採用マーケティングとは?メリットや戦略、成功事例を解説!
2024.05.13
採用広報において、最も重要な観点・ノウハウが「採用マーケティング」です。
- 見え映えの良い採用サイトなのに応募が来ない
- 映像クオリティの高い採用動画なのに効果がない
- SNSで採用情報を発信しているのに反応が薄い
採用で失敗する最も大きな原因が「マーケティングでミスをしているから」です。今回は採用マーケティングの概要から成功事例、戦略まで網羅的に解説します。「採用担当者にはトップセールスの人間を抜擢せよ」という格言が人事にありますが、最後まで読めばその理由がわかります。
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採用マーケティングとは?採用のファネル
採用マーケティングとは採用にマーケティングの手法や考えた方を取り入れ、企業の認知を獲得しつつ、応募数を増やす方法です。リンククリック数や応募数など「数」にフォーカスすることが採用マーケティングのポイントです。上の採用ファネルは、採用候補者が入社するまでのプロセスを段階ごとに分けたもの。例えばまだ自社のことを認知していない方に募集を呼びかけても、応募はしません。まずは認知獲得から始め、徐々に興味・関心が醸成されて最終的に応募につながります。つまり、まだ自社のことを知らない方をターゲットにするのか、すでに知っている方をターゲットにするのかによっても、打つべき施策などが変わってきます。
そもそもマーケティングは、企業の認知を増やす、売上をアップさせる施策です。これを採用に置き換えると、採用マーケティングとは企業の認知を獲得しつつ、応募を増やすための施策を指します。下の採用マーケティングの例をご覧ください。
ダイレクトリクルーティングを活用した採用マーケティングの計画表です。いつまでに何人を採用するか決め、そのために応募数がいくらで、そのためにスカウトメールをいくつ送るか、何人にメールを送るか(リストアップ数)などの細かい数字を決めて実行しています。これが採用マーケティングの事例です。もちろん、その前に何の手法を使うのか、どんなターゲットを狙うかなども採用マーケティングです。詳しくは後ほど解説します。
採用広報との違い
- 採用マーケティング:応募数など成果にフォーカス、内定確定よりはその手前
- 採用広報:すぐ応募ではなく、認知や興味関心を醸成することを目的にする場合もある
採用広報とは「採用を目的とした業界情報、企業情報などを広く発信していく活動」です。言い換えると、採用候補者と繋がる場所を創出すること。つまり採用広報は、すぐに応募に結びつかなくても企業の認知や興味関心を醸成させることを目的にする場合もあります。しかし、採用マーケティングは応募数など数字や成果にフォーカスするため応募数が増えたか、目標数値を達成できたかが成果の指標となります。
応募数が増えても、良い人材が来なければ意味がないと考える人事担当者も多いでしょう。理想は応募の質まで追うことですが、実際は応募の質までコントールするのは困難です。そのため、採用マーケティングでは応募数を増やすことを主な目的にします。
採用ブランディングとの違い
採用マーケティングと似た言葉に「採用ブランディング」があります。採用ブランディングとは「企業の理念に共感してもらい、自社のファンを獲得して採用に活かすこと」。簡単に言えば「自社のファンになってもらった状態で応募してもらうこと」です。例えばApple社、Google社などは多くの人が憧れる企業です。その会社の製品やサービスの良さを知っているから、すでにファンになった状態で応募します。そのような状態を作る採用ブランディングは具体的な手法ではなく、採用全体の土台となる仕組みづくりを指します。
採用ブランディングは「広報活動、選考、内定者の教育」までを一気通貫で行い、「離職率の減少や入社後の活躍」まで視点を置いています。
一方の採用マーケティングは、応募数を増やすことに比重を当てるので、考え方や施策が変わってきます。採用ブランディングでやるべき施策や成功事例などは下記の記事を参考ください。
関連記事:採用ブランディングとは?初心者が成功する方法、成功事例を解説
採用マーケティングが注目される理由
- 少子高齢化により採用が難しい
- 採用手法の多様化
- 条件だけで応募しなくなった
- 採用コスト削減のため
少子高齢化により採用が難しい
採用マーケティングに注目が集まるようになった要因は、応募数の獲得が難しくなっているからです。少子高齢化の波が押し寄せ、人材不足の企業が増えたこと、人材不足に加えて、副業解禁やフリーランスの仕事が増え、仕事ができる人は条件だけで会社に入ってくれなくなっているからです。また、転職することが恥ずかしくなくなった現代では、最初から次の転職先へのステップとして入社する人も珍しくありません。1年だけ経験を積んで行きたい会社に転職するのが当たり前の価値観になり、早期退職も増えているため、できるだけ応募を増やす必要があるのです。
採用手法の多様化
ひと昔と比較すると、採用広報の手法は増える一方です。以前は求人媒体や採用サイト、パンフレットや企業説明がメインでしたが、現在はSNSやYouTubeなどの理解も重要です。マーケターとしてはWeb広告、SNS広告の活用も求められます。そして今後はAIを活用した採用が増えることが予想されます。
採用と一言で表しても、やるべき業務は様々なであり、それぞれ必要なノウハウが異なります。世間一般には「採用業務」とひとまとめにしてしまいますが、実態は様々な業務の「集合体」。例えば、せっかく応募を集めても書類選考や面接で落ちればコストが余計にかかり、ましてや内定まで出したのに辞退されれば苦労が水の泡です。世の中の市場に目を向け、最新のツールや手法を活用できる採用マーケティングが求められています。
条件だけで応募しなくなった
昨今では、なぜわざわざチーム(会社)に入ってまで仕事をするか、が重要になっています。単純に給料や福利厚生がいいなど環境面の要因だけで入社すると早期退職につながるリスクも増えてきました。そのため、採用マーケティングの需要が高まっています。
採用コスト削減のため
中小企業やスタートアップ企業など、採用にかけらる予算が限られている企業は多いです。採用マーケティングは予算内で目的を達成することが前提となるため、限られた予算の企業にとっては大きな意義があります。
採用マーケティングのメリット・効果
- 望む人材の応募数が増える
- 採用コストパフォーマンスが良くなる
- 早期退職者の削減につながる
続けて採用マーケティングに取り組むメリットを解説します。採用マーケティングの効果が理解できていれば、実際に取り組むときも方向性を見失うことはありません。
望む人材の応募数が増える
採用マーケティングの目的が応募数を増やすことと説明しましたが、単純に数字上の応募数が増えればいいわけではありません。単にたくさん広告を打って露出を増やし、望まない人材の応募があると、面接や選考のコストが増えてしまい逆効果だからです。採用マーケティングに取り組む上で適切なターゲット設定をし、どんな手法が最適なのか分析をすることで、自社が望む人材の応募が増えます。
採用コストパフォーマンスが良くなる
採用マーケティングは目標の数字(応募数)を目指す上で、CPA(広告のコストパフォーマンス)を追うことになります。予算オーバーしては意味がないからです。採用単価や人件費などを常に計算し、PDCA(計画、実行、分析、改善)を繰り返して行くため、結果的に無計画にやるより採用のコストパフォーマンスが良くなります。
関連記事:採用コスト(採用単価)とは?削減する方法や成功事例を解説
早期退職者の減少につながる
応募数を増やすことにフォーカスする採用マーケティングですが、副次的な効果として早期退職者の現象にもつながります。メリットの最初で紹介したように、応募してくる採用候補者が自社の望む人材が集まりやすくなるからです。どんなターゲットに採用コンテンツを発信するのか、どんな募集にするのかを吟味した上で応募をかけるからです。
採用マーケティングの注意点・デメリット
- 成果が出るまで時間がかかる
- ノウハウや経験が必要
メリットの多い採用マーケティングですが、注意点も押さえた上で体制を整えましょう。
成果が出るまで時間がかかる
様々な手法がある採用マーケティングですが、成果が出るまで時間がかかると思ってください。そもそもマーケティングはコツコツやって徐々に成果があらわれる「遅効型」の活動です。
SNSですぐにフォロワーが増やせるでしょうか?記事を書いて、すぐにGoogleが上位に表示してくれるでしょうか?予算が無限にあってテレビCMやWeb広告を打てるなら話は別ですが、半年から1年間は歯を食いしばる覚悟が必要です。そのためには投資する企業の理解も重要です。社内を説得することもマーケターの仕事です。
ノウハウや経験が必要
先ほどのも説明したように、採用マーケティングの手法は多岐にわたります。それぞれのコンテンツを作る能力はもちろん、どれが自社に合うのか、作ったクリエイティブを改善する力など、マーケターは様々な能力や経験が問われます。また、適切な採用ターゲットの設定などリサーチ能力や分析能力も問われます。ノウハウは一朝一夕では身につきません。採用マーケティングの経験がない方が取り組む際は、まずはプロのやり方を実践しながら、学んでから自分で取り組む方法をお勧めします。最初は採用のコンサルティングを依頼しましょう。
関連記事:採用コンサルティングとは?費用や仕事内容、おすすめの会社を比較
採用マーケティングの方法・戦略ステップ
次に、実際に採用マーケティングを始める場合、どのような戦略を打てばいいか解説します。いきなり応募数を増やしたいと言っても、そう簡単にはいきません。採用マーケティングは以下の戦略ステップで進めていきましょう。
- 自社の強みや課題を分析する
- ターゲットを決める
- 目標数値を決める
- 施策を決める
- 分析と改善を繰り返す
自社の強みや課題を分析する
採用マーケティングで最初にやることは「自社の分析をすること」です。企業のどんな魅力が武器になるのか。応募数を増やせるか自社の強みを整理しましょう。自社の強みをもとにメッセージや採用スローガン、キャッチコピーなどを決めていきます。少し手間かもしれませんが、原点に立ち返って整理しましょう。
(1)自己実現価値
■入社することでどんな人物になれるか、どんなスキルが身につくか、どんな仕事を任せるか
(2)社会的価値
■自社の仕事は社会にとってどんな価値があるか、どんな貢献ができるか
(3)独自性
■業界や候補者にとってオンリーワンなポイントは何か?
これら3つの強みを整理します。また、すでに採用に取り組んでいる企業は現在の課題を抽出しましょう。
◎母集団形成(応募)の採用課題
- 応募数が少ない
- 閲覧数はあるのに応募率が悪い
- 潜在層への認知が足りない
- 採用媒体やエージェントを使っても採用できない
- 競合企業に条件で負けてしまう
- 応募単価が高い
◎ミスマッチの採用課題
- 応募はあるけど求める候補者からの有効応募がない
- 採用面接の通過率が悪い
- 内定を出したのに内定辞退が多い
- 入社後の早期退職が多い
洗い出した採用課題を解決するには何をすればいいいを考えていきます。
関連記事:採用課題とは?一覧や解決方法を紹介
ターゲットを決める
- 職種ごとに分ける
- 候補者の会社選びの軸ごとに分ける
最初のステップは、ターゲット(ペルソナ)を決めることです。採用したい人を言語化してください。ターゲットが曖昧だと、採用の軸が固まらず、採用の施策が決まりません。ターゲット(ペルソナ)は職種によって分けましょう。エンジニアと営業マンだと、欲しい人材(経験や年齢、性格など)が異なる場合があります。
ペルソナ設定の項目 | 内容 |
---|---|
ターゲット | 能力、経験が豊富な即戦力のエンジニア |
職種 | インフラエンジニアの経験者 |
年齢 | 30〜40代 |
これまでの仕事 | オウンドメディア運営に関わってきた |
今後の仕事のスタンス | 後輩の育成も担当してもらう |
ペルソナ(人物像)は職種や年齢、これまでの仕事ぶり、今後の仕事のスタンスなどを決めてください。さらに、どんなスキルを持っているか、カルチャー面で会社にフィットしそうな性格も決めると良いです。
ターゲットを細かく絞ると応募者を限定してしまうと考えがちですが、望む人材を採用するため、入社後のミスマッチをなくすために重要です。当社hypexがターゲットを整理したときは下記のようなクリップボードに意見を出し合いました。
色んなパターンを出したほうが最適なものが見つかりやすく、チーム内での認識のズレもなくなります。
関連記事:採用ペルソナとは?採用ターゲットとの違いや作り方を解説
関連記事:カルチャーフィットとは?見極める方法や採用の準備を紹介
目標数値を決める
- 感覚ではなく、目標数値を決める
- できるだけ細分化する
ターゲットを決めたら目標の数値を決めましょう。すぐに成果に結びつくとは限らず、施策を打って分析と改善を繰り返すことが大事なので、上のように1年間のロードマップを作るといいでしょう。施策を進めていく上で、3ヶ月に一度、半年に一度など定期的に目標数値を見直すと良いです。
採用マーケティングの施策を決める
種類 | おすすめの企業 | メリット | デメリット |
採用サイト | 望む人材との マッチ度を上げたい | 情報をしっかり届けられ望む人材が集まりやすい | 知名度がないと集客が 難しい |
オウンドメディア(記事) | 潜在層にも アプローチしたい | 自社の魅力を伝えられ ミスマッチが減る | コンテンツを作り続けるリソースが必要 |
SNS採用 | 認知度を上げたい | 拡散性があり若年層と 親和性が良い | SNSのノウハウが必要 |
採用動画 | 入社後のミスマッチを 減らしたい | 自分ごと化しやすい | うまく活用しないと 見てもらえない |
リファラル採用 | 望む人材との マッチ度を上げたい | 信頼性が高い | 社内の協力が必要 情報が可視化しにくい |
採用LP | とにかく早く安く 採用ページを作りたい | 採用サイトに比べて 早く安く作れる | 集客には広告が必要 |
採用ピッチ資料 | 業務や社風などが候補者に伝わっていない | 情報量が多く理解度が高い | ストリー性を持たせる必要がある |
ダイレクト リクルーティング | 企業の認知度が低い 求める人材の応募が少ない 少人数の採用で十分 | 自社に合った人材を選べる 潜在層にアプローチできる | 手間と時間がかかる |
採用イベント | できるだけ多くの候補者との接点を作りたい | 自由に会社の説明ができる 理念や想いなどを伝えやすい | 出展コストがかかる 競合と比較される |
採用媒体 | 多くの候補者との 接点を作りたい | 顕在層が多い | 他社と比較される |
欲しい人材や目標数値が決定したら、具体的な採用施策を決めます。ここが採用マーケティングで最も難しい部分。どの施策を行うかは第三者の視点や、マーケティングのノウハウや経験が必要だからです。この施策が良さそうと思っても、現実的に予算が足りなかったり、目標としている期日までに時間が足りない場合などがあります。
例えばエンジニアを採用したい場合に、自社を理解してもらいたいからオウンドメディアを作ろうと思っても成果には時間がかかるので、採用ピッチ資料を1つ作って見てもらう場合が良い可能性もあります。また、自社の強みは社内の考えと第三者では見え方が違う可能性が高いです。他社に比べて社員がユニークでその人柄をアピールしたほうが良いので採用動画を作ったほうがいいなど、他社でないと気づかない支店もあります。
どの施策が自社に最適かは複合的な視点からよく考える必要があります。自社で決めるのは難しい方はぜひ、株式会社hypexにご相談ください。予算やターゲットなどをヒアリングし、採用マーケティングのアドバイスをいたします。
分析と改善を繰り返す
- 分析したら必ず改善する
- 流入経路別に評価する
- 短期で考えすぎず1年のPJ期間にする
採用マーケティングの施策を始めたら必ず分析と改善を繰り返しましょう。そのためにも、ゴールの応募数にたどり着くまでのマイルストーン(途中の目標数値)も見える化することがポイントです。
例えば、求人媒体やSNSでスカウトのDMを送る施策を選んだ場合、リストアップ数やスカウト送信数、その返信数や返信率など細かく決めると、どこを改善すれば良いのか分かりやすくなります。期日までの数値と、今週分、今月分など期間も細分化すると良いです。
また、よくあるのが、なんとなくしか分析せず、コンテンツ作りや施策を打つことに追われて改善を後回しにするパターン。新しい施策を打ち続けることも大事ですが、すでに施策を打って結果が表れているものを改善したほうが成果につながりやすいことが多いです。
関連記事:採用戦略とは?戦略の立て方、成功事例、フレームワークを紹介
採用マーケティングを成功させるポイント
- 応募者の立場から戦略を考える
- 専任のマーケターを配置する
応募者の立場から戦略を考える
採用マーケティングで陥りやすいことが、応募数を増やそうしてPRに奔走したり、誇大広告を打ってしまうことです。これは全マーケターが陥ってしまう穴。採用マーケティングの基本、土台は、応募者の立場で考え、企業本位の発信にならないこと。どんな情報が喜ばれるのか、企業を選びやすいのかを真摯に誠実に考えることです。綺麗事に聞こえるかもしれませんが、それが唯一無二の未知だと思っています。
専任のマーケターを配置する
採用マーケティングに失敗しやすい企業の特徴に「マーケターが他の業務と兼任している」ことが挙げられます。何度も説明しているように採用マーケティングはコツコツやってはじめて成果が出る世界です。他の業務と兼任しながら成果が出る甘い世界ではありません。
採用マーケティングの成功事例
採用マーケティングのイメージを膨らませるため、採用マーケティングの成功事例を紹介します。後ほど説明しますが、採用マーケティングには採用動画や採用ピッチ資料など様々な手法があります。
SEO(パーソルキャリア株式会社)
画像引用:パーソルキャリア株式会社
SEO(検索エンジン上で上位表示される手法)の成功事例は人材紹介サービスを手がけるパーソルキャリア株式会社です。
同社は企業サイトの「採用情報」のページが「社員インタビュー」の検索キーワードで上位表示されています。2022年8月時点で1位のヤフー株式会社に続いて上から2番目の表示。そのため、検索ユーザーからの流入が多く、そこから応募につなげています。パーソルキャリアの採用ページでは24名のインタビュー記事を掲載し、カテゴリを #エンジニア #クリエイター/ディレクター #ビジネス開発 #中途入社 #新卒入社などに分け、訪問者が読みたい記事を探しやすく工夫しています。 採用サイトやオウンドメディアの採用マーケティングを打つ場合に参考になるサイトです。
関連記事:オウンドメディアリクルーティングとは?メリットや成功事例を紹介!
SNS運用(サイバーエージェント)
画像引用:サイバーエージェント新卒採用人事
「アメーバブログ」や「ABEMA」などを手掛ける株式会社サイバーエージェントは新卒採用にTwitterを活用しています。募集はもちろん、自社メディアや他媒体に掲載された情報などを発信し、事業を理解してもらう広報としての役割も同時に果たしています。また、上記のアカウント以外にも「エンジニア採用」など、採用部署を絞ったアカウントも作り、よりターゲットを絞った採用やターゲットが応募しやすい工夫もしています。
関連記事:SNS採用とは?活用方法、メリット、成功事例、注意点を解説
SNS広告(株式会社DCG Entertainment)
SNSに求人を目的としたコンテンツを配信する広告ではCG・グラフィックデザイン制作やゲーム開発事業を展開する株式会社DCG Entertainmentが成功事例です。当サイト・hypexが手がけました。SNSに採用広告を出稿したことで、認知を増やすことに成功し、活躍できる人材からの応募が増えました。候補者が記事を読んで面接に来てくれることや、そこで志望度が上がった成果も出ています。
あるいは、SNSのタイムライン上に、たまたまDCGの名前を知った人が見て興味を持ち、最終的に応募まで至った点でも成功しています。
関連記事:SNS採用広告とは?効果や向いている企業、費用まで徹底解説!
採用オウンドメディア(マクドナルド)
画像引用:日本マクドナルド採用オウンドメディア
マクドナルドは採用オウンドメディアのパイオニアと呼べる企業です。採用オウンドメディアの立ち上げたのが2016年。大きな成果を生んだのは2020年以降と長期的に取り組んできました。
いかに応募の時点で就業をイメージしできるか、安心して応募できるかの2点にこだわって記事コンテンツを作成。仕事内容は複数あるポジションの紹介からし、働いている人の属性や先輩クルーの声として「実際に働いてみての感想」も公開しました。提供できる情報をできる限り公開し、仕事や職場の環境、一緒に働く仲間のことを知ってもらっています。
関連記事:採用オウンドメディアの参考事例12選
ダイレクトリクルーティング(株式会社ユーティル)
BtoBマッチングサービスの株式会社ユーティルのエンジニア採用に成功したのはダイレクトリクルーティングです。同社は企業間のビジネスマッチングサービス、スタートアップ企業なので、認知度もなく外から業務内容がわかりづらい企業でした。応募を待っていても来ないので、企業側から積極的にスカウトメールに注力する方法を取ったのです。
成功要因としては採用担当者ではなく、経営者(会社の代表)から声をかけたことです。通常のスカウトメールは採用担当者から定型文を送ることが多く、スルーされてしまいがち。しかし、この企業の場合は会社の代表からの声かけが珍しかったので興味を持たれました。もちろん最初のカジュアル面談でも社長が会いに行きました。
認知度もなく、事業もわかりにくい企業の場合、会社の代表がプレゼンするのが一番です。エンジニア採用で重要なポイントはCTOなど経営層が採用に乗り出すことです。
関連記事:ダイレクトリクルーティングとは?メリットや費用、サービスを比較
採用動画(両備グループ)
交通事業を手掛ける岡山県の両備グループのタクシー動画の募集は10万回以上再生されました。2017年にタクシードライバーの募集に使われ、アニメーション動画にしています。タクシー運転手に転職した主人公が様々なお客様と交流する架空のストーリーで心温まるBGMで多くの共感を呼びました。採用動画としては異例の10万回以上、再生され応募が増えました。
関連記事:採用動画の効果とは?注目される理由、メリット、トレンドを紹介
他の企業がどんな採用広報で成果を出したか紹介する事例がありますので、ぜひご覧ください。
関連記事:採用広報で知っておきたい企業の成功事例15選!SNSの活用方法も紹介
採用マーケティングにおすすめのツール
最後に、採用マーケティングに取り組む上でおすすめのツールをSEO、SNS、SNS広告の3つのカテゴリで紹介します。
サーチコンソール(SEO)
SEO対策を行う上で必要なツールは複数ありますが、最も重要なのがGoogle Search Console(サーチコンソール)です。サーチコンソールは検索エンジン上のユーザー行動を分析する無料ツールで、下記のようなデータを取得できます。
- 表示回数
- クリック数
- クリック率
- 平均掲載順位
- ユーザーがサイトに訪問した検索キーワード
検索結果のパフォーマンスをもとに、既存のコンテンツの修正や、新規コンテンツを作るキーワードなどを判断します。
また、コンテンツを公開したあと、早くGoogleにコンテンツを見てもらうためのインデックス登録や、各コンテンツでエラーなどが出ていないか確認する「カバレッジ」など、SEO対策を行ううえで必要な機能が搭載されています。
Twitter analytics(SNS運用)
SNSアカウントを作って運用する場合も効果測定と改善が大切です。Twitterアカウントを作る場合は、Twitterアナリティクスが便利です。ツイートの効果を数値化してくれる無料ツール。ログインして右上の「Export data」を選択すると、下のようなデータを出せます。
インプレッション(閲覧数)やいいね、リツイート数など様々なデータがありますが、特に重要なのは次の2つ
- フォロワーを増やしたい:プロフィールクリック数
- 添付のコンテンツの効果を知りたい:URLクリック数
フォロワーを増やしたい場合、プロフィールクリック数が多いツイートの傾向を分析し、再現すると良いです。フォロワーになってくれる方の多くはプロフィールを見ているからです。
また、採用サイトやオウンドメディアの記事など、ツイートに添付したコンテンツのURLがクリックされたかは「URLクリック数」で確認できます。効果のあったツイートと無かったツイートを比較して、次のツイートにつなげるといいです。
SNS採用の方法やメリットなどは下記の記事を参考にしてください。
関連記事:Twitterで採用はできる?向いている企業やメリット、事例を解説!
関連記事:Instagram採用とは?向いている企業やメリット、事例を解説!
関連記事:LINEを活用した採用とは?企業が取り組むメリット、始め方を解説
関連記事: TikTok採用とは?企業が取り組むメリット、事例、方法を解説
関連記事:YouTubeを使って採用を行うべき企業とは?チャンネル運営のメリットや注意点を解説!
Facebook広告マネージャー(SNS広告)
SNSに採用関連の広告を出稿する際も、効果測定は必須です。FacebookやInstagramに広告を出した場合は、Facebook広告マネージャーでチェックします。
広告を配信した上で設定した効果(エンゲージメントやリンクのクリックなどが測定でき、そのデータをもとにクリエイティブを改善していきます。
SNS採用広告のメリットや事例については下記をご覧ください。
関連記事:SNS採用広告とは?効果や向いている企業、費用まで徹底解説!
まとめ:採用マーケティングは難易度が高い
最後までご覧いただき、ありがとうございます。採用マーケティングの概要を解説しました。
採用マーケティングとは採用にマーケティングの手法や考えた方を取り入れ、企業の認知を獲得しつつ、応募数を増やすことです。応募数など「数」にフォーカスすることがポイントです。
採用マーケティングの手法は種類が多く、どれが自社に合うかの選択が難しいことが難点です。成果が出るまで時間がかかるものもあるため、判断を誤りたくないところです。
そのためには第三者の視点も必要となるため、ぜひhypexにご相談ください。相談料無料で貴社の採用マーケティングを選定させていただきます。支援させていただいた企業は月間300名以上の応募を獲得しています。相談料は一切かかりませんので、お気軽にお問い合わせください。
成長企業における採用ブランディング・採用マーケティングを専門とし過去2年で50社以上を直接支援。前職では、月間150万利用者数を超える医療・美容のWebサービスの事業責任者、兼経営陣として組織の成長を牽引。成長組織におけるOKRを利用した評価制度の構築や外国人、ジェネレーション、女性、LGBTQ+などのダイバーシティ・マネジメントに尽力。