採用代行(RPO)とは?人材紹介との違い、メリット、相場を解説
2023.12.12
採用を強化するのにリソースやノウハウが足りない、しかも採用以外の業務も兼任しないといけない。そんな担当者の強い味方が採用代行(RPO)サービス。しかし、どんな作業を依頼できるのか、どれくらい料金がかかるのか?など不透明な部分が多いでしょう。本記事では、採用代行(RPO)について下記を解説します。
最後まで読めば、採用代行(RPO)を依頼すべきか、どんな点に注意すればいいかなどがわかります。企業の採用を強化してください。
※記事を読むのではなく、採用支援のプロに採用代行を相談したい、もしくは採用代行(RPO)を依頼したい方はhypexにご相談ください。予算や目的などをオンラインでヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。相談料は一切かかりません。
採用代行(RPO)とは?
採用代行(RPO)とは、採用業務の一部を外部に委託することです。「RPO(Recruitment Process Outsourcing)」や「採用アウトソーシング」とも呼ばれます。「代行」と聞くと、採用業務を完全に丸投げすると思われますが、すべての採用業務を代行するサービスは少ないです。
採用の軸となる採用計画や面接など「コア業務」は自社でやり、それ以外にリソースが必要な問い合わせ対応や返信など「ノンコア業務」に当たる部分を代行してもらいます。基本的には作業に時間がかかり、人手が足りない部分を補ってもらうと考えてください。
採用代行(RPO)の依頼が増えている背景・理由
採用代行(RPO)サービスを利用する企業が増えている理由として主に以下の3つの理由があります。
- 採用の難易度が高くなっている
- 採用手法が増えて選択が難しい
- 採用担当の人材不足
少子高齢化により、そもそも採用の市場は小さくなっています。その上、副業解禁やフリーランスの仕事が増え、給与や職場環境などの条件以外で選ぶ求職者も増えてきました。入社しても早期退職者が多く、採用の難易度が年々高くなっています。
平成の時代にはなかったSNS採用やYouTube採用、採用動画などの採用手法が増え、どれが自社に合うのか選別が難しくなっているため、プロの知見が必要にもなっています。
また、企業の採用担当の人材不足も挙げられます。採用手法が増えている分、運用するリソースが必要ですが、そこまで手が回らないのが現状。例えばSNS採用に取り組みたいのに、リソースが足りないために着手できない企業が多いです。採用の手法については下記の記事をご覧ください。
関連記事:採用広報とは?メリットや進め方、成功事例、7つの施策を解説!
人材紹介との違い
採用担当者の中には、「採用代行」と「人材紹介」のどちらを依頼すべきか迷っている方もいるでしょう。主には下記の違いがあります。
◎採用代行
→10人以上の採用をしたい企業向き
→採用のノウハウを身につけたい企業向き
◎人材紹介
→少人数でいいので、すぐに人材が欲しい
→採用活動は自社で確立しているのでプラスαの人材が欲しい
10人以上など大人数の採用を考えている場合は採用代行(RPO)。少人数でいい場合は人材紹介です。ちなみに採用代行(RPO)を依頼した場合でも、人材紹介のエージェントとのやり取りなどを代行してもらう場合もあります。
※ここまで読んだ上で、採用代行(RPO)を依頼すべきか相談したい方はhypexにお問い合わせください。オンラインで要件をヒアリングし、無料で最適なアドバイスをさせていただきます。
採用代行(RPO)のサービス内容
続いて採用代行(RPO)を依頼したときのサービス内容を紹介します。先述の通り、採用代行で依頼できる業務は代行サービスによって異なります。採用を丸ごと依頼すると月100万円を超える場合もあるので代行サービスの内容はしっかり確認しましょう。
◎ノンコア業務
- 母集団形成(求人広告掲載、説明会実施など)
- 応募者対応・管理
- 書類選考
- スカウトメール・DM送信
- 面接の日程調整
- 内定者への連絡
◎コア業務(依頼できるサービスは稀)
- 採用計画・企画の立案
- 面接代行
母集団形成(求人広告掲載、説明会実施など)
最も多い採用代行業務が「母集団形成」です。主に求人媒体の選別、掲載の作業、応募や問い合わせがあった際の対応などの管理業務を代行してもらいます。求人媒体に掲載する文章やリライト(書き直し)などはノウハウがいるので、心配な方は採用代行のプロに依頼するのが得策。
また、企業説明会や合同説明会などを開いて母集団を形成する業務も代行します。説明会で使う資料作成、台本作成も依頼可能です。その他、人材紹介のエージェントとやり取りを代行してもらう場合もあります。
関連記事:求人原稿リライトの費用相場は?事例や料金が変わる条件を解説
応募者対応・管理
採用サイトやSNSアカウント経由で応募への返信や選別など応募者対応・管理を代行してもらいます。応募以外にも様々な問い合わせが来ますが、それも作業の範囲。応募者対応・管理において大事なのはスピード。問い合わせがあったらすぐに対応しないと他社に先を越されます。
応募者対応・管理は多くの企業で手が回っていない部分。すぐに対応・返信できていない企業は採用代行(RPO)の依頼がおすすめです。
書類選考
応募者の書類の中から面接に進む候補者などの選考をしてもらえます。採用が軌道に乗ってくると想像以上に数が多くなり大変な作業の一つ。書類選考の基準を決めることも重要でなので、意外とリソースを取られる作業です。
スカウトメール・DM送信
求人媒体のスカウトメール、SNSアカウントへのDM送信を代行してもらえます。いわゆるダイレクトリクルーティングの業務です。かなりの数を送信するため、時間のかかる作業です。また、プロに代行を依頼することで効果の出るスカウト文へブラッシュアップするなど、効果計測、改善もしてもらえる場合がほとんど。採用代行(RPO)に依頼したことで返信率が上がるなどの声があります。
関連記事:ダイレクトリクルーティングとは?メリットや費用、サービスを比較
面接の日程調整
カジュアル面談や一次面接などのスケジュール調整をしつつ、採用候補者への連絡、事前に確認してもらいたい資料の送付なども代行してもらえます。
内定者への連絡
内定者への連絡、入社までの流れや手続きなど内定フォローも代行してもらえます。内定辞退を減らすためには、内定者と積極的にコミュニケーションを取る必要がありますが、なかなか手が回らないのが現状。採用代行にやってもらうことで内定辞退率の軽減をはかれます。採用マーケティング会社の調査によると、内定辞退した採用候補者が企業に望む内定後のフォロー上位5つは下記です。
- 社員との交流:71.5%
- 他の内定者との交流:48%
- 人事担当者との面談:46.9%
- 社内や関連施設の見学:33.7%
- 電話やメールなどの定期連絡:23.4%
このうち5位に入っている「電話やメールなどの定期連絡」を採用代行(RPO)に依頼できます。
採用計画・企画の立案
採用計画・企画の立案は採用するターゲットや戦略、どの採用手法(SNSや動画など)を使うかなど、採用の軸となるコア業務です。そうなると採用の業務を代行してもらうより、採用コンサルティングの範囲になるため、採用代行(RPO)で依頼できるサービスは限られてきます。ただし、プロに依頼するとノウハウがある分、決定の速度もはやく、正確です。
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面接代行
採用面接も採用のコア業務にあたるため、依頼できる代行サービスは限られます。採用の基準を事前に決めたとしても、合否の判定は採用担当者によって異なるため、社内で行う場合がほとんど。採用の「あるある」が、実際の面接で候補者が言っていたことと、面接官から報告を受けた内容が食い違っていること。伝言ゲームのようになるからです。ただし、人員のリソースがない、プロに任せたい場合などの事情から採用代行(RPO)に依頼する場合もあります。また、近年注目を集めているコンピテンシー面接(行動面接)はノウハウが必要となるため、プロの面接代行に依頼する場合もあります。
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採用代行(RPO)を依頼するメリット
- 大人数の採用に向いている
- 重要業務にコミットできる
- 採用コストを削減できる
- 採用ノウハウを学べる
採用代行(RPO)を依頼するメリットは主に上の4つがあります。現在の採用課題と比べてみて依頼すべきか判断してみてください。
大人数の採用に向いている
人材紹介との違いは、採用代行(RPO)が大人数の採用に向いていることです。例えば3年で100名など大規模な採用を考えている場合など、自社のリソースだけでは難しいのが現状。採用担当者を正社員で獲得するのは大変なので正社員募集をしつつ、採用代行(RPO)サービスを利用するのは大きなメリットです。
重要業務にコミットできる
採用業務の一部を任せ、浮いたリソースを重要業務にコミットできるのも採用代行(RPO)を依頼するメリット。特に、立ち上げ当初のスタートアップの会社などは採用にも力を入れつつ、サービスの改善やコンテンツの増加など他の重要業務にも時間が取られます。採用業務は細かい作業が多く、採用代行(RPO)を利用するのは大きなメリットです。
採用コストを削減できる
採用代行(RPO)サービスはノウハウを持っているので、意思決定や作業スピードなど自社だけでやるより速い場合がほとんど。内定までのスピードが1/3に短縮されたという声もあります。外注費はかかりますが、採用につながるスピードも早く、トータルで考えた場合、採用コストを削減できるケースが多いです。採用代行にかかる費用は月30万円前後。詳しくは下記の記事をご覧ください。
関連記事:採用代行(RPO)の費用相場は?作業内容や依頼するメリットも解説
採用ノウハウを学べる
採用代行(RPO)を依頼することで、「自社の採用フローが整理された」「効果の見極め方がわかった」などの声があります。例えば月に1人採用できたとしても、それが良いのか悪いのか採用ノウハウがないと判断が難しいです。様々な採用ツールを使っても難しいのが効果測定や改善。その点、採用代行(RPO)サービスを依頼することで採用ノウハウを得られることも大きなメリット。
ただし、採用代行(RPO)によっては、作業をこなすだけで、やり方などを公開しない代行サービスもあります。また完全に作業を丸投げするとノウハウは蓄積されません。依頼する際は「マニュアルを作って欲しい」「MTGの議事録を残して欲しい」など、事前の確認が必要です。
※ここまで読んで、採用代行(RPO)についてプロに相談したい、もしくは採用代行を依頼したい方はhypexにご相談ください。予算や目的などをオンラインでヒアリングし、最適な提案をさせていただきます。相談料は一切かかりません。
採用代行(RPO)を依頼するデメリット
メリットの多い採用代行(RPO)サービスですが、注意点やデメリットも存在します。下記の3つは押さえておいてください。
- 費用が高額になる場合もある
- 採用の素人が担当する場合もある
- 代行業者との意思疎通・コミュニケーションが必要
費用が高額になる場合もある
採用代行(RPO)は採用担当者を人材派遣してもらうサービスです。代行サービスに支払う費用は担当者の給料+紹介手数料を上乗せすることになるので、自社で正社員を雇うより高くなります。依頼する内容や代行サービスの質によっては、自社でやればよかった、アルバイトを雇えばよかったなど後悔する場合があります。次章で紹介する採用代行(RPO)を依頼する準備(ポイント)をよく読んでから依頼してください。
採用の素人が担当する場合もある
採用代行(RPO)サービスによっては、採用経験のない素人の方が担当する場合があります。ノウハウの要らない単純作業だけ代行して欲しい場合は問題ありませんが、中には作業の改善が必要など、採用経験が問われる作業もあります。採用代行(RPO)を依頼する際は、どんな人が担当するのかは代行サービスに確認しましょう。
代行業者との意思疎通・コミュニケーションが必要
依頼する作業にもよりますが、採用代行(RPO)サービスの担当者とのコミュニケーションは重要です。コミュニケーション不足や連携不足によって信頼が揺らいでしまうこともあります。実際、担当者と合わなかったから代行サービスが失敗だったという声は多いです。単純作業を依頼する場合は問題ありませんが、書類選考や面接代行などでは採用基準や欲しい人材などの認識の齟齬があると上記のような問題に発展します。
関連記事:採用基準とは?設定方法や決めるときのポイント、注意点を解説
採用代行(RPO)を依頼する準備(ポイント)
- 依頼する業務を選別する
- 代行業者とのやり取りを明確にする
- 採用代行サービスのミッションを決めておく
ここまで読んで採用代行(RPO)を依頼しようと思った方に、事前準備や意識すると良いポイントを3つ紹介します。
依頼する業務を選別する
基本的なことですが、採用代行(RPO)に依頼する業務をきちんと線引きしましょう。採用業務を代行してもらうことでリソースの確保ができますが、本当に代行してもらうべきなのか、場合によっては自社でやったほうが良い作業もあります。
代行してもらいたい作業をすべて依頼するのではなく、まず自社の採用課題、それを解決するために必要なことは何か?どんな状態になれば理想になっているかを言語化しましょう。その上で、どの作業を依頼すべきかを決めてください。
関連記事:採用課題とは?一覧や解決方法を紹介
代行業者とのやり取りを明確にする
採用代行(RPO)を依頼した場合、代行サービスとのコミュニケーションの方法を先に決めておいてください。Slackやchatworkなどのテキストコミュニケーションなのか、それともzoomなどのオンラインツールを使うのか。
また、どれくらいの頻度でミーティングを実施するのか、やり取りの記録はどうするのかなどです。単純作業を代行してもらう場合を除き、コミュニケーションの質が採用の成果を分けます。事前に決めておかないと認識の齟齬や、余計なコミュニケーション・コストが発生する場合もあるので注意しておいてください。
関連記事:採用コスト(採用単価)とは?削減する方法や成功事例を解説
採用代行サービスのミッションを決めておく
採用代行(RPO)サービスに求める成果(ミッション)も決めた上で依頼しましょう。作業だけしてくれたら良いのか、それとも採用の成果(人数など)にこだわるのか。単純作業だけ依頼する場合は、たとえ質に不満があっても改善してくれない場合がほとんど。逆に成果を期待するなら事前に伝えた上で、どんどん改善してもらうことが成功への道です。
関連記事:エンジニアの採用代行とは?メリット、おすすめの代行サービスを紹介
おすすめの採用代行(RPO)会社
株式会社hypex
採用代行(RPO)サービスの依頼を考えている方におすすめは株式会社hypexです。2019年の創業と若く、1つ1つの案件への熱量が高い会社。単純作業の依頼から採用サイト、採用動画の制作など企業の採用全般を支援します。ライトな相談からガッツリ並走してもらうことが可能です。
株式会社hypexに依頼できる作業
母集団形成
- 求人媒体の場合:定期的なリライト
- スカウトの場合:リスト選定、スカウト送信
- 人材紹介の場合:人材紹介会社対応
応募者対応
- 日程調整:日程連絡、履歴書の要求
- 履歴書スクリーニング:履歴書管理、判断
- 合否連絡:合否連絡
- 面談(オプション)
オプション
- 面接日時設定:5万円/月
- 面接実施:1万円/回
- 応募者への連絡:2万円~/月
- DM・スカウト配信:数千円/回
採用代行の事例
採用代行の内訳:母集団形成、求人媒体の出稿)、面接サポート。
群馬県館林市を中心に医療用ステンレスパイプの製造を行う手島精管株式会社を採用代行(RPO)を行いました。実績として半年間で34人の製造スタッフを採用しました。
担当者は1人で、すべてリモートで支援・代行を行いました。採用代行の他にも上の画像の採用サイト制作も支援しています。
株式会社hypexの会社概要
所在地 | 東京都渋谷区渋谷3-26-16 第五叶ビル5F |
設立 | 2019年12月5日 |
資本金 | 7,500,000円(資本準備金含む) |
社員紹介ページ | https://hypex.jp/member |
制作実績ページ | 採用代行に関しては直接お問い合わせください |
費用・料金 | 月額35万円 |
問い合わせ | 問い合わせフォームより |
関連記事:採用代行(RPO)サービス比較35選!選び方や料金も比較
【まとめ】採用代行(RPO)の基本概要
最後までご覧いただき、ありがとうございます。採用代行(RPO)を依頼すべきか判断できるよう、基礎知識を解説しました。ポイントをまとめると以下になります。
◎採用代行(RPO)を依頼するメリット
- 大人数の採用に向いている
- 重要業務にコミットできる
- 採用コストを削減できる
- 採用ノウハウを学べる
◎採用代行のノンコア業務
- 母集団形成(求人広告掲載、説明会実施など)
- 応募者対応・管理
- 書類選考
- スカウトメール・DM送信
- 面接の日程調整
- 内定者への連絡
◎採用代行のコア業務(依頼できるサービスは稀)
- 採用計画・企画の立案
- 面接代行
本記事を参考に、採用代行(RPO)の依頼を成功させてください。採用代行を依頼すべきか、どれくらい費用がかかるのかなど疑問のある方はぜひhypexにご相談ください。オンラインでヒアリングし、最適なアドバイスをさせていただきます。相談料などは一切かかりません。
成長企業における採用ブランディング・採用マーケティングを専門とし過去2年で50社以上を直接支援。前職では、月間150万利用者数を超える医療・美容のWebサービスの事業責任者、兼経営陣として組織の成長を牽引。成長組織におけるOKRを利用した評価制度の構築や外国人、ジェネレーション、女性、LGBTQ+などのダイバーシティ・マネジメントに尽力。