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採用広報で知っておきたい企業の成功事例11選!SNSの活用方法も紹介

企業情報を積極的に発信し、自社に合う人材を採用する「採用広報」。
人材紹介会社や求人媒体を利用するよりも効率的な採用活動が可能なため、注力する企業が増えています。

ただし、初めて採用活動にチャレンジする方が自社に最適な採用方法を見つけるのは困難でしょう。そこで、この記事では、他の企業の成功事例を厳選して紹介します。

さらに、最近のトレンドであるSNSでの採用活動、そのほかの採用広報の手法も紹介しますので、参考にしてください。

採用広報に成功した企業の事例8選

まずは採用広報の事例を企業別に8つ紹介します。採用に成功している企業は自社の強みを理解し、また「応募者が企業を選びやすい」ように求職者に寄り添っています。

自社の予算やリソースなどを考え、効果を最大化できそうなものを参考にしてください。

LINE株式会社(モバイルアプリ)

LINE株式会社

画像出典:LINE株式会社

主な採用広報:リファラル採用
採用の成果:人材紹介経由のケースと比べて入社の割合が10倍以上高い

最初の事例は2020年10月に利用者が 8,600万人を超えたLINE。読者の皆様も日頃から使っているでしょう。

そんなLINE株式会社は2019年7月から全社でリファラル採用(社員による紹介)を強化。結果、エントリーから入社までの割合が人材紹介経由のケースと比べて10倍以上という成果を上げました。

成功要因は、累計500名以上の社員が参加したこと。社内で「採用にコミットしていく」と大々的に宣言し、採用部署だけでなく、全社を巻き込んで採用広報を行いました。

毎週の定例会で募集中のポジションを発表して社内にアピールし、紹介した社員へのリファラル手当や、紹介で入社した社員に対して30万円の入社祝い金を支給する制度も導入。

1カ月未満で社員からの紹介が3倍に増えたという実績を上げました。

株式会社グローバル・リンク・マネジメント(不動産)

画像出典:株式会社グローバル・リンク・マネジメント

主な採用広報:採用サイト・パンフレット
採用の成果:内定数が3倍以上

2つ目の事例は渋谷に本社を構える不動産企業「株式会社グローバル・リンク・マネジメント」の成功事例。これから紹介する事例4つは以下の著書、『「無名×中小企業」でもほしい人材を獲得できる 採用ブランディング』深澤 了 (著)を参照しています。

不動産投資はブラックなイメージがあり、採用に苦労すると言われている業界。説明会には応募者が来ない、無断キャンセルも多い現状で、同社も毎年5名採用するだけでも大変な苦労でした。

そこで、応募のターゲットを「経営に興味がある人」「成長意欲の高い人」に設定し、採用のキャッチフレーズを「人生は投資だ」に変更。さらに、会社の強みである、上司や先輩、経営陣などの「人」が魅力で、社内の雰囲気が良いことをアピールする方針に転換。

そのコンセプトをもとに採用チーム全員で採用基準や役割分担、説明会の開催時期の見直しなどを実施し、採用サイトや採用パンフレットもコンセプトに連動したデザインにしました。

その結果、2016〜2018年までの3年間で内定者が急増し、2018年は内定者17名、内定承諾者13名と成果がアップ。5名の採用がやっとだった例年に比べ、3倍以上の実績を上げています。

成功要因の一つは自社の強みを絞り、コンセプトに沿った戦術を実行したこと、もう一つは社内で活躍している現場の営業担当を採用プロジェクトのメンバーにし、説明会などに参加してもらったことです。採用の部署だけが活動を行うのではなく、全社を巻き込めるかも採用広報のポイントになります。

株式会社ベッセル(ホテル業)

画像出典:株式会社ベッセル

主な採用広報:ターゲットの変更
採用の成果:内定数が4倍

3つ目の成功事例は広島県福山市に本社を構え、全国や海外にホテル・飲食店を展開する株式会社ベッセル。

元々は地元の私立大学を中心に採用を行っていましたが、全国に事業を展開しているため「福山から出たくない」と内定辞退社が多いことが課題。

そこでターゲットを地元出身の全国の大学に変更。具体的には「地元の福山にも貢献したい気持ちもありつつ、グローバルに活躍したい学生」をターゲットに、採用スローガンを「福山は、世界だ」に設定しました。

その結果、首都圏や関西圏に出ていった学生からの応募が増え、採用広報前は内定者が6、7名だったところ、25〜28名と約4倍に増えました。

成功要因は自社の強みを整理し、コンセプトに沿った採用活動を行ったこと。2017年の入社式では、内定者が「福山は、世界だ」のスローガンを自ら発表するなど、コンセプトが根付いていたエピソードが残っています。

株式会社ギフト(飲食業)

画像出典:株式会社ギフト

主な採用広報:社名、ロゴ、企業スローガンの変更
採用の成果:内定数0名→15名

4つ目の採用広報の事例は、全国および世界に「家系ラーメン」を展開する株式会社ギフト。読者の皆様も一度は食べたことがあるのではないでしょうか。

もともと不人気と言われる飲食業界の採用。意外にも数千万円の予算をかけた同社も、当初は採用者が0という状況でした。

そこで思い切って、社名を「株式会社町田商店」から「株式会社ギフト」に変更。企業スローガンを「家系を、世界への贈り物に。」にしました。

同時に、採用サイト、採用パンフレットも一新してコンセプトの統一を徹底。また、独自の取り組みとして「ラーメン説明会」を実施。同社のラーメンを食べながら説明を聞き、世界展開を考えるワークショップというユニークな企業説明会です。

その結果、初年度から高卒・大卒あわせて15名を採用することができました。


株式会社TBI JAPAN(飲食業)

画像出典:株式会社TBI JAPAN

主な採用広報:ユニークな面接方法
採用の成果:初年度から内定者12名

5つ目の事例は、飲食業を中心に事業を展開する株式会社TBI JAPAN。設立10年で年商100億円を達成しています。

事業の成功とは裏腹に、採用では応募者が集まらず、内定辞退者も多い状態でした。そこで同社は「社長を輩出した数が多い(当時20名)」に着目。その強みを活かし、応募者を「社長になる覚悟のある人」にターゲットを設定しました。

採用スローガンを「社長で、生きろ」とし、「選べる社長面接」というユニークな面接を実施。応募者が自分で面接官を選べるという仕組みで、面接官は社長もしくは、社長経験者のみです。

この採用広報が話題を呼び、Yahoo!ニュースにも取り上げられたことから応募者が急増。初年度から内定者12名、内定承諾者11名の実績をあげることができました。

株式会社ベルク

画像出典:株式会社ベルク

主な採用広報:採用動画
採用の成果:採用サイトへのアクセス数が200%

6つ目の事例は埼玉県に本社を置き、スーパーマーケットチェーンを展開する株式会社ベルク。同社は採用動画によって応募者の増加に成功しました。

動画の内容は就職活動中の女性を主人公にした再現ドラマ。内定がもらえず落ち込む中で、母親とベルクのスーパーに行き励まされるストーリーです。

ポイントは主人公を就活生にしたことで共感を醸成し、求職者が「自分ごと化」できるシナリオだったこと。結果、150万回以上再生され、採用サイトへのアクセス数が200%になりました。

株式会社ユーティル(ポータルサイト運営)

主な採用広報:note
採用の成果:3ヶ月で20名以上の応募

7つ目の事例はホームページ制作会社の発注支援サービス『Web幹事』や動画制作会社の紹介サービス『動画幹事』を運営する株式会社ユーティルの事例。

正社員ではなく、業務委託ライターの募集です。メディアプラットフォームの『note』で採用募集を欠けたところ3ヶ月間で20名以上の応募があり、そのうち10名を採用。5名は署名記事で重要記事も担当し、現在ではライターの応募を締め切っている状態です。

「ライター 募集 note」で検索したときに1ページ目に表示されることから認知を獲得。成功要因としては、自社の目指すべき方向性、採用したいライター像を図解など用いて詳しく伝えた上で、応募者が知りたい情報(執筆する記事の例や報酬単価など)も伝えたこと。

採用noteをしっかり作り込むことで、検索エンジンの上位に表示され、自然に流入を得られることがメリットです。また、noteのようなコンテンツを作れば、SNSでもシェアできるため、複数のプラットフォームで活用できます。

番外編:ニトリ株式会社

画像出典:ニトリン
主な採用広報:オウンドメディア

最後は番外編として、インテリア小売業のニトリの採用広報を紹介します。まだ取り組みを始めたばかりで成果は定かでありませんが、注目を集めている採用広報です。

ニトリ株式会社は2020年に、採用オウンドメディア『ニトリン』を立ち上げ。サイト名には、NITOR-in、ニトリのインサイドを伝えるという想いを込めています。

オウンドメディアでは、社内のカルチャー、キャリア、社員教育、モノづくりの開発秘話などを発信。会社案内や採用ページは年に1度しか更新しないため、定期的に情報発信する場として活用しています。

そして、ニトリでの働き方や企業文化を正しく理解してもらうことで、入社後のギャップを減らすこと、活躍までの期間を短くするプレボーディング(入社前の下準備)の狙いもあります。コンテンツを量産するには人員やコストもかかりますが、今後、注目していきたい採用広報です。

 SNSでの採用広報に取り組んでいる事例3選

続いては、近年では採用のトレンドとなっているSNSを活用した採用広報の事例を3つ紹介します。

拡散性のあるSNSは企業の知名度が低くても採用の効果が見込める手法。成功すれば広告費をかけなくてもインプレッションを得られます。先ほど紹介したオウンドメディアや動画などの採用コンテンツを作った場合、SNSで発信することで認知の獲得に貢献できるため、クロスメディアでの活用も有効です。

日本オラクル株式会社<Twitter>

画像出典:日本オラクル採用

クラウドサービス、ソフトウェア製品などを提供する日本オラクルでは、2010年から採用専用のTwitterアカウントを立ち上げています。

ポイントは採用担当者が実名で発信していること。採用サイトといった、ふんわりしたものではなく、個人が発信することで応募者はより身近に感じられます。

また、募集するだけなく「面接虎の巻」など、就職活動に役立つ情報を発信することで多くの興味・関心を引いていることもポイント。よりインプレッションを得られやすくなります。

株式会社サイバーエージェント<Twitter>

画像出典:サイバーエージェント新卒採用人事

「アメーバブログ」や「ABEMA」などを手掛ける株式会社サイバーエージェントも採用広報にTwitterを活用しています。

募集はもちろん、自社メディアや他媒体に掲載された情報などを発信し、事業を理解してもらう広報としての役割も果たしています。

また、上記のアカウント以外にも「エンジニア採用」など、採用部署を絞ったアカウントも作り、よりターゲットを絞った採用やターゲットが応募しやすい工夫もしています。

三井住友カード株式会社<Instagram>

画像出典:三井住友カード

クレジットカード事業を行う三井住友カード株式会社では、Instagramで新卒採用のアカウントを作っています。

社員インタビューのコンテンツで社風や社員の素顔を投稿するだけでなく、内定者紹介や内定アドバイスを投稿している点がポイント。

就活全般や選考に役立つ情報を発信しているため、同社に興味がない人も訪れ、そこから興味・関心を醸成させ応募までつなげることもできます。

以上3つがSNSの活用事例です。SNSは募集だけでなく、こちらからスカウトをかける際にも便利。例えばプロフィールにライター/編集者、マーケター、営業など記載があれば、投稿の内容やポートフォリオ(実績・作品)などを見ることで、スカウトしたい人材かどうか判断できます。

企業側から積極的にDMを送るのも採用広報の一つ。履歴書の代わりにSNSを見て判断する企業も増えてきています。

採用広報とは?知っておきたい4つの手法

メリットデメリット
求人媒体(広告)集客力があるため応募数が集まりやすい自社にマッチする人材以外も応募し、選別の労力が増える
採用サイト(オウンドメディア)情報をしっかり届けられ、望む人材が集まりやすい知名度がないと集客が難しい
企業説明会時間をかけて企業の情報を届けられる資料や会場設営の準備など手間がかかる
採用動画テレビCMのような広告効果があるうまく活用しないとそもそも見てもらえない

ここまで企業の採用広報の事例を紹介しました。最後に「採用広報とは?」の基礎知識から、「知っておきたい採用広報の手法」をいくつか紹介します。これから初めて採用広報を担当する方はぜひ参考にしてください。

そもそも採用広報の活動とは、採用を目的として企業情報、業界情報などを広く発信していく活動のこと。理由の一つは、応募者とのミスマッチの防止。応募者が企業に抱いていたイメージが実態と乖離していた場合、早期退職につながる可能性があります。

さらに、単純に応募数が増えても、採用したい人材が現れなければ試験や面接のコストばかりかかり、徒労に終わります。採用広報活動の目的の一つが、自社にフィットする応募者を増やすこと。そのため、しっかりとゴールを見据え、入社後のことまで意識して行うことがポイントです。

求人媒体(広告)

メリット:集客力があるため応募数が集まりやすい
デメリット:自社にマッチする人材以外も応募するため、選別の労力が増える

ここから採用広報の手法4つのメリットやデメリットを紹介します。最初の手法は有料の求人媒体(広告)に掲載すること。リクルートやマイナビ、エン転職、ビズリーチ、wantedly、Greenなどが有名です。また、Web媒体の他にも、タウンワークなどの紙媒体もあります。

メリットはなんと言っても集客力があり、多くの応募者の目に触れやすいこと。手っ取り早く応募者を集めたい場合に有効です。

一方で、本当に狙ったターゲットから応募があるとは限らないため、自社にマッチする人材を見つけにくく、選別の労力が増えるリスクがあります。

採用サイト(オウンドメディア)

画像出典:メルカン 

メリット:自社の情報をしっかりと届けられるため、望む人材が集まりやすい
デメリット:知名度がないと集客が難しい

2つ目の手法は採用サイトやオウンドメディア。ニトリの事例でも説明しました。

採用サイトやオウンドメディアは必ずしも即効性があるわけではなく、もともと知名度がある企業でないと、メディアへの集客は難しいデメリットはあります。また、オウンドメディア においては継続的にコンテンツを作る必要があるため、コストや時間もかかります。継続できるかが鍵になるでしょう。

ただし、採用サイトもオウンドメディアも自社の情報をしっかりと届けられるため、望む人材が集まりやすいメリットがあります。また、SNSでの発信とも連携もでき、一度コンテンツを作れば24時間、採用活動をしてくれるので企業の財産となります。

株式会社メルカリが運営する『メルカン 』もオウンドメディアの成功事例の一つと言えます。

企業説明会

メリット:時間をかけて企業の情報を届けられる
デメリット:資料や会場設営の準備などの手間がかかる

昔ながらの採用の手法である一つが「企業説明会」。資料や会場設営の準備など、手間はかかるデメリットはありますが、時間をかけて企業の情報を届けられることがメリット。

そして、求職者と直に話をすることができるため、求めている人材をその場でスカウトできる利点もあります。

昨今では新型コロナウイルスの影響もあり、会場を借りての企業説明会は減っています。代わりにZoomなどを使ったオンラインの企業説明会が増え、会場を借りての開催よりもハードルが下がっています。採用広報を行うなら、着目したい手法です。

採用動画

YouTube:https://youtu.be/yjg1nYjc-xE

メリット:テレビCMのような広告効果がある
デメリット:うまく活用しないと、そもそも見てもらえない

採用広報の手法で注目が増えているのが採用動画です。YouTubeの台頭により、誰でも無料でテレビCMのように採用を募る動画を放映できるようになったことが大きな要因。

成功事例でも紹介しましたが、自社サイトに掲載したり、SNSに投稿したりと、他の採用広報とも併用できます。

岡山県の両備グループでは、2017年にタクシードライバーの募集に採用動画を活用。採用動画では珍しいアニメーションを取り入れ、タクシー運転手に転職した主人公が様々なお客様と交流するストーリーにしました。

多くの共感を呼び、10万回以上再生されたことで、企業の認知に大きく貢献しました。このように、今後も採用動画の活用は増えていくと思われます。

【まとめ】採用広報の事例を参照するときのポイント

最後までご覧いただき、ありがとうございます。紹介した採用広報の事例や手法をぜひ自社に活用ください。

成功した企業に共通していることは、「企業が応募者を選ぶ」という上から目線ではなく「応募者が企業を選んでいる」という目線。求職者に寄り添うことが大切です。

成功事例を見て「これを真似たい」と思っても、継続できる予算やリソースなども考えることが大切です。自社に合うものはどれか、ターゲットによって効果を最大化できそうなものを見極めてください。

また、応募数を増やすだけでなく、自社にマッチする優秀な人材だったか、すぐに退職しないかなど、「採用後」を見ることが採用広報の仕事。

闇雲に採用数を増やすことに注力するのではなく、採用の本質を考えた施策を打つためにも、本記事を活用してください。