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採用ブランディングとは?初心者が成功する方法、成功事例を解説

2021.07.05

現在、採用ブランディングに取り組む企業が増えています。しかし、聞き慣れない「採用ブランディング」の定義も分からず、何から始めれば良いのか迷っている方も多いでしょう。

この記事では初めて採用ブランディングに取り組む方に、以下の4項目を解説します。

・採用ブランディングとは?
・採用ブランディングのメリット
・採用ブランディングの方法
・採用ブランディングに成功した事例

自社で採用ブランディングに取り組むべきかが? 取り組む場合の手順も分かりますので、最後までご覧ください。

採用ブランディングとは?採用マーケティングとの違い

採用ブランディングは自社のファンを獲得すること

採用ブランディングとは「企業の理念に共感してもらい、自社のファンを獲得して採用に活かすこと」。具体的な手法ではなく、採用全体の土台となる仕組みづくりを指します。

例えば「家系ラーメン」で有名な株式会社ギフトは「ラーメンを、世界の贈り物に。」を企業理念とし、採用スローガンに落とし込んで応募者を増やしました。

採用ブランディングによって自社の理念に共感してもらうことで、企業の目的に沿って活躍してくれる人材を獲得できます。

採用マーケティングとの違い

似たような言葉に「採用マーケティング」があります。「採用のために企業のブランディングを構築する」点では、意味は同じです。

しかし、採用ブランディングが「広報活動、選考、内定者の教育」までを一気通貫で行うことに対し、採用マーケティングは、応募前の段階に比重を当てています。「入社後の活躍」まで視点を置くことが、採用ブランディングの大きな特徴です。

採用ブランディングが注目される理由

近年、採用ブランディングに注目が集まるようになった要因は、少子高齢化の波が押し寄せ、人材不足の企業が増えたこと。さらに、人材不足に加えて、副業解禁やフリーランスの仕事が増え、仕事ができる人は条件だけで会社に入ってくれなくなっているからです。昨今では、なぜわざわざチーム(会社)に入ってまで仕事をするか、が重要になっています。

そして、単純に給料や福利厚生がいいなど環境面の要因だけで入社すると早期退職につながるリスクも増えてきました。そのため、採用ブランディングによって中長期的に活躍する人材を育成する必要が出てきたのです。

採用ブランディングのメリットとデメリット

採用ブランディングに取り組むか検討している方に、判断材料としてメリットとデメリットを紹介します。

メリット①応募が増えマッチ率も上がる

1つ目のメリットは「応募が増え、マッチ率も上がる」こと。自社のファンを増やすことで「ここで働きたい」と応募者が増えます。自社が好きであれば、知人や友人などへ入社を推奨する、SNSやブログなどで自社の魅力を発信してくれる可能性もあります。

そして、理念や事業を理解してくれる応募者が集まる採用ブランディングは、企業側が望む人材が集まりやすいと言えます。

逆に、求人媒体に掲載することで応募者はすぐに増えるかもしれませんが、企業側が欲しい人材が集まるとは限りません。単純に応募数が増えても、採用したい人材が現れなければ試験や面接のコストばかりかかり、徒労に終わってしまいます。

メリット②持続性のある採用効果が見込める

採用ブランディングの軸は理念に共感してもらうことなので、内定者の辞退や入社後の早期退職が減り、持続性のある採用効果が見込めます。

給与や職場環境など待遇面で入社した場合、他社からの引き抜きや、入社前のイメージとのギャップがあった場合、早期の退職につながってしまいます。その点、企業のファンになってもらう採用ブランディングは継続性が高く、中長期的な採用戦略と言えます。

メリット③費用対効果がいい

採用ブランディングは企業理念を軸とするため、採用のコンセプトが早々変わりません。採用サイトや動画も数年間は同様のものを使え、社員数や決算の数字を変えるなど、少しの変更でよくなります。

一方で求人媒体で応募者を募った場合、即効性が見込めるメリットの代償に、1人採用するのにコストが50万円かかると言われています。毎年、媒体に出稿すると経費もかかる上に、退職されるリスクも増えます。

一度、採用ブランディングの確立に成功すれば、コストや時間を減らして効率的に採用することが可能となります。

デメリット①全社を巻き込む必要がある

メリットの多い採用ブランディングですが、デメリットもあります。何より全社を巻き込む必要があることです。

採用の部署だけでは、企業ブランディングは難しいです。後ほど方法を解説しますが、ブランディングを構築するためには、現場や他部署など全社を巻き込む必要があります。採用部署の他に協力を得られそうかは、採用ブランディングに取り組むか否かの重要な判断材料です。

デメリット②すぐに人材が欲しい場合には向かない

もう一つは今すぐ人員が欲しい場合には向かないこと。全社で取り組む必要があり、理念を浸透させるブランディング構築は一朝一夕では不可能。ある程度は時間をかける必要があります。

「今月、1人だけ欲しい」などの場合は、求人媒体などで募集するほうが即効性が見込めます。

採用ブランディングを成功させる方法

STEP1:自社の理念、強みを整理する 

STEP2:求める人材像を明確にする

STEP3:採用媒体に落とし込み全社で採用活動に取り組む

ここから採用ブランディングを行う際の3つの手順を解説します。上のSTEPだけを見るとどれも当たり前と感じるかもしれませんが、根気強くきちんと取り組んでいる企業は意外と少ないです。

STEP1:自社の理念、強みを整理する

画像出典:株式会社WOWOW 

最初に行うのは「自社の理念、強みを整理する」こと。事業を立ち上げたきっかけや、創業時の想い、そこからの沿革、現在のビジョン、今いるメンバーがどういった「らしさ」を持っているかなどの整理を行います。その上でターゲットを決め、次にメッセージや採用スローガン、キャッチコピーを考えます。

例えば有料放送事業を手掛ける株式会社WOWOWの採用スローガンは「偏愛上等。」
地上波でも公共放送でもない独自のエンターテイメントを築き上げるために、個性を前面に出したキャッチコピーにしています。

これが採用ブランディングの「軸」となります。何度も言うように、採用ブランディングは「理念」に共感して応募してもらうこと。ブランディング=他社との差別化です。

ただし、メッセージは数が多くなるほど何が言いたのか分からなくなり、誰にも刺さらなくなるので、1つに絞ることがポイントです。

STEP2:求める人材像を明確にする

2つ目のステップは求める人材を明確にすること。場合によっては「〇〇大学の◇◇学部で体育会系の運動部・サークルに所属している経営に興味がある学生」など、そこまで細かく設定してもいいくらいです。

逆によくない例は「誠実な人」など曖昧な人物像。この場合「誠実」の定義が人によって違うため、採用基準が定まりません。もし誠実な人が欲しいなら、自社の考える誠実とはどんな行動か?など、具体的に落とし込むことが必要です。

ターゲットを絞ると応募者(母集団)を限定してしまうと考えがちですが、採用する際の基準の設定にもなる上に、応募や入社後のミスマッチをなくせます。逆にターゲットを決めないと、採用サイトやパンフレットなどでも、何が言いたいのか分からなくなります。

人物像を設定するときは、応募者に必要な要素「MUST(マスト)」と、持っていて欲しい要素の「WANT(ウォント)」に分けるといいでしょう。

また、求める人物像を決定する方法として「どんな人材が欲しいのか現場の人間に聞く」こともおすすめ。経営層や採用部署が求めている人材と実際の現場では乖離があるかもしれません。

STEP3:採用媒体に落とし込み全社で採用活動に取り組む

理念・ターゲットを踏まえてコンセプトを構築したら、それを採用媒体に落とし込み、全社で採用活動に取り組みます。

採用媒体とは主に、企業説明会、採用サイト、SNS、パンフレット、採用動画など。

採用ブランディングを行うためには、どの媒体でも理念、コンセプトが統一されでいることが大切です。SNSと採用サイトでメッセージが違っていてはブランディングは構築できません。

ブランディングの構築は「一貫性」に加え、全社で採用活動に取り組むことが必要です。入社後の成長も考える採用ブランディングでは、以下の3つを応募前に理解してもらうことが大切だからです。

・企業理念
・経営の戦略
・現場の活動

そのためには、企業説明会には最前線で仕事をしている現場の人間に登壇してもらい、業務や仕事のやりがいを語ってもらう必要があるかもしれません。採用担当者と現場の生の声では、伝わり方も変わります。

また、全社だけでなく、時には付き合いのある外部の企業に自社の魅力を語ってもらうことも戦略のひとつ。第三者の意見なので、応募者に対して信用性の担保につながります。

採用ブランディングの成功事例

続いては実際に採用ブランディングに成功した企業の事例を3つ紹介します。

株式会社グローバル・リンク・マネジメント(不動産)

画像出典:株式会社グローバル・リンク・マネジメント

1社目は渋谷に本社を構える不動産企業「株式会社グローバル・リンク・マネジメント」。

不動産投資はブラックなイメージがあり、採用に苦労すると言われている業界。説明会には応募者が来ない、無断キャンセルも多い現状で、同社も毎年5名採用するだけでも大変な苦労でした。

そこで応募のターゲットを「経営に興味がある人」「成長意欲の高い人」に設定し、採用のキャッチフレーズを「人生は投資だ」に変更。さらに、会社の強みである、上司や先輩、経営陣などの「人」が魅力で、社内の雰囲気が良いことをアピールする方針に転換しました。

そのコンセプトをもとに採用チーム全員で採用基準や役割分担、説明会の開催時期の見直しなどを実施。社内で活躍している現場の営業担当を採用プロジェクトのメンバーにし、説明会などに参加してもらったことで、2016〜2018年までの3年間で内定者が急増し、2018年は内定者17名、内定承諾者13名と成果がアップしました。

株式会社ベッセル(ホテル業)

画像出典:株式会社ベッセル

2社目の事例は広島県福山市に本社を構え、全国や海外にホテル・飲食店を展開する株式会社ベッセル。

元々は地元の私立大学を中心に採用を行っていましたが、全国に事業を展開しているため「福山から出たくない」と内定辞退社が多いことが課題。

そこでターゲットを地元出身の全国の大学に変更。「地元の福山にも貢献したい気持ちもありつつ、グローバルに活躍したい学生」をターゲットに、採用スローガンを「福山は、世界だ」に設定しました。

その結果、首都圏や関西圏に出ていった学生からの応募が増え、採用広報前は内定者が6、7名だったところ、25〜28名と約4倍に増えました。

2017年の入社式では、内定者が「福山は、世界だ」のスローガンを自ら発表するなど、採用ブランディングに成功したエピソードが残っています。

株式会社ギフト(飲食業)

画像出典:株式会社ギフト

最後の事例は、全国および世界に「家系ラーメン」を展開する株式会社ギフト。街で見かけることも多いでしょう。

当社の採用ブランディングは徹底しています。もともと不人気と言われる飲食業界の採用で、当初は採用者が0という状況。そこで、社名を「株式会社町田商店」から「株式会社ギフト」に変更し、企業スローガンも「家系を、世界への贈り物に。」にしました。

同時に、採用サイト、採用パンフレットも一新してコンセプトの統一を徹底。さらに独自の取り組みとして「ラーメン説明会」を実施しました。これは同社のラーメンを食べながら説明を聞き、世界展開を考えるワークショップというユニークな企業説明会です。その結果、初年度から高卒・大卒あわせて15名を採用することができたのです。

以上、3つの成功事例を紹介しましたが、その他に採用に成功した企業の事例を集めた記事もあります。以下もご参考ください。

関連記事:採用広報で知っておきたい企業の成功事例11選!SNSの活用方法も紹介

【コラム】採用ブランディングは自社でやるか?コンサル会社に依頼するか? 

ここまで読んで、自社だけで採用ブランディングに取り組むのは厳しいと思われた方もいるでしょう。とはいえ、中長期の展望も踏まえると、採用ブランディングに取り組みたい企業は多いです。

成功の確率を上げるためには、採用ブランディングのプロである会社に依頼するのも一手。これまでの解説から分かるように、採用ブランディングは全社で取り組む必要があるため、採用活動を丸投げすることはできません。

そこで、アドバイスだけをもらうコンサルを依頼するといいでしょう。コンサルの会社を選ぶ際は、採用実績や経験が豊富かどうかより、自社の理念や事業への理解が深い会社を選んでください。過去の実績豊富(内定者が多いなど)だけで選んでしまうと、単に応募者や内定者が増えるだけでブランディング構築につながる提案はできないからです。

ブランディングは一朝一夕ではないので、対策やアドバイスを納品して終わりではなく、伴走型のコンサル会社がおすすめ。この記事を書いている株式会社hypexも企業の採用をお手伝いしていますので、採用ブランディングの相談をしたい方は、ぜひお問い合わせください。

採用ブランディングのポイントまとめ、おすすめの本

以上、採用ブランディングの基礎知識から具体的な方法を解説してきました。ポイントを整理します。

◎採用ブランディングとは?
→企業の理念に共感してもらい、自社のファンを獲得して採用に活かすこと

◎採用マーケティングとの違い
→採用ブランディングは「入社後の活躍」まで視点を置いた活動である

◎採用ブランディングの方法
→STEP1:自社の理念、強みを整理する 
→STEP2:求める人材像を明確にする
→STEP3:採用媒体に落とし込み全社で採用活動に取り組む

この記事に加え、より深く採用ブランディングについて学びたい方は書籍を読むことをお勧めします。1冊だけ選ぶなら、深澤了 著『採用ブランディング完全版』WAVE出版が良いでしょう。採用ブランディングの基礎から、具体的な実践方法、成功事例などが網羅的に学べます。ぜひ読んでみてください。

最後に、初めて採用ブランディングに取り組む企業は、コンサルを短期間だけ依頼し、ノウハウを学んであとは自社で行う方法もおすすめです。コンサルと聞くと高額なイメージがありますが、採用ブランディングに特化したコンサルであれば、採用マネージャーを1人雇う料金と変わりません。それなら経験豊富なコンサルに依頼する方が得策とも言えます。自社のリソースでは厳しい、プロから学んでから自社で取り組みたい企業は検討してみてください。

採用広報のhypexでは、採用ブランディング支援をしています。
採用ブランディングに興味のある方はぜひお問い合わせください。

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