツから選んでみてください。
分類 | コンテンツ | 目的 |
会社について | 会社概要 | 企業理解を進める |
企業理念 | 理念に共感する人に応募してもらう | |
事業・業務について | 事業内容 | 企業理解、入社後の姿をイメージ |
人・組織について | 1日の仕事 | 入社後の姿をイメージしてもらう |
社員インタビュー | 一緒に働く人を知ってもらう | |
キャリアパス | 入社後の姿をイメージしてもらう | |
環境について | 福利厚生 | 入社するメリットを知ってもらう |
研修制度 | 成長できる理由を知ってもらう | |
評価制度 | 入社するメリットを知ってもらう | |
採用について | 募集要項 | 求めるている人材を知ってもらう |
選考フロー | 採用までのプロセスを理解してもらう | |
FAQ | 企業について理解してもらう |
採用サイトのコンテンツについてプロの意見を聞きたい。もしくは採用サイト制作を依頼したい方は採用支援のhypexにご相談ください。オンラインでヒアリングし、予算や目的などから最適なアドバイスをさせていただきます。相談料は一切かかりませんので、お気軽にお問い合わせください。
成長企業における採用ブランディング・採用マーケティングを専門とし過去2年で50社以上を直接支援。前職では、月間150万利用者数を超える医療・美容のWebサービスの事業責任者、兼経営陣として組織の成長を牽引。成長組織におけるOKRを利用した評価制度の構築や外国人、ジェネレーション、女性、LGBTQ+などのダイバーシティ・マネジメントに尽力。